“放課後、プリンセスに変身”というコンセプトのもと活動を行っている放課後プリンセスが、7月に候補生ユニットの放プリユースから道重佐保と雪乃ゆりあを正規メンバーに迎えた。8月にはメンバーの小島まゆみと城崎ひまりが卒業し、新たな7人新体制での活動がスタート。彼女たちは10月8日に東京・Zepp DiverCity TOKYOでワンマンライブ「放課後プリンセスLIVE2018 Princess Destiny ~Moon Light Serenade」を行い、10月10日にはニューシングル「輝夜に願いを」をリリースする。音楽ナタリーでは新体制のメンバー7人に現在の心境を聞いたほか、まふまふが「かぐや姫」をテーマに書き下ろした新曲「輝夜に願いを」やZepp DiverCity TOKYO公演について話してもらった。
また特集後半には7月11日に宮下舞花名義でミニアルバム「#blooMing」を発売した舞花へのソロインタビューを掲載。放プリでメインボーカルを務め、その歌唱力でファンを魅了している彼女に、自身で作詞したミニアルバムの収録曲やアーティストとして活動することへの心境について話を聞いた。
取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 藤木裕之
強くなって戻って来れた
──メンバーのうち道重佐保さんと雪乃ゆりあさんは、7月に候補生ユニットの放プリユースから放課後プリンセスの正規メンバーに昇格しましたね。それぞれ今の気持ちを聞かせてもらえますか?
道重佐保 私は一度放プリのメンバーとして活動していたんですけど、1年前に放プリユースに降格してしまって。ファンの方も待ってくれていたし、強くなって戻って来れたと思うのでがんばりたいです。
山口みらん さほち(道重)とは初期からずっと一緒に活動してきたんです。2年かけてやっとたどり着いた正規メンバーから一度は降格してしまったものの、がんばって1年後にまた昇格して。すごく強靭なハートを持っていると思います。メンバーから見ていてもがんばっている様子が伝わってきていたし、戻って来てくれてうれしいです。
舞花 降格したときは本人と同じくらい、いや私のほうが落ち込んでたんじゃないかってくらいショックでした。お互いボロボロ泣いていろいろと話し合ったんですけど、強くなって帰って来てくれて楽しみしかないです。どれだけたくましくなった佐保を見れるのかなって。
小田桐奈々 前に正規メンバーだったとき、さほちは私たちから注意をされることが多かったんですけど、放プリユースでは同じように後輩に注意していたと聞いてなんだかうれしくなりました。
──1年間どうやってモチベーションを保っていたんですか?
道重 「ハートが強いね」ってよく言われるんですけど、家では落ち込むこともあって。でも、メンバーの力強いパフォーマンスやファンの皆さんが変わらず応援してくれている姿を見ていたら「ここでくじけている場合ではない、早く私も戻らなければ」とがんばる気持ちが湧きました。あと放プリユースには10歳近く歳下のメンバーもいて。最初は「私がしっかりしないと」と気を張っていましたが、ユースメンバーのがんばりを見ることで私もここで止まっている場合ではないというモチベーションの向上につながりました。
最近はダンスがシンクロしている
──雪乃さんは正規メンバーへの昇格を果たした今、どんな心境ですか?
雪乃ゆりあ 私はもともと放プリのファンだったので、客席から見ていたステージに立てることに感動しています。先輩たちと同じ衣装を着てパフォーマンスできるのがとてもうれしいですね。
小田桐 最初はかわいい女の子のファンが観に来てくれているという印象でした。今は正規メンバーとして一緒に活動していて不思議な気持ちもあります。
木月沙織 ユースの中で、ゆりあちゃんはつい目で追ってしまう子だったんです。表情がやわらかいし、手足も長いので美しいダンスを踊るんですよ。放プリのパフォーマンスがさらにパワーアップすると思います。
雪乃 (照れながら)がんばるしかないですね(笑)。
舞花 私はまだゆりあちゃんのキャラクターをつかめてないんですよ。もともとファンだったから私たちに遠慮しがちなところがあって、これからもっとリラックスしてグループになじんでいくのが楽しみです。ユースのほかのメンバーから面白い子だと聞いているので。
──先ほど道重さんが成長したという話が出ましたが、昇格メンバー以外の皆さんも自分たちの成長を感じることはありますか?
小田桐 私たち、活動初期は明確なコンセプトを持たず、正統派アイドルのような曲を歌っていて。「制服シンデレラ」(2015年8月発表のミニアルバム)からは「プリンセスに変身する」というコンセプトのもと楽曲を発表し始めました。「シンデレラ」や「白雪姫」など……プリンセスストーリーに擬えて、希望や愛、ときには嫉妬などさまざまなテーマの曲を歌ってきました。その歌詞や曲選びもプロデューサー、メンバーみんなで方向性を何度も話し合いを重ねて決定してきて。最初は表現に苦戦したんですけど、シングルリリースを重ねていくたびに成長できていると思います。
舞花 山口みらんと木月沙織の“みらさおコンビ”がダンサーチームなんですけど、それぞれ踊りの雰囲気がだいぶ違うんです。さおりん(木月)はバレエの経験があるので可憐な動きが多いのに対して、みらんちゃんはパワフルなダンスが魅力で。動きが異なるのが魅力になってる部分もあったんですけど、最近はシンクロする部分もあってとても美しいんです。新曲の「輝夜に願いを」でもみらさおのダンスがお気に入りなので、ぜひ注目してほしいです。
木月 最近、みらんちゃんが私の動きに寄せてくれることがあって、すごくうれしいんです。逆にみらんちゃんがキレキレにカッコよく踊っているところでは、私もできるだけ寄せていこうとがんばっています。
メンバー同士が信じ合っているから今のチーム力がある
山口 それと、“放プリの歌姫”である舞花の存在がみんなの刺激になってますね。
木月 「さよならデュアリーナ」(2017年12月発表のシングル曲)には、歌っている舞花のことをほかのメンバーが見つめる振り付けがあって。歌詞で言うと「翼はずっとここにあったの」というストーリーの結末となる重要な部分なのですが、舞花だからこそできるハイトーンのパートになっています。歌声を聴いて、さらに歌っている姿を見ると隣でダンスをしている私も気持ちが高まります。歌とパフォーマンスの連携をより強く感じながらパフォーマンスできるようになったことは、初期から比べると大きく成長したことの1つですね。
舞花 ありがとう。メンバー同士が信じ合っているから今のチーム力があると思っています。お互いにライバルでもありますが、尊敬し合って成長できていることがうれしいですね。
──今年から舞花さんの宮下舞花名義でのソロ活動が本格的にスタートしましたが、ほかのメンバーはそのことに対してどのように感じていますか? リリース記念イベントの初日には皆さんで駆け付けたそうですが。
小田桐 舞花の歌声は幅広いジャンルや年齢層のリスナーに響く力を持っているし、放プリ以外の曲を歌っているところを観てみたいと前から思っていて。リリイベでは1人のファンとして聴き入っちゃいました。
関根ささら ソロになるとより一層、舞花さんの自身の気持ちや曲の世界観が歌声に乗ってガンガン伝わってくるので、グループのときとはまた違う魅力があふれていましたし、近くにこんなすごい人がいるんだと改めて感じました。気付いたら涙が止まらなくなっていました。
舞花 みんなが泣いてるのを見て、私も泣きそうになっちゃいました(笑)。
小田桐 放プリで活動しているときとはまた別の顔をしてるよね。宮下舞花を見た人が放プリの舞花を見たら、こんなかわいい歌い方をするんだって思うんじゃないかな。
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和のプリンセスがついに!
- 放課後プリンセス「輝夜に願いを」
- 2018年10月10日発売 / FORZA RECORDS
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MoonLight盤 [CD]
1000円 / FORZA-010 -
princess盤 [CD]
1000円 / FORZA-011 - メンバー別ソロ盤
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小田桐奈々ver. [CD]
1000円 / FORZA-012 -
山口みらんver. [CD]
1000円 / FORZA-013 -
木月沙織ver. [CD]
1000円 / FORZA-014 -
舞花ver. [CD]
1000円 / FORZA-015 -
関根ささらver. [CD]
1000円 / FORZA-016
- MoonLight盤 / メンバー別ソロ盤 関根ささらver.収録曲
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- 輝夜に願いを
- かぐや姫月に帰る
- LOVEFIGHTER
- princess盤 / メンバー別ソロ盤 小田桐奈々ver.、山口みらんver.、木月沙織ver.、舞花ver.収録曲
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- 輝夜に願いを
- かぐや姫月に帰る
- 満月(みつつき)のアンコール
- イベント情報
放課後プリンセスLIVE2018 Princess Destiny ~Moon Light Serenade -
- 2018年10月8日(月・祝) 東京都 Zepp DiverCity TOKYO
※チケットは8月4日10:00に一般発売開始
- 放課後プリンセス(ホウカゴプリンセス)
- 2011年8月に結成されたアイドルグループ。2015年8月に発表したミニアルバム「制服シンデレラ」より“放課後、プリンセスに変身”というコンセプトのもと、16:00以降は制服からさまざまプリンセスの衣装に着替えて活動しているアイドルグループ。2018年10月にまふまふが表題曲を手がけるシングル「輝夜に願いを」をリリースするほか、グループ史上2度目の東京・Zepp DiverCity TOKYOでのワンマンライブ「放課後プリンセスLIVE2018 Princess Destiny ~Moon Light Serenade」を開催する。幾度かのメンバーチェンジを経て、今夏より小田桐奈々、山口みらん、木月沙織、舞花、関根ささら、道重佐保、雪乃ゆりあの7人体制での活動をスタートさせる。