“Nanoland”を大きくしていきたい
──「菜心歌」の前には「わあ」というインタールードが入っていますね。
アルバムのここまでの流れで虹を登ってきて、「わあ」はその帰り道をイメージしたインストなんです。だからバイオリンの妖精の声も入ってます。
──確かに。
これまでの流れを振り返りながら虹を降りてきて、一番落ち着くのはやっぱりここだったねって、“ナノ・ハナ”が咲いている場所に戻ってきたみたいな。それで「菜心歌」にたどり着くんです。
──なるほど。「エアエレキはただのエアーっすね、、。」という歌詞でついに堀内さんの口癖の「○○っすね」が歌詞にも登場します。
ついに入れてしまいました。
──素の堀内さんに戻ってきたと。
そうですね。真面目な自分が嫌だったけど、ずっとそうやって生きてきたし、そんな自分を認めてスタートに戻った状態が「菜心歌」なのかなって思います。アルバムを作りながら自分自身のことを深く知れたんですよね。やっと本心にたどり着いたというか。やっと私のジャンルみたいなものが見えて安心してホッとしたみたいな。
──このアルバムを作った経験が自分にとって大切なものになったんですね。
そうですね。1カ月で1曲みたいなペースで曲作りをしてきたんですけど、毎月新しい自分のことを知り、由衣さんも含めて周りの方の温かさを感じて。なんか人ってすごいなあと思ったんです。
──2020年は世の中全体がコロナ禍でなかなか身動きが取りづらい日々だったと思うんですけど、その間に堀内さんは自分の中をたくさん冒険してきたんですね。
いやー、本当にそうなんですよね。それを手伝ってくれた周りの皆さんには本当に感謝してもしきれません。
──このアルバムには「菜心歌」のあとにまだ「ユメ日記」という曲も入っています。ほかの曲とは明らかに違うテイストの曲ですが。
「ユメ日記」というタイトル通り、寝言を話しているみたいな曲にしたくて、まず最初に自分の好きなものをたくさん並べました。「9つの音符」というのは、ここまでに入っている9曲のことです。9つの惑星を旅して、ここからどんな新しい旅を始めようかとワクワクしている感じというか。
──最後に発売日が入っているのも珍しいですよね。
発売日を入れるのは由衣さんが提案してくださったんです。ここで1つ刻んで、覚悟を決めたというか。
──決意のアルバムを出して、今後堀内さんはどんな活動をしていきたいですか?
「Nanoland」のときに話したように、音楽のテーマパークみたいなものを作りたいんですよね。まだまだ小さな“Nanoland”を大きくしていきたいです。
──ディズニーランドもどんどん拡張していますしね。
まさに。新エリアみたいな感じです(笑)。
──今回は堀内さんの心の中の冒険でしたけど、今後はもっと外に飛び出していくかもしれないし。
はい。もっともっと世界を広げて、またいろんな音楽の冒険をしたいなと思っています。
夢は東京ドーム
──活動していくうえで具体的な目標はありますか?
東京ドームでライブをしたいですね! アミューズに入って最初に観に行ったライブがPerfumeさんの東京ドームだったんですけど、それまで観てきたショーやコンサートとは全然違うもので、すごく衝撃を受けたんですよ。演出の壮大な感じとか、音に包まれるみたいな体験を初めてして、ずっとそれが記憶に残っていて。あの感動を自分の歌で表現してみたいと、さくら学院の頃からずっと思っていました。
──さくら学院時代の仲間たちとの共演にも期待しています。
みんなそれぞれの場所でがんばってますから、どこかで共演できたらいいなと思います。最近は2015年度の卒業生・大賀咲希ちゃんとよく連絡を取っていて「YouTubeでコラボしたいね」なんて話してます。
──父兄ドリームが広がりますね(笑)。そういった形での共演もいいですけど、堀内さんは曲も書けるので楽曲提供でのコラボも実現できそうです。
あー、そんなことができたらすごくいいですね。がんばります。あと今後やってみたいことの1つにミュージカルっぽいライブがあって。高校時代に学んだことも生かして、いつか実現させたいですね。