「ハンドメイドインジャパンフェス2018」 |D.W.ニコルズが語る、ハンドメイドの温もりに出会える場所

“温もり”が共通点

──そのほかにD.W.ニコルズと「ハンドメイドインジャパンフェス」の共通点を挙げるとしたら何だと思いますか?

鈴木健太(G)

鈴木 僕らは音楽性も温もりがあるようなもの、凸凹した肌触りの感じられるようなサウンドなので、そういう点でも「ハンドメイドインジャパンフェス」と合うなと思ってます。

──「温もりがあるようなもの、凸凹した肌触りを感じられるもの」というのはバンドがテーマとして掲げているんですか?

わたなべ 自然にそうなったと言うほうが合ってるかな。このバンドは僕が紡ぐ言葉、歌詞を大事にしているので、サウンドもうるさくなりすぎないと言うか。

──まず、わたなべさんの紡ぐ歌詞自体に温もりを感じます。

わたなべ 日々の暮らしの中で心が温かくなったことだったり、気付いたことを、生活の中で出てくる言葉で表現して、誰かの役に立つような歌ができたらと思っているからですかね。もちろん生活の中には悲しいことやつらいこともあるけど、そういうことも歌ったうえで、聴いた人が最終的に心が温かくなることを目指しています。

──「ハンドメイドインジャパンフェス」は「大切なものが見つかる日にしたい。」を掲げて開催されています。これにちなんで、D.W.ニコルズが大切にしているものを教えてください。

わたなべ 言葉です。一生付き合っていけるような歌、一生心の中に残る歌になりたいなと思っているので。「ハンドメイドインジャパンフェス」にも、そこで見つけたもの、出会ったものが一生使うものになる可能性があると思うんですよね。作った人の目の前で買って、大事に使うから。だから僕らもそうやって大切に聴いてもらえるような言葉を音楽で届けられたらと思います。

鈴木 あと僕らは「人を笑顔にしたい」「10年後も聞ける音楽を届けたい」という信念を持ってやってるんですね。たぶん「ハンドメイドインジャパンフェス」の出展者も、何かしらの信念を持って作ってると思うから、そういう信念のこもった作品と向き合うことで、お客さんも自分自身の価値観を再発見するんじゃないかなと思って。

わたなべ 僕らの音楽や活動は、瞬発力はないから、届くまでに時間がかかってる。でも信念を曲げずにやっていたら、「気付いたらD.W.ニコルズが心の中にいたな」みたいなリスナーが増えていくと信じていて。届くのに時間がかかる分、流行り物みたいにすぐ消費されない長く聴ける音楽を目指してるし、長く続けられるバンドでいたい。「ハンドメイドインジャパンフェス」にもそういう作品が並んでるんだと思います。

初の野外ワンマンを控えて

──では最後にD.W.ニコルズの活動について聞かせてください。9月に東京・上野水上音楽堂で初の野外ワンマンライブ「『D.W.ニコルズのニコニコ感謝祭!』~はじめての野外ワンマン!あらためまして、ありがとう~」を行いますね。

鈴木 結成した当初からずっと東京・日比谷野外大音楽堂でワンマンライブをやりたいと思ってたんです。「HELLO YELLOW」もすごくいいアルバムになった自信があるし、バンドの状態が今すごくいいので、そろそろ野外でのワンマンをやりたいなと思っていたんですけど、日比谷野音はまだ僕らには大きすぎるので、まずはひと回り小さい、上野水上音楽堂でやることにしました。

──当日はどんなライブになりそうですか?

わたなべ 「ニコニコ感謝祭」というタイトル通り、今まで応援してくれたファンの方に感謝を伝えるライブにしたいなと。もちろんその日初めてニコルズを観てくれる人もいると思うし、いつも通りに楽しいライブをやりますけど。長くバンドをやってると、初めてのことってなくなってきちゃうじゃないですか。だから今回、単純に初めての野外ワンマンがどうなるのか、楽しみです。

千葉 初めてのこと、まだあったんだなあって今思いました。ニコルズのファンは家族連れも増えてきたし、普段のライブハウスとかホールとかとはまた違う、開放的な空間を楽しんでもらえたらと思います。

萬玉 「あらためまして、ありがとう」というサブタイトルも付けていて。ニコルズはメンバーチェンジもあったけど、それでも応援してくれる人がいるから今も活動できて、いい作品を作れて、ツアーを回れている。だから改めて「ありがとう」を伝えたいです。それと共に、好きになってからの年月関係なく、出会えた喜びを分かち合える日になったらいいなと思います。

D.W.ニコルズ