ナタリー PowerPush - HALCALI

自然体でも気合いは十分!シリーズ第2弾「TOKYO CONNECTION」

生まれも育ちも東京・目黒。生粋の東京ッ娘・HALCALIから届けられる“TOKYO”シリーズ第2弾は、気心の知れたクリエイターたちとの心地良いつながりから生まれたミニアルバム「TOKYO CONNECTION」だ。

収録されるのは、CMに起用されて話題を呼んだ「マーチングマーチ」や米米CLUBのカバー曲「浪漫飛行」のほか、音源化が待ち望まれていたバレンタインソング「ギリチョコ」、いしわたり淳治がリリックを手掛けた新曲「SUPERSTITIONS」など、ポップな魅力をカラフルに表現した全7曲。それぞれの曲にまつわる思いと、その制作模様について話を訊いた。

取材・文/もりひでゆき

Twitterでつぶやく このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ! Yahoo!ブックマークに登録

「浪漫飛行」に引っ張られた感じ

──アルバム「TOKYO GROOVE」から約9カ月。いいペースでお会いできてうれしいです。

YUCALI 最近はいつも時間が空きすぎでしたもんね。2年半ぶりとか、3年ぶりとか。のんびりやりすぎてたんで。

HALCA こんな時間軸でも私たちできるんじゃん!って思いました。

YUCALI リハビリ的に、まずはミニアルバムから始めてみました的な(笑)。

──前作をリリースした後、すぐに制作に入ったんですか?

YUCALI そうですね。リリースした直後くらいに「浪漫飛行」のカバーのお話が来たので、こりゃなんかしようぜってことになって。そこに引っ張られた感じというか。で、「TOKYO GROOVE」はHALCALIのことをわかりやすく表したアルバムだったから、じゃさらにわかってもらおうじゃないかっていうことで制作に入ったんです。

──タイトルに“TOKYO”を掲げている点で2枚が地続きの内容だということはわかりますが、そこに今回“CONNECTION”というワードをつけたのはどうして?

YUCALI なんかそこがHALCALIの一番の特徴かもなって思ったんです。2人じゃ何もできないけれど、いろんな人に支えられて、いろんなつながりがあってこそ曲を作れてるんだなっていうのを、最近改めて感じることが多いので。

──デビュー当時からいいつながりに恵まれてましたし。

HALCA そうそう。もうつながりだけでやってきた感があるので(笑)。

声を張っても張ってもゆるいって言われる

──ミニアルバムの内容としては、全7曲収録の聴きごたえがある仕上がりですね。

YUCALI 最初はもっとタイトな、4~5曲ぐらいになるイメージだったんですけど、意外とボリューミーなミニアルバムになりましたね。

──本作を作るきっかけとなった「浪漫飛行」で幕を開けるわけですが、コレすごくいいカバーだなぁと思いました。YOUR SONG IS GOODとの相性もバツグンですね。

YUCALI 駆け抜ける感じですよね。元々の楽曲が持ってる旅の軽快なイメージが、さらに強調されたかなって。ほんとに“トランクひとつだけで”出かけそうな感じ。HALCALI史上最も声張って歌ってるんじゃないかっていうくらい、がんばって歌ったよね。

HALCA うん。声を張っても張ってもやっぱりゆるいって言われるけど。そういうのが面白いなぁと思いますね。そこが私たちらしさなのかなぁって、カバーをやると何かしら気付かされます。

──続く「Girl!Girl!Girl!」と「ギリチョコ」はかなり前からあった曲ですよね。

YUCALI そうです、そうです。「Girl!Girl!Girl!」は2007年に配信限定でリリースしていたんですけど、「せっかく入れるんだったらアレンジ変えたいんだけど」みたいな話を中塚(武)さんがしてくださって。よりパーティ仕様になりました。

──リリックは野宮真貴さんが書かれているんですね。

YUCALI いいですよねぇ。女子感が強い感じ。

──女友達の歌ですからね。HALCALIもこんな感じ?

YUCALI ん~、HALCALIの中には女友達感ってないんですよ、あんまり。恋バナもしないし。けっこうドライな感じだよね。

HALCA 恋バナしそうですか?

──いや、きっと普通にしてるんだろうとは思ってましたけど。

YUCALI くだらない話はしますけど、女友達特有の「いや~~~♡」みたいな感じはないですよ。文字にするの難しそうですけど(笑)。なんかそういうキャピキャピ感はないというか。だから、この曲は自分たちから出てくるワードやテーマではないんですけど、そういう瞬間を通り過ぎていった大人の女性だからこそ、こういう歌詞が書けるんだろうなって思いましたね。共感する部分もたくさんあるし。

HALCA 離れていても大丈夫っていう友達としての強さもすごい出てるしね。そういう目には見えない強さを野宮さんらしいキラキラした言葉で書いてくださってます。さすがだなぁって思いました。

ミニアルバム「TOKYO CONNECTION」 / 2011年2月9日発売 / 1835円(税込) / Epic Records / ESCL-3567

  • Amazon.co.jpへ
CD収録曲
  1. 浪漫飛行(YOUR SONG IS GOOD参加)
  2. Girl!Girl!Girl!(Produced by Takeshi Nakatsuka/ Lyrics by 野宮真貴)
  3. ギリチョコ(Produced by ヨースケ@HOME&HALCALI)
  4. SUPERSTITIONS(Produced by Yusuke Tanaka/Lyrics by いしわたり淳治)
  5. Hey My Melody(Produced by ナカムラヒロシ<i-dep>)
  6. ストロベリーチップス(Sweet Blue Beat ver.)
  7. マーチングマーチ(80KIDZ Remix)
HALCALI(はるかり)

東京都目黒区出身のHALCAとYUCALIによる2人組ガールズヒップホップユニット。小学校の頃から都内の同じダンススクールに通っていた2人がオーディションで優勝し、2003年1月にシングル「タンデム」でメジャーデビュー。2003年9月発売の1stアルバム「ハルカリベーコン」は、O.T.Fを始めとする多数のプロデューサーを迎え、新人ヒップホップユニットとしては異例のヒットを記録する。その後も2ndアルバム「音楽ノススメ」、3rdアルバム「サイボーグ俺達」などをリリース。2009年にはTOKYO No.1 SOUL SET + HALCALIによる「今夜はブギー・バック」が話題を集め、2010年5月に4thアルバム「TOKYO GROOVE」を発表。アメリカ、ヨーロッパなど海外でのライブも積極的に行っている。