ナタリー PowerPush - HALCALI
自然体でも気合いは十分!シリーズ第2弾「TOKYO CONNECTION」
チョコレート会社の人に気付いてほしい
──ヨースケ@HOMEさんとコラボした「ギリチョコ」は、時期的にピッタリな曲ですね。
YUCALI 4年前ぐらいからライブでは歌ってたんですけど、ずっと出すタイミングを逃してたんです。で、今回「ここじゃない?」ってみんながひらめいて。ヨーちゃん(ヨースケ@HOME)があったかい男なんでね、そのぽかぽか感が出ましたね。
HALCA 3人での手作り感というか、そういうのを音に出したかったんですよ。音で埋めていけばそれなりのものはできあがるけど、そういうクオリティじゃなく、ほんとにもっと素朴な人間性の見える曲にしたいなって。
──うんうん。すごくほっこりしたあったかい曲になってます。チョコのCMとかに使われたらいいのにね。
YUCALI 私たちってそういうタイミングがうっすらうっすら巡ってくるんですよ、「マーチングマーチ」のように。
──そうか、「マーチングマーチ」はリリースから7年近く経ってからのCM起用ですもんね。
HALCA そうそう。
YUCALI そういうことってあるんだなって知ることができたんで、チョコレート会社の人に徐々に気付いてもらえたらいいかな(笑)。
自然体で作業ができたアルバム
──で、その後の2曲は、今回のタイミングでできた新曲ということになるんですかね。
YUCALI そうです。「SUPERSTITIONS」は何気に2年ぐらいずっと制作してたんですよ。最初に手をつけたときはちょっと子供っぽくなっちゃったりとか、歌がすごく難しいなと思ったりしてたんだけど、何回もプリプロしていくうちに音と私たちのタイミングみたいなものが合うようになったというか。そのタイミングが今だったんですよね。そういうのが面白かった曲です。
──そのタイミングを待つために2年間費やしたとも言えるんですかね。
YUCALI わりとそうかもしれない。すごくいい曲なんだけど、なんとなく何かが足りないってみんながずっと思ってたから。
HALCA で、今まで時間をかけてたものが急展開で完成に向けて動き出して。想像以上に良くなったんですよ。
YUCALI ドラマチックな感じでね。
──それってタイミングっていう要素だけじゃなく、HALCALIとしての成長も影響してるんじゃないですか?
YUCALI それが成長と呼べるものなのかはわからないけど、いろんなものを観たり、ライブをいっぱいする中で好みが変わったりとか、そういう変化みたいなのはあったのかもしれないですけどね。
──音楽のために何かを意識的にインプットしたりとか、そういうことって日常的にやってたりするんですか?
YUCALI そういうのはあんまりなく、普段わりとぽよ~んと生きてる延長線で、友達の家に行って曲を作ったらこうなりましたみたいな、わりとそういう軽い感じなんですよね。「SUPERSTITIONS」にしても、話だけ聞いてると練りに練ってやったんだろうなって思うかもしれないけど、それだけのために情熱を傾けて何かをしたかっていうと、そうでもなくて。たまたま時間が経って今のタイミングに合っただけっていうか。そういう感じなんですよね。
HALCA 今回のアルバムって、全体的に自然体で作業ができたんですよ。それは、はじめましての人じゃなく、友達だったり身近な人たちと作業をしてたっていうのが大きいと思うんですけど。すっごく楽しかったんです。毎日毎日、誰かの家に遊びに行って、無駄話して、それが歌詞になって、オケを作って、それがどんどん良くなっていってみたいな。だから、より自分たちの生活に近いというか。そうやってできたヤツ。
YUCALI できたヤツ(笑)。そうやってできたミニアルバムです。
CD収録曲
- 浪漫飛行(YOUR SONG IS GOOD参加)
- Girl!Girl!Girl!(Produced by Takeshi Nakatsuka/ Lyrics by 野宮真貴)
- ギリチョコ(Produced by ヨースケ@HOME&HALCALI)
- SUPERSTITIONS(Produced by Yusuke Tanaka/Lyrics by いしわたり淳治)
- Hey My Melody(Produced by ナカムラヒロシ<i-dep>)
- ストロベリーチップス(Sweet Blue Beat ver.)
- マーチングマーチ(80KIDZ Remix)
HALCALI(はるかり)
東京都目黒区出身のHALCAとYUCALIによる2人組ガールズヒップホップユニット。小学校の頃から都内の同じダンススクールに通っていた2人がオーディションで優勝し、2003年1月にシングル「タンデム」でメジャーデビュー。2003年9月発売の1stアルバム「ハルカリベーコン」は、O.T.Fを始めとする多数のプロデューサーを迎え、新人ヒップホップユニットとしては異例のヒットを記録する。その後も2ndアルバム「音楽ノススメ」、3rdアルバム「サイボーグ俺達」などをリリース。2009年にはTOKYO No.1 SOUL SET + HALCALIによる「今夜はブギー・バック」が話題を集め、2010年5月に4thアルバム「TOKYO GROOVE」を発表。アメリカ、ヨーロッパなど海外でのライブも積極的に行っている。