大喜利スタイルも悪くないぜ！

──もうひとつの新曲「Hey My Melody」は、友達との別れをテーマにしたバラード。どうしたんですか、コレ？

YUCALI　どうしたんですかって（笑）。キライですか？

──好き。すごくいい曲だし、歌われてる内容にキュンときました。

YUCALI　やっぱり私たちの年代って恋愛のことが多くなっちゃうから、友達の曲書こうぜみたいな感じで作ったんですよね。ラップに関しては、友達との別れっていうテーマだけ決めて、それぞれで書いたんです。でも、そのわりにはちゃんとつながる内容になった。で、作曲のナカムラヒロシさん（i-dep）と一緒にダベりながら、Bメロとかサビとか、その他の部分の歌詞も書いていって。

HALCA　私、土台がない状態でスタジオにいくのがあんまり好きじゃなかったんですよ。みんなで考えるとかって言っても「じゃ誰がまとめんだよ」みたいな。

YUCALI　自分がまとめようっていう気はないってことだね（笑）。

HALCA　でも、今回そういうスタイルで歌詞を書いてみて、楽しいってことに気付いたというか。みんなで輪になって、1人ずつ言葉を言い合って、だんだん悪ノリしてってみたいなのが。

YUCALI　大喜利状態だったもんね。

HALCA　大喜利スタイルも悪くないぜ！と思った。結果、最後はまとめなきゃいけないんですけど、意外とちゃんとなじんだなぁと思って。

YUCALI　それぞれで書いてきたのをくっつけたら出ないサビとBメロになったよね。あの場でみんなで書いたから生まれたものになったなって。

こんなイイ曲ありまっせ

──あとは「ストロベリーチップス」のセルフカバーと、CMでもお馴染みの「マーチングマーチ」の80kidzリミックスも収録されています。

YUCALI　「ストロベリーチップス」は毎年冬になるとライブでなんとなくやってたんですけど、そのときのお客さんの反応がずっと変わらないんですよ。イントロが流れた瞬間、みんながキラッとする感じで。そういうのを見る度にみんなこの曲を好きでいてくれてるんだなぁって思っていたので、じゃセルフカバーをやって見つめ直してみようと。

──見つめ直してみて、どうでした？

YUCALI　ライブで歌いすぎてたことで、ちょっとゆるくなりすぎた部分があるなって思ったんですよね。元々の曲を聴いてみると、こんなにハジけて歌ってたんだ、みたいな。ゆるいゆるいとは言われてきたけど今の私のほうがゆるいぞと思って、改めて原曲の歌い方に忠実にやったところもありますね。

HALCA　それでもまぁ声的にテンションは高くないですけど（笑）、でも生バンドで歌えたので気持ち的にはかなりテンション上がってました。

──「マーチングマーチ」は原曲の良さがさらに倍増されている印象ですね。

YUCALI　ね。元々、シンプルで遊び心のある曲だったけど、もう遊び心しかないじゃないかっていうリミックスになってますよね。まさかこんなにキラキラになるなんて、みたいな。感動したし、すごくうれしかったです。原曲を知らない人もたくさんいると思うんで、こんなイイ曲ありまっせっていうきっかけになればいいかなって。

──HALCALIをさらに知ってもらおうというのが本作の意図でもあったわけですしね。

YUCALI　そうそう。ほんとにいろんな人に聴いてもらえそうなアルバムになったと思うんですよね。ドップリ深くじゃなくてもいいから、HALCALIっていいねって思う人がちょっとでも増えてくれたらいいなって。けっこう長くやってきたけど、まだまだ知らない人がいっぱいいると思うので、そういう人たちに自分たちを伝えていく作業をこの1年でもっともっとできたらいいですね。

──HALCAさんは何か抱負的なものってあります？

HALCA　今までどおり、ステキな人たちとステキなつながりをもって活動していきたいなって思います。今まで8、9年ぐらい続けてこれたことがこれからも続いていけば、それは一番幸せなことで。私は多くを望まないので、それだけが保っていければいいのです。

YUCALI　おじいちゃん？（笑）