Galileo Galileiインタビュー2本立て|新曲「アマデウス」で開いた新たな扉と、バンドの“これから”について (3/4)

後編:DAIKIがGalileo Galileiに正式加入
尾崎雄貴&DAIKIインタビュー

出会いは12年前、第一印象は「ヤベえ人が来た」

──このインタビュー公開に先駆けて、DAIKIさんがGalileo Galileiに正式加入することが発表されました。DAIKIさんはBBHFメンバーとして雄貴さん、和樹さんと活動していますし、Galileo Galileiのサポートギターも務めてきましたが、そもそもDAIKIさんと雄貴さんが一緒に音楽をやり始めたのは、いつ頃なんですか?

尾崎雄貴(Vo, G) 10年以上前だよね?

DAIKI(G) うん。さっき調べたら2013年からですね。

DAIKI(G)

DAIKI(G)

雄貴 そうか。岩井くんが2012年にバンドを抜けたあと、SNSでメンバーを募集したことがあるんですよ。オーディションまでやったんだけど、いい人が見つからなくて。とりあえず3人(尾崎雄貴、尾崎和樹、佐孝仁司)で続けることにしたんだけど、「やっぱりギタリストがいないとまずいね」ということになったときに、当時のマネージャーがDAIKIくんを連れきてくれたんですよ。「わんわんスタジオ」で初めて顔合わせしたとき、「イギリスから来たのかな?」みたいな服装とクリクリ頭で、「わ、ヤベえ人が来た!」って(笑)。

DAIKI 当時は別のバンドで活動していたんですけど、マネージャーから「応募したから」って言われて(笑)。それまではベースをやっていて、自分のバンドをやるためにギターを始めたばかりだったので、「リードギター募集」ということを知って「これはヤバいい」と、めちゃくちゃ練習しました。ギタリストの道に進むきっかけになった出来事でしたね、自分にとっては。

2014年の尾崎雄貴とDAIKI。

2014年の尾崎雄貴とDAIKI。

──Galileo Galileiに対してはどんな印象を持っていましたか?

DAIKI 「閃光ライオット」でグランプリを取ったことは知っていたし、同じ北海道出身ということで親近感はありました。ただ、僕も雄貴くんと同じで洋楽ばかり聴いてたので、正直、Galileo Galileiの音楽は聴いたことがなくて。メンバーに会うことになってから初めてちゃんと聴いたんですけど、「こういう音楽をやってるんだ?」とびっくりしました。メールでやり取りしてたときに「Bombay Bicycle Clubとか好きですか?」って聞いたら、「めっちゃ好きですよ」と返ってきて。そういうところでもシンパシーを感じました。

雄貴 Bombay Bicycle Clubが出てきた時点で「こっち側の人だ!」ってテンションが上がりましたね(笑)。その後、すぐにサポートで入ってもらうことになって。

左からDAIKI(G)、尾崎雄貴(Vo, G)

左からDAIKI(G)、尾崎雄貴(Vo, G)

ギタリストとしての正解を探る日々

DAIKI Galileo Galileiでいろんなステージに立たせてもらったし、何から何まで初めてで。最初の頃はプレッシャーもすごかったし、ギタリストとしての正解もわからなくて。けっこう最近までわからなかったですね、そこは。

──“正解”というと「Galileo Galileiのギタリストとしてどうあるべきか?」ということでしょうか。

DAIKI それもあるし、とにかく自分のことで手一杯で、客観的になれなかったんですよね。特に最初の頃は「メンバーのみんなに気に入られるようなギターを弾こう」という気持ちが強かったので。

雄貴 僕としては「好きにやってくれたらいい」という感じだったんですけどね。僕らに対してアプローチするのではなくて、DAIKIくん自身がどう音楽をやりたいかが重要というか。もちろん「こっちの音のほうが曲のイメージに合ってるかな」みたいな話もしますけど、僕はDAIKIくんの存在が好きで一緒にやってきたので。

DAIKI それは自分も同じ気持ちかもしれないですね。雄貴くんが書く曲も好きだし、ボーカリストとしても好きですけど、その前に人としてすごく居心地がいい。ほかのメンバーもスタッフの方々も同じで、一緒にいて心地いいことがこのバンドの強みでもあるのかなと。

左からDAIKI(G)、尾崎雄貴(Vo, G)

左からDAIKI(G)、尾崎雄貴(Vo, G)

雄貴 うん。だからこそ「今日のお前のギター、よくなかった」とか「あそこで歌を外しちゃダメだろ」みたいなことをイヤな空気にならずに言い合えるんだと思います。

──DAIKIさんがBBHFのメンバーになったのも自然だった?

雄貴 そうですね。ただ、Galileo GalileiもBBHFも僕が始めたことだし、DAIKIくんとしては「そこにどう乗っかるか」「何をするか」と考えざるを得なかったと思うんですよ。だからこそ、そこでDAIKIくんが何を見つけて、どうするかを決めるのが大事だったし、僕としてはそれをそばで見守るしかなくて。「もし何かあれば言ってね」という感じだったんですけど、プロとしてやっていくこと、自分の立ち位置を見つけるのは簡単ではないし、その中でもがいたり、ダウナーになったりすることも当然あって。

DAIKI うん。これはみんなにも言ったことがあるんですけど、何回も「やっぱりバンドをやめたい」と思ったことがあって。自分の性格的に、人に悩み事を話さないんですよ。いろいろたまって酒を飲みすぎることはあるけど(笑)、説明が苦手だし、自分から吐露することもなく、1人で考えて1人で解決してきたというか。ようやく最近、いろいろ吹っ切れてきた感じですね。

2025年10月11日更新