大谷映美里・齋藤樹愛羅・髙松瞳・瀧脇笙古・諸橋沙夏
インタビュー
優しい表現と強い表現をどっちも味わえる
──まず、今回の表題曲「あの子コンプレックス」の印象を聞かせてください。
諸橋沙夏 明るいシングル曲が続いていた中でこの曲が来て、=LOVEの新しい扉が開いた気がします。タイトルからしてインパクトがありますし、歌詞も女性の方は絶対に共感できる内容になっていて。メロディも頭に残りやすいですし、ドラマチックなMVを何回も観てほしいです。「ズルいよ ズルいね」もそうなんですけど、歌詞が胸にどんどん突き刺さってきて、歌うたびに自分の感情が変わります。
大谷映美里 「雪」や「海」というワードが歌詞に出てきますが、初めて聴いたときから海の冷たさや雪の質感がリアルに感じられて。頭の中に情景がはっきりと思い浮かぶ曲だし、ワンフレーズごとに女の子の複雑な心情が伝わってくるので、息ができないくらいに聴き入っちゃいます。
瀧脇笙古 曲の主人公のことが想像しやすくて、曲を聴くたびに切ない気持ちになります。私、この前ツアーで「ズルいよ ズルいね」を歌っていて泣きそうになったんですよ。
諸橋 えー!
瀧脇 だから、今後ライブで歌っていくとき、この曲ではどういう感情になるんだろうと少し楽しみになりました。「866」とか、感動的な曲以外では最近ライブ中に感極まることが少なくなってきて、それは自分が大人になったからだと思っていたんですけど、「ズルいよ ズルいね」で泣きそうになったことで「あの子コンプレックス」を歌うのが怖くもなりました(笑)。
齋藤樹愛羅 あははは。
諸橋 この曲で泣いたら、「笙古ちゃん何があったの!?」って思われちゃうよ(笑)。
瀧脇 (笑)。でも、昔だったら「ズルいよ ズルいね」や「あの子コンプレックス」の歌詞がよくわからなくて、逆に泣けなかったかもしれないです。「あの子コンプレックス」を歌うことで「ズルいよ ズルいね」の理解度がより深まった側面もあると思います。
樹愛羅 私は「あの子コンプレックス」を聴きながら悲しくなっちゃいました。曲に影響を受けやすいタイプなんですけど、普段は=LOVEの曲を聴いていてそういう気持ちになることはないんですよ。感情移入しやすい曲なので、ライブでは女の子の気持ちをしっかり表現したいです。
髙松瞳 「あの子コンプレックス」は舞香の静かできれいな声で始まるんですけど、サビに入ると力強さを感じられる曲で。沙夏が歌う「バカなふり」というパートでいいアクセントが生まれたあとに、サビに移るのがカッコいいです。優しい表現と強い表現、どっちも味わえる魅力的な曲だと思います。
──切ない歌詞ではありますが、ただしっとりした曲ということでもなく、疾走感のある曲調がライブ映えしそうですよね。
諸橋 振り付けに全員で船を漕ぐような動きがあるんですよ。みんなで暗い海を突き進んでいくっていう。そこはステージ映えすると思います。9thシングルの「ウィークエンドシトロン」や10thシングルの「The 5th」と同じく、s**t kingzのshojiさんに振り付けを手がけていただいたんですけど、振り入れのときとか、いつも私たちのボルテージを上げてくれるんですよ。
樹愛羅 もう、すごい褒めてくれる!
諸橋 アップテンポの明るい曲の「ウィークエンドシトロン」とかで「フー!」ってテンションを上げてくれるのはわかるんですけど、「あの子コンプレックス」みたいなしっとりとした歌詞の曲で「ナイス!」とか言われると笑っちゃうんです(笑)。
──(笑)。今回センターを務める佐々木さんは「しゅきぴ」などではまた違う表情を見せていますが、素のキャラクターとしてはどういうイメージがありますか? 1組目のインタビューで、佐々木さんは自身のことを「自分でも自分のことがよくわからなくて、人によって私の見え方が違う」と語っていました。
諸橋 私たちもわからないです(笑)。すごく努力家ではあるんですけど、「プツン」という音が聞こえるんじゃないかと思うくらい急にスイッチが切れちゃったりして。守ってもらいたい存在でありつつ、守ってあげたい子でもある。ホントに不思議で、だからこそすごく魅力があるんだと思います。みんなミステリアスな子に惹かれるじゃないですか。
大谷 すごい甘えてきて距離の詰め方がうまいのに、いざ私から近付こうとするとさらっとかわされるときがあるんです。つかめない感じが難しくて、攻略したいです。
髙松 楽曲で言うと「しゅきぴ」も「あの子コンプレックス」もすごく舞香にハマっていて。どっちがホントの舞香なのかわからないし、どっちもホントの舞香なのかもしれないです。まだまだ見えてない一面もありそう。もっと舞香像を突き詰めたいなら、面倒くさい女の歌がいいと思います(笑)。
──(笑)。=LOVEは最近また女性ファンが増えているようですし、どんなタイプの曲でも同性からの共感を呼びそうです。
髙松 この間、ツアーの仙台公演でグッズの待機列が見えたんですけど、ほぼ女の子しかいなくて驚きました。私たちも今回のツアーで女の子のファンが増えていることを実感していて、そんな中でリリースする「あの子コンプレックス」は女性ファンの方にめちゃくちゃ刺さるんじゃないかと思います。そしてこの曲でまた女性ファンが増えるのかなと期待しています。
瀧脇 昨日、SHOWROOMでオンラインサイン会をやっていたとき、「女の子多いな」というコメントがあって。それまで私のファンに女性の方が多いイメージは特になかったんですけど、そのコメントを見て「確かに」と思いました。
諸橋 友達をコンサートに連れてきてくれるパターンが多いですね。その友達が=LOVEを好きになってくれて、さらにまたほかの人を誘ってくれて。そんなふうにしてどんどん輪が広がっているんだと思います。
カッコよすぎて神
──続いて諸橋さんが佐々木さん、野口さんとともに歌っている「知らんけど」について伺います。佐々木さんはこの曲について「ライブでの諸橋沙夏姉さんが楽しみです」と話していました。
諸橋 えー(笑)。とにかく3人の個性がバチバチに光ってる曲だと思います。レコーディングのあとに自分たちの歌声を聴いたとき、衣織と一緒に大爆笑して自画自賛しました(笑)。指原さんはどういう気持ちで書いたんだろうと思うくらいインパクトの強い歌詞ですし、指原さんもライブで披露されるのが楽しみだとおっしゃってました。ステージ上で自分がどう歌うのか、衣織と舞香がどう表現するのかが気になります。知らんけど。
樹愛羅 あははは!
──佐々木さんと野口さんも質問に「知らんけど」で返してきました(笑)。
諸橋 絶対にこれ言おうねって話してたんです(笑)。
──指原さんからは「レコーディングではこういう感じで歌って」みたいな指示やリクエストはなかったんですか?
諸橋 それがまったくなかったんです。スタッフさんからアドバイスは少しいただきつつも、基本的には歌詞と仮歌をもとに自由に歌った感じですね。自分の好きなようにクセを出したので楽しかったです。特にサビは歌っていてすごく気持ちよくて。ノリノリで絶好調でした(笑)。舞香と衣織の歌い方もいいのでぜひ注目してほしいです。
髙松 この曲、3人がホントにカッコよすぎて。今の話を聞いていて、「自分で考えてニュアンスを付けたのなら神やん!」って思いました。天才です。ライブごとに違うアクセントの歌を聴けるとしたらさらに面白いと思います。(諸橋のほうを見て)よろしくお願いします!
諸橋 ありがとうございます! がんばります!(笑)
大谷 「手遅れcaution」とか、ライブでの衣織のアレンジを聴くと音源よりもさらにうまくなってるので、「知らんけども」もどう歌われていくのかが楽しみです……知らんけど。
樹愛羅 わー、今の言い方かわいい(笑)。
大谷 言いたかった(笑)。
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主人公の歌声