“グルーヴ”とは何か

──「キャンディロッガー」は「夏だぜジョニー」とはまた違ったアッパーなロックチューンで。

小林　これは「夏だぜジョニー」以上に「グルーヴを意識して！」って言われました。

──グルーヴについて指示が出ることが多いんですね。ちなみにグルーヴってなんなんですか？

小林　裏のリズムみたいな。……合ってる？ （身振り手振りを加えながら）ウン、タン！みたいな。あれ？ ウンタン？

松野　（身振り手振りを加えながら）ウッ、タン！ ウッ、タン！

安本　裏を意識しつつ……なんて言うんだろう、裏のリズムを基準に歌を回す、みたいな。

校長（藤井ユーイチマネージャー）　何それ。俺全然わかんない。

松野　例えると……ヘンな例えになっちゃうけどいいですか？ こう、泳いでるじゃないですか。泳いでたら、めっちゃ深くから上がってくる感じ。わかる？

小林　うんうんうん。

安本　わかるわかる。

松野　そうそう。……です。

校長　全然わかんない。

──いや、グルーヴって正確な定義はたぶんないから、アーティストでも言葉で説明するのって難しいと思うんですよ。エビ中の皆さんならどう答えるのかなあと。

安本　この間テレビで小室哲哉さんが「グルーヴが」って話してて「うわ、一緒の言葉使ってる！」ってうれしくなりました（笑）。

校長　それ、globeの間違いじゃないの？

安本　違うよ！ 「僕が作る曲では……」って説明に出てきたから。

──「あ、グルーヴ知ってる」と。

安本　うれしくなってお父さんに説明しました（笑）。

エビ中メンバーの個人活動

──ちなみに「脳漿炸裂ガール」は、メンバーである柏木ひなたさんが主演を務める映画「脳漿炸裂ガール」の主題歌なんですよね。いつも一緒にいるメンバーが単独でスクリーンにいるのを観るのはどういう気分ですか？

松野　不思議な気分だよね。ぁぃぁぃ（廣田あいか）が主演の「たまこちゃんとコックボー」も、観たあとでぁぃぁぃと会ったときに「はっ、同じ人なんだ」って。

安本　目が合わせらんなくなっちゃう。わー女優だと思うとしゃべれなくなっちゃって（笑）。

松野　観てるときはメンバーって感じがしないよね。遠くの存在というか。

──小林さんも映画「灰色のカラス」で女優を務めましたし、松野さんもソロでモデルをやったり（参照：エビ中りななん「haco.FACTORY」でおしゃれモデルに）、安本さんもシベリア少女鉄道の舞台に出たり（参照：エビ中の安本彩花がシベ少舞台に、38歳男性とWキャストで）、個人で活躍する機会も増えてきましたよね。

松野　エビ中ファミリー（ファンの総称）の皆さんから「よかったよ」って言われるともっとがんばろうと思うし、雑誌を見た読者さんが興味を持ってファミリーになってくれたらうれしいです。彩花の舞台、私も観たかったー。

──安本さんは劇団の舞台に客演として参加したわけですが、メンバーと離れて舞台に立つのはやっぱり大変でしたか？

安本　やっぱりエビ中のメンバーがいると安心感があって、いつもどこかで頼ってる部分があったなあって気付かされました。1人でああいう場所に行くと自分でがんばるという選択肢しかないから、いつもと違う気合いが入って。

──また声をかけられるようなことがあれば、やりたいと思いますか？

安本　めちゃめちゃ思います！ すごく楽しかったので。

安本彩花、見切れの歴史

──約半年ぶりのシングルとなりますが、どんなところに届けていきたいですか？

松野　今までのシングルと比べると、ド直球でわかりやすい夏ソングになっているので、今まで以上にたくさんの人に聴いてほしいです。

──確かにこれまでのエビ中の中ではもっともわかりやすいシングルかもしれないですね。MVは相変わらずな感じでしたけど（笑）。

安本　そこはやっぱりエビ中っぽさを忘れないなって感じですね。どうしてもウケ狙いたいんだなみたいな（笑）。

──MVと言えば、これまでの作品をまとめたMV集「ベストヒットEBC」が同時発売されるんですよね。自分の過去の映像を観るのは気恥ずかしかったりしますか？

松野　めっちゃ恥ずかしい！

安本　超やだ！ でもちょっとウルッとくるところもある。がんばったなあって（笑）。お友達には「昔のMVをもっと主張していけば、がんばりが認めてもらえると思う」って言われました（笑）。だから私は昔のMVを推していきます。

──ではそれぞれ1本ずつ、お気に入りを挙げてもらえますか？ 小林さんは自分がまだ参加していない頃の作品でもいいです。

小林　なんだろうなあ。好きなのは「禁断のカルマ」ですね。これを観たときは「わあー、すげー」って思いました（笑）。曲が始まる前のりななん（松野）と（星名）美怜ちゃんと瑞季ちゃんの「ハリアップ！」のところも好きで、繰り返して何回も観ました。

松野　私は「仮契約のシンデレラ」です。YouTubeとかで観られるのはフルバージョンじゃなかったんですよ。最初に小芝居が入ってたのが初めて作品になるので、これは見どころです。あとこの曲はやっぱりメジャーデビュー曲なので思い入れも強くて。

安本　私は「Go! Go! Here We Go! ロック・リー」が思い出深いです。私、テレビに出るときとか見切れちゃうことが多いんですけど、見切れデビュー戦がこれでして。気がちっちゃいから端っこで顔半分になっちゃってたりとか、映ってないことが多いんです。テレビとかで気がちっちゃくてグイッと入っていけなかった、その偶然を使われてしまうことが多くて。「しゃべくり007」（参照：エビ中、松下奈緒ら「しゃべくり007」2時間SPに登場）が一番「やっちまったな」って思ったんですけど、扉がパカッと開いて「私立恵比寿中学です！」って紹介されたら、1人いなくて（笑）。

松野・小林　ははははははは！（笑）

安本　セットに丸かぶりになっちゃってたんですよ。「ロック・リー」も最初のほうでみんな並んで「ロック・リー、ロック・リー」って歌ってるのに私だけ見切れてる（笑）。お父さんにもあとですごく怒られました。「テレビはまあしょうがない。でも自分たちのMVなのになぜ映れない！」って。

校長　気付かなかったな。

──それについては安本さんの問題というより、完全にスタッフの過失ですよね（笑）。

松野　めっちゃ面白い（笑）。

安本　お友達からも「彩ちゃんまた映ってなかったよ」ってよく言われるから、これはネタにするしかないと思って、今までの見切れた画像を集めてるんです。いつかそういう特集ができるように。自分で企画して、いつかそれでテレビに出ようと思います（笑）。