「生きる」には挑戦するという意味も込められてる

──今お話に出た「あぜ道」は、バンド結成後初めてレコーディングした皆さんの原点とも言える曲。これはなぜ今のタイミングでセルフカバーしようと思ったんですか？

竹森　本当にずっと僕らの原点として歌っている曲で、さっきも言ったように歌詞は「生き抜きたい」っていう言葉で終わっていて。バンドを10年やってきて、その間、初心を思い出すために何度もライブで歌ったし、でも立ち止まっちゃいけなくて、もっともっと前に進もうっていう意味でもこの曲を歌ったし……。

──そして、それはこれからも続けていく？

竹森　そうですね。だから今回は「あぜ道」をずっとおじいさんになっても歌い続けていくっていう覚悟でセルフカバーしたのもあります。今後も僕らが歩く道であり、メインストリートはやっぱりあぜ道なんだなって思うし、この曲は僕らにとってすごく特別なものなんですよね。

──バンドのブログのタイトルも「カラーボトルのあぜ道をゆけ!!」ですもんね。

竹森　そうそう、なんか、しっくり来るんですよね。都会に生きてるフリしててもやっぱダメっすわ、田舎もんなんで（笑）。

渡辺　今回のジャケット写真も、そういう理由もあって僕らの地元の利府というところで撮ったんですよ。

──それにしても、改めて今回はシンプルかつカラーボトルにぴったりのテーマを持ったアルバムになりましたね。で、それがめちゃくちゃカッコいい。

竹森　なんかね、今、ロックバンドとしてすごくいい血液が循環してるなっていうのは感じます。それがなかったときはどっか卑屈になってたり、自分の音楽を誇りに思えない部分が少なからずあって悔しい思いもしてたけど。でも今はもう、めちゃくちゃすげーカッコいいことをやってるバンドだなって胸張って言えますね。

渡辺　今回のアルバムは新たなチャレンジがいっぱい入ってて、そういう挑戦をした僕たち込みで「生きる」っていうことなのかなって。僕はタイトル「生きる」には挑戦していくという意味もあると思ってるし、新しすぎて最初は怖いと思うようなチャンレンジもとりあえずやってみようぜっていう生き方をこれからもしたいなって思ってます。

大川　「生きるって何？」って聞かれても、正直、人それぞれだし、答えはわからないなって思うんです。僕の場合はそれを探すために生きてるところもあるんですけど、今言えるのは、どうせならどんどん新しい挑戦をして、自分の知らないことを貪欲に求めて吸収していきたいっていう感じ。今回のアルバムに関しても、「COLOR BOTTLE」はそれまでの総括という意味合いが自分たちの中であって、「生きる」はそれを踏まえた上での新しい挑戦もたくさん入ってて。新章に突入してまたどんどん進んでい行くぞっていう意思表明や、前のめり感を詰め込んだ1枚になったのかなって思います。

僕は本当に幸せなボーカルだと思う

──では最後に、2013年のカラーボトルはどう「生き」ますか？

竹森　3月からツアーが始まるんですけど、タイトルが「自分全開！人間全開！生きる！生きる！生きろ！」で。僕が思う「生きる」っていうのは、やっぱり諦めないことだと思うんですよね。いろいろ妥協したり選択しなきゃいけない場面があったとしても、それでも諦めないこと。「僕が僕であるために勝ち続けなきゃいけない」っていう尾崎豊の歌詞の一節じゃないけど、生きることは闘いだと思うんです。だから、一生懸命に、もがきながらも闘ってる人たちに「生きる」を捧げるために、いいライブを全国に届けていきたいと思います。

──ファンの皆さんも、カラーボトルにそういった生命力や前を向いていくパワーを求めているんでしょうね。

竹森　本当にそうだと思います。でも最近ファンレターを読んでると、みんなカラーボトルの歌を自分の人生に照らし合わせてるんだなって感じることが多くて。「私、この曲を聴いて本当にやりたいことをやる決心がつきました」とか「大学が嫌でずっと行ってなかったんだけど、たまたまカラーボトルのライブに来てた同じ大学の友達とバンドを組むことになって、文化祭でカバーしました」とか。

──すごいですね。で、そういうファンのパワーがまたカラーボトルのエネルギーにつながっていくんじゃないですか？

竹森　そうなんですよ、本当にうれしいです。ちゃんと届いてるんだなーっていうのが。そうなってくるともう売上とかじゃないんですよね。こういう思いをさせてもらえてるってこと自体がすごく幸せだなって思う。僕は本当に幸せなボーカルだと思いますよ。こういうファンが付いてきてくれてね。