- パーソナリティ
- 菅野結以
“Chihoちゃんマジック”
──シングルには「secret base ~君がくれたもの~」のカバーが収録されています。アルバム「声 ~VOCALOID Cover Album~」ではボカロ曲をカバーしていましたが、H△Gがバンドの曲をカバーするのは珍しいんじゃないですか?
Yuta 初めてかもしれないですね。
──なぜ「secret base ~君がくれたもの~」をカバーすることに?
Yuta シングルのテーマが「夏」ということもあり、夏の切なさを感じさせる曲がいいなっていうのがまずあって。そんな中でH△Gのメンバーに「どの曲のカバーがいい?」って聞いて何曲か挙げてもらうと必ず「secret base ~君がくれたもの~」が入ってくるんですよね。もちろん僕も「secret base ~君がくれたもの~」を演奏したいなって思ってて、僕の場合は「キッズ・ウォー」ってドラマの印象がすごく強くて。
──私も観てました! 確かに夏休みと言えば「キッズ・ウォー」でしたね。
Chiho 私も観てました! けっこうキツいセリフが多かったから、親には「観ちゃダメ」って言われてたけど、内緒で観てました。
Yuta 「secret base ~君がくれたもの~」を聴くと「キッズ・ウォー」を観ていた頃を思い出すんですよね。ホントにノスタルジーを感じる1曲です。
──カバーを通じて表現する“H△Gらしさ”って、お二人はどういうところだと感じていますか?
Yuta どんな曲もChihoちゃんが歌うと何かが起きるなっていうのがあるんです。
Chiho え、そうなんだ。
Yuta 今回の「secret base ~君がくれたもの~」だけじゃなくて、ボカロのカバーアルバムを作ったりする中でいろんな曲調のものをChihoちゃんに歌ってもらったんだけど、中にはH△Gでやるとどうなるかちょっと仕上がりが見えない曲もあったんです。だけどChihoちゃんにボーカルを入れてもらうと、どんな曲でもH△Gの曲として成立する。そういう“Chihoちゃんマジック”があるのが、H△Gというバンドだと思います。
Chiho 自分ではそんなに意識してないですね(笑)。私はバンドのボーカルをやるのはH△Gがほぼ初めてですし、あまり深く考えずに素の自分のままで歌うようにしているんです。私の歌=H△Gらしさにつながる、って言ってもらえるとすごくうれしいですね。
Yuta あまり知られていないですけど、Chihoちゃんはボーカルを担当してるだけじゃなくて曲も書くし、実はピアノもギターもベースも弾けるし、ドラムも叩けるんですよ。
──ええ!?
Chiho はい。ライブにゲストで出演してくれた足太ぺんたさんに提供した曲の中には、私が書いたものもあります。
Yuta 「少女たちの終わらない夜」っていう曲のミュージックビデオにChihoちゃんが全部の楽器を演奏する映像が使われていて。収録はさすがに当て振りなんですけど、本当は全部の楽器を弾けるんですよ。
Chiho でも、ホントにただ弾けるだけなので、ステージ上とかでは……。
──すごいと思います。
Yuta 僕も普通にすごいと思いますよ。
Chiho でも自分で書いた曲ってちょっと恥ずかしいから、あまりライブでは歌わないんです。いつかちゃんと歌えるようになりたいですね。
H△Gらしく進んでいく
──メジャー1stシングルをリリースしてからは、これまで以上にたくさんの方々がH△Gの曲に触れるようになりますし、活動の規模も変わっていくと思います。
Yuta 聴いてくれる方々が増えてくれて、僕らを取り巻く環境も変わるかもしれない。でも僕ら自身はそこまで変わらないかなって思っているんです。
Chiho メジャーになったからと言っても、一緒に音楽を作っているプロデューサーは一緒だし、実演メンバーも変わらないし、愛知県の岡崎って田舎で活動してるのも変わらないんです。自分たちが思う「H△Gの音楽を届けたい」って気持ちも変わらなくて、ただ「もっといろんな人に聴いてもらおうよ」というありがたい声をいただいただけで。H△Gというグループが“誰かに寄り添う音楽”を届けられたらいいなって思いは今も昔も変わってないんです。「声」という私たちのオリジナル曲に「変わらずにいたい、そう願うのは変わらなきゃと思っているから。」という歌詞があるんですけど、本当にこの歌詞の通りH△Gが変わらないために、少しだけ変わる時期がきたのかなって感覚です。
──H△Gはピュアな気持ちで音楽を続けてきたし、そのスタンスはこれからも変わらないというのが伝わってきました。
Chiho もちろん、今までより大きな期待が寄せられると思うし、その期待には自分たちの精一杯で応えていきたいです。
Yuta 今のH△Gを最速で届けたいって気持ちはありますので。
Chiho これからも、H△Gらしく進んでいくと思います。
- H△G「夏の在りか 」
- 2017年7月26日発売 / 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- CD収録曲
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- 夏の在りか
- 星のパンフレット
- スーベニールの花束
- secret base ~君がくれたもの~(初回限定盤A、初回限定盤Bのみ)
- 初回限定盤A付属DVD収録内容
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- 夏の在りか・MUSIC VIDEO
- 夏の在りか・MUSIC VIDEO -MAKING-
- 初回限定盤B付属DVD収録内容
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- ライブダイジェスト映像(2017年1月7日(土)東京 下北沢 MOSAiC)
- H△G(ハグ)
- ボーカリストのChihoを中心に多数のコンポーザーやクリエイターからなるグループ。2012年に動画共有サイトで発表したオリジナル曲「星見る頃を過ぎても」は50万回再生を記録している。また「心拍数♯0822」といったVocaloid曲のカバー動画などでも話題を集める。Miliとのコラボアルバムとして「H△G × Mili」「H△G × Mili vol.2」の2作品を発表しているほか、2016年12月にはORESAMAとのコラボアルバム「H△G × ORESAMA」を、2017年5月にVocaloid曲のカバーアルバム「声 ~VOCALOID Cover Album~」をリリース。同年7月には徳間ジャパンコミュニケーションズよりメジャー1stシングル「夏の在りか」を発表する。
- 菅野結以(カンノユイ)
- 雑誌「LARME」「with」などで活躍するファッションモデル。10代の頃から「Popteen」「PopSister」の専属モデルを務め、カリスマモデルと称される。2010年8月に初の著書「(C)かんの」を出版し、その後最新スタイルブック「yuitopia」まで6冊の書籍を発売。アパレルブランド「Crayme,」、コスメブランド「baby+A」のプロデュースおよびディレクションを行っているほか、TOKYO FM「RADIO DRAGON -NEXT- 」では豊富な音楽知識を生かしてパーソナリティを担当している。SNSの総フォロワー数は約100万人におよぶ。
2017年8月24日更新