大好きなBiSがまた走り出した

文 / ギュウゾウ

“The松隈（ケンタ）節”の疾走感、「アゲンストザペイン」は6バージョンと聴き応えがある。パン・ルナリーフィ版のエモさとトリアエズ・ハナ版の表現力が際立つ。アヤ・エイトプリンス版は佳作であるが、個人的にアヤプリはこんなもんじゃないと思っている。それとBiS2nd版から漂ってくる虎視眈々感がじわる。いつの時代も追う側、首を狙う側の思いは強いのだ。

カップリング曲であるキカ・フロント・フロンタールの作詞楽曲「YPP」はハッピー感満載チューンで楽しい。
またBiS1stの「イツカヤラレルゾ」が激しく迫ってくる。ゴ・ジーラが描いた歌詞世界は誰に向けられているのか。渡辺淳之介か、はたまた……。

今回も研究員（BiSファンの呼称）の投票によって、次作のBiS1st / BiS2nd所属メンバーを決定するメンバー入れ替え戦、「BiS.LEAGUE」が実施される。現在のBiSは絶対的なエース不在、ヒトコロガリで立ち位置がひっくり返る群雄割拠、戦国時代真っただ中ともいえる。新キラーチューンの「アゲンストザペイン」誕生で下克上必至。「よく覚えとけ、現実が正解なんだ。時代が悪いの世の中がおかしいといったところで仕方ない。現実は事実だ（立川談志）」。感情よ、くたばれ、投票結果で出た順番が全てだ。僕が大好きなBiSがまた走り出した。