ナタリー PowerPush - CASCADE
作詞家・森雪之丞とのコラボも! 個性炸裂の新作が誕生するまで
2011年モードを凝縮した2枚のミニアルバム
──今回の「マゾヒスティック・ガム」は4月にリリースされた「サディスティック・グミ」の兄弟アルバムですよね?
MASASHI 1枚のフルアルバムでドーンといくのも面白いんですけど、今回は小分けにしました。曲作りのときから分けようと考えてたし、それぞれのアルバムでツアーを回れるのは、僕ら的にも盛り上がるし。
──今回の「マゾヒスティック・ガム」はバランスも良いし、CASCADEのエッセンスも凝縮されてるし、再結成以降のひとつの到達点が見えた気がするね。
HIROSHI 「煩悩白書パート2」以降のブレないCASCADEの雰囲気はありますね。到達点とはちょっと違うかもしれないけど、2011年に出すべき2枚のアルバムだったらこれ、っていうのは誰に聞いてもそう言ってくれるかな、と。
MASASHI まだライブでやってない曲ばかりなんで、どうなるかってのはありますけど。
TAMA 僕ね、思うんですけど、ダンスコーナーも好きだし、求められればやりましょう、ひと肌脱ぎましょうってなるんですけど、個人的にはライブはもっとみんな自然に一体になれるような空間にしたいなと思って。「YELLOW YELLOW FIRE」とかは、名古屋のクラブで自然発生的に起こった盛り上がりを見て作ったんですよ。そういうものでいいかなと思うんです。まあそこは、確認中です(笑)。よりみんなが楽しんでくれれば。
「あなたのベッドで眠りたい」のニンマリ感はCASCADEっぽい
──「あなたのベッドで眠りたい」は夏のツアーでも演奏してたけど、これをリード曲に選んだ理由は?
MASASHI 「あなたのベッドで眠りたい」っていうフレーズですよね。
──すごくストレートで、びっくりした(笑)。
MASASHI それを言っちゃうんだ?みたいな(笑)。何曲かで悩んだんですけど、「では聴いてください。『あなたのベッドで眠りたい』」って言ったときのニンマリ感はCASCADEっぽいし、パワーアップしてる感じがあるなって。
TAMA スピード感がありますよね、すごく。突き刺さる感じがする。
──70年代の歌謡曲にありそうなタイトルが、一周回って新鮮。
TAMA 普通「あなたのベッドで眠りたい」って、言う? 言わないよなあ?
MASASHI 言わないっすよねえ。
TAMA 「キミの家のワンちゃん見に行くよ」とかそんなのはあるかもしれんけど。
——女の子の部屋に行くとき?
TAMA そうそう。「あなたのベッドで眠りたい」なんてストレートやなあ。
MASASHI ストレートっていうより……。
──図々しい(笑)。
MASASHI 図々しいにもほどがある(笑)。
TAMA 「モーニングコーヒー飲みたい」とかそういうのはあるけどな。
HIROSHI ないよ(笑)。
──そういうことを言ったことあるの?
TAMA ないっすよ!! 僕コーヒー飲めないですもん。
HIROSHI 近いことは言ったことあるんですね。
TAMA いや、俺、朝のことは言わない。
MASASHI 朝じゃないんだ?(笑)
TAMA 次の日のことは言わない。
HIROSHI いつのこと言うの?
TAMA 俺は結構ストレートに。ここまで(「あなたのベッドで眠りたい」)は言わないけど。
CD収録曲
- 我武者羅WARS
- あなたのベッドで眠りたい
- DANCE☆SENSE☆ZANSU
- ハイパーロミオとジュリージェット
- なないろグラフィティ
- 止まらないバトン
- 星降る街のセレナーデ
<BONUS TRACK>
ダンスモードコレクション ('11.07.18 CASCADE TOUR 2011サディスティック・グミ ~踊る!恋愛環境庁 The Final~ at SHIBUYA BOXX)
- しゃばなガールズ (Live)
- パーティフルサルマンライフ (Live)
- 煩悩白書パート2 (Live)
- スモモかじってカリフォルニア (Live)
- スーパーカー ~アルティメットエアロ version~ (Live)
CASCADE(かすけーど)
TAMA(Vo)、MASASHI(G)、HIROSHI(Dr)の3人からなるバンド。テレビ朝日系で放送されていたオーディション番組「えびす温泉」への出演を機に注目を集め、1995年11月にアルバム「VIVA」でメジャーデビュー。1998年にリリースされたシングル「FLOWERS OF ROMANCE」「YELLOW YELLOW FIRE」のヒットを機に、一躍人気バンドの仲間入りを果たす。個性的なサウンドとカラフルなビジュアルで幅広い層に愛されるも、2002年に解散。その後メンバーは個々に音楽活動を行っていたが、2009年にTAMA、MASASHI、HIROSHIの3人で復活する。同年4月に新作ミニアルバム「VIVO」をリリースして以降、精力的に活動している。