B.O.L.T|聴けば自然と笑顔に 4人がこの世の中に咲かせる「スマイルフラワー」

B.O.L.Tが2ndシングル「スマイルフラワー」をリリースした。

今作の表題曲「スマイルフラワー」はSpecialThanksのMisaki(G, Vo)が提供したナンバー。B.O.L.Tらしい力強いバンドサウンドはもちろん、「自分の行動1つで世界が変わる」というテーマを伝える温かい歌詞が特徴になっている。Misakiが「マスク社会でみんなの笑顔が不足していると感じる世の中 きっとみんなが思っている以上に笑顔が見えるって大切」とコメントしている通り、コロナ禍が続くこの世の中だからこそ歌詞の意味合いが一層際立っている。音楽ナタリーではメンバー4人にインタビューし、4月に中学1年生になった青山菜花と白浜あやの近況なども交えつつ、「スマイルフラワー」の聴きどころについて話を聞いた。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 曽我美芽

高井千帆完全復帰でパワーアップ

──高井さんは昨年秋の一時休養を経て、今年4月のワンマンライブ「BOLTSPRING 2021」で完全復帰しました(参照:B.O.L.T「BOLTSPRING」を春の風物詩に!2ndシングルより「OUR COLOR」初披露)。改めてその心境を聞かせてください。

高井千帆 完全復帰する前はダンスを控えた状態で、歌だけに参加してステージに立っていたんですけど、「周りに迷惑かけちゃう、どうしよう」と最初は不安でした。年明けすぐにフェスにも呼んでいただいたので、「初めてB.O.L.Tを見る方はどう思うんだろう……」と考えちゃって。でも、メンバーやダンスの先生の支えのおかげでその不安はなくなりました。フェスのときはファンの皆さんが配信画面のコメントで「高井さんは今パフォーマンスを控えているため、こういう形になっています」と注釈を入れてくれて、それがうれしかったです。

──「BOLTSPRING 2021」で復帰したとき、ブランクは特に感じなかったですか?

高井 気持ちが勝っていたのか、ブランクは感じなかったですね。再び体を動かせるようになったときに「私、ダンス好きだな」と心の底から実感したんです。体全身を使って表現できるのが楽しいなって。それでリハーサルから楽しもうと思って臨んでいたらダンスの先生に「ちゃんと動けているから安心して」と言っていただけて、本番も楽しくパフォーマンスすることができました。メンバーが“野獣モード”とか“スーパーちぃちゃん”と面白おかしく言ってくれるのにも救われました。

B.O.L.T

──高井さんの不在時、ほかのメンバーはどんな気持ちでライブに臨んでいたんでしょう?

内藤るな B.O.L.Tは基本的にあやなの(白浜あやと青山菜花)ちゃんが激しく踊って、ちぃ(高井)と私が振りのない状態で歌うというスタイルで。その中でもちぃが落ちサビを歌うことが多くて、3人でパフォーマンスしていた期間は私にとって歌の強化期間でした。ファンの方が優しくて、ちぃがいなくてもちぃ推しの方もライブを観に来てくれるので、ちゃんと楽しんで帰ってもらいたいと思ってボイトレをたくさんがんばって。今はその期間に蓄えたパワーを自分のソロパートに注いでいます。ちぃがプロジェクションマッピングみたいになっていたときも……。

高井 私がダンスを控えて、歌だけで参加していた状態をプロジェクションマッピングと呼んでるんですよ(笑)。

内藤 見た目が美人だし、お客さんから「動いてないけど、本物なのか……?」と思われてるんじゃないかなって(笑)。その期間はちぃが動けない分、私が前で動き回って、逆にちぃは歌でカバーしてくれて、1つの新しい魅せ方が生まれたんじゃないかと思います。そして完全復帰したときはB.O.L.Tとしてパワーアップできた気がします。

白浜あや やっぱり4人いてこそのB.O.L.Tだなと感じました。正直、ちぃちゃんがいない間は寂しくて、いっぱい動画を送っちゃいました(笑)。

高井 「ちぃちゃん、グミ買いました!」とか、些細なことで動画を送ってくれて。私もファンの皆さんに負けないくらいメンバーのSNSをチェックして、寂しさを紛らわせてました。

青山菜花 私はちぃちゃんがいない間、「私たち、B.O.L.Tです」というライブの挨拶を担当させていただいたんですけど、パフォーマンス明けに言うからうまく息が続かなくて……(笑)。MC自体もちぃちゃんみたいに話せるようになろうと一生懸命考えながらがんばりました。

あやなの新中学生エピソード

──青山さんと白浜さんが中学1年生になったのも、B.O.L.Tにとって大きなトピックの1つです。小学校から中学校への進学はかなり環境の変化が伴うものですよね。

青山 何て言うんだろう……小学校以上に先生が情熱的で。

高井 ちょっと厳しくなるよね(笑)。連帯責任ってすごく言われるようになる。

青山 私は小学校でけっこうふざけてるほうだったんですけど、今は制服を着てみんなと一緒にピシッとしてます(笑)。

白浜 私は漢字の勉強をやる気満々だったんですが、参考書を開いた瞬間、難しい漢字だらけで「あ、はい……」という気持ちになりました(笑)。実はもうすぐ小テストがあるんですけど、すでに不安になってます。

内藤 あやちゃんは撮影の合間もずっと教科書を広げてたよね。「何してるの?」って聞くと「予習しているんです」と言っていて。最初だけの謎のやる気があるんですよね。私もそうでした(笑)。

白浜 最初にやる気がありすぎた分、今後どうなるか心配です。英語の単語を覚えるのが不安で、撮影の合間にるなちゃんやちぃちゃんに教えてもらいたいです(笑)。

青山 私も勉強の集中力はあるほうだと思うんですけど、今後どうなるか……。英語もどんどん難しくなるという噂を聞いているので。

高井 英語はるんぱん(内藤)にお願いします(笑)。私は漢字担当で!

最近スマイルになったこと

学校の同窓会に誘ってもらえたことです。私のことを覚えてたんだって驚いたのと、B.O.L.Tでの活動を密かに応援してくれていたみたいでうれしくなりました。

──高井さんと内藤さんは中学や高校時代、アイドル活動と学業の両立に苦労しましたか?

内藤 学校を休むと課題が出るんですが、その課題と定期テストが重なったりして、大変だったときもありました。でも、周りの人も支えてくれましたし、友達に恵まれてましたね。

高井 私も周りの人に恵まれていたので両立することができました。友達は気軽にノートを見せてくれたし、先生も授業でやった内容を写させてくれて。そういう友達は大人になっても付き合いが続いていくと思うから、やっぱり持つべきものは友だよ。

白浜 今、友達作りの真っ最中です……! 趣味が合うクラスメイトに話しかけてます。

青山 こういう活動をやっているからか、昔は人見知りだったけど、最近は自分から人に話しかけられるようになりました。ファンの方と楽しく話せるようになったように、自分から「名前なんて言うの?」「何組なの?」とどんどん話しかけてます。

内藤 すごーい! 友達作りってその歳ならではの話で、なんかかわいいな(笑)。

自然と笑顔になれる「スマイルフラワー」

──2ndシングルの表題曲「スマイルフラワー」はSpecialThanksのMisakiさんの提供曲です。B.O.L.Tらしいロックサウンドでありながら、楽曲全体にあふれる温かい雰囲気が印象的です。

高井 温かさや柔らかさが曲調や歌詞にすごく出ていて。行動1つで世界は変わって風景がどんどんカラフルになっていくんだよということを歌っているんですけど、人生を色で例えていたり、「命の水は あなたのスマイル」と自然を交えた表現があったり、1つひとつの歌詞が温かくて素敵だなと思います。「笑って」というフレーズがありますが、曲を聴いていてもライブで観ていても自然と笑顔になれると思います。

──コロナ禍が続く今の世の中の状況と重なって、より歌詞が胸に響きますね。

内藤 歌詞がナチュラルな感じというか、いい意味で難しくないんです。初めて曲を聴いた方も曲がスッと頭に入ってくる、情景が浮かびやすい歌詞だと思います。深く考えずに歌を歌って、みんなが自然とハッピーになれるのが私にとっての音楽の理想なので、この曲をいただけたのがうれしかったです。メッセージ性の強い曲も好きなんですけど、自然と笑顔になれる曲も素敵で、そういう体験ができるのは音楽ならではだなって。

青山 「笑って」という歌詞が2番では「笑って YEAH」になっていたり、ピースサインを作って手を振る、みんなで一緒に真似できる振り付けがあったり、曲全体から楽しさが伝わる曲だと思います。この曲を通して皆さんと一緒に「スマイルフラワー」という花を咲かせたいです。

白浜 最後の「YEAH」のところで一斉にジャンプするんですよ。ライブだとみんな一番の「スマイルフラワー」を咲かせていると思います。「愛しい君の 笑顔を見せて」と歌っている通り、ファンの皆さんも一緒に笑顔でジャンプしてくれるんです。

最近スマイルになったこと

「BOLTSPRING 2021」で誕生日をお祝いしてもらったことです! 私の好きなオレンジ色のペンライトを振っていただいて、ニヤニヤの止まらない1日でした。

──この曲は皆さんの柔らかい歌声も特徴ですが、レコーディングはいかがでしたか?

白浜 私は歌い出しを任せていただいたんですけど、そこの音がかなり高いんですよ。いつもは音が高いパートを強めに歌っちゃうんですが、今回は曲調に合わせて優しく歌うことを意識しました。

高井 仮歌がMisakiさんの声で、それと同じように聴く人に寄り添うようなニュアンスを出すのが難しかったです。自分のパートだと「笑って」の部分が好きで、「これは歌ってるの? 問いかけてるの?」と感じる仮歌のニュアンスが素敵だったので、短い部分ですけど私としてはそこにこだわりました。全部のパートをレコーディングしたあと、その部分だけ録り直させてもらったんです。

内藤 私は最初から自分らしく歌うことができたんですが、それはMisakiさんの仮歌を最初に聴いたからだと思います。すぐに自分の中にイメージが湧いて、新しい歌い方を発見することができました。

青山 私もすごく歌いやすかったです。その中でも私がこだわったのは「風景もカラフル」というパートで、「カラフル」じゃなくて「カラフォル」と英語っぽく歌っているので、ライブでもぜひ注目してほしいです。