世界的なロックバンド、Queenの名曲で構成された映画「ボヘミアン・ラプソディ」が11月9日に公開される。
本作はQueenの結成前から1985年開催のチャリティコンサート「ライブエイド」出演に至るまでの道筋と、バンドのボーカリストであるフレディ・マーキュリーの半生を描くミュージックエンタテインメント。メンバーのブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮として参加し、劇中では28曲ものQueenの楽曲が使用されている。
この特集では、公開に先駆け映画を鑑賞した岡崎体育、加藤るみ、ナガマツシンタロウ(SIX LOUNGE)、西寺郷太(NONA REEVES)、ビッケブランカ、堀込泰行、LOVE PSYCHEDELICO、レイザーラモンRGといったQueen好き8組の感想コメントを掲載。印象的なシーンと共にQueenへの熱い思いがつづられている。なお親子共々Queenのファンである岡崎は母と本作を鑑賞し、それぞれコメントを寄せた。
- ストーリー
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1970年のロンドン。複雑な生い立ちや容姿にコンプレックスを抱えていたフレディ・マーキュリーは、昼は空港で働き、夜はライブハウスに入り浸っていた。ある日、ギタリストのブライアン・メイとドラマーのロジャー・テイラーが所属するバンドからボーカルが脱退したことを知ったフレディは自らを売り込む。フレディの歌声に惹かれた2人はその1年後にベーシストのジョン・ディーコンを加えた4人でバンドQueenを結成。革新的な試みで数々の話題作を生み出していく彼らは、レコード会社と大ゲンカの末にロックにオペラを融合させた6分超のシングル「ボヘミアン・ラプソディ」をリリースし、大ヒットセールスを記録する。世界的に有名となったQueenだったが、栄光の影で徐々にメンバー仲が悪化し、バンドの人気も衰退していった。そんな中、フレディはとある秘密をメンバーに告白し、バンドの起死回生を懸けて20世紀最大規模のチャリティ音楽イベント「ライブエイド」への出演を決意。すべてを懸けた21分間のパフォーマンスを披露する。
- スタッフ
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監督:ブライアン・シンガー
脚本:アンソニー・マクカーテン
原案:アンソニー・マクカーテン / ピーター・モーガン
製作:グラハム・キング / ジム・ビーチ
音楽総指揮:ブライアン・メイ / ロジャー・テイラー
- キャスト
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フレディ・マーキュリー:ラミ・マレック
メアリー・オースティン:ルーシー・ボイントン
ブライアン・メイ:グウィリム・リー
ロジャー・テイラー:ベン・ハーディ
ジョン・ディーコン:ジョー・マッゼロ
ジョン・リード:エイダン・ギレン
ジム・ビーチ:トム・ホランダー
©2018 Twentieth Century Fox
- Queen「ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)」
- 2018年10月19日発売 / ユニバーサルミュージック
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[CD] 2700円
UICY-15762
- 収録曲
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- 20th Century Fox Fanfare
- To Love
- Doing All Right... revisited(Performed by Smile)
- Keep Yourself Alive(Live At The Rainbow)
- Killer Queen
- Fat Bottomed Girls
- Bohemian Rhapsody
- Now I'm Here(Live At Hammersmith Odeon)
- Crazy Little Thing Called Love
- Love Of My Life(Rock In Rio)
- We Will Rock You(Movie Mix)
- Another One Bites The Dust
- I Want To Break Free
- Under Pressure(Performed by Queen & David Bowie)
- Who Wants To Live Forever
- Bohemian Rhapsody(Live Aid)
- Radio Ga Ga(Live Aid)
- Ay-Oh(Live Aid)
- Hammer To Fall(Live Aid)
- We Are The Champions(Live Aid)
- Don't Stop Me Now... revisited
- The Show Must Go On
2018年11月14日更新
まず母と一緒に映画の試写会に出席してる時点でちょっと恥ずかしいなと思ってたんです。でもそんな思春期真っ只中の中学生レベルのダサいプライドみたいなものは映画が始まるとなくなっていて、母の隣の席で何度もボロボロと泣いてしまいました。試写会の帰りの車で、久しぶりに母と二人でQueenについてたくさん話しました。それがなんか、僕は嬉しかったです。
冒頭 ライブエイドのセッティングから既にスクリーンが滲み マイクケースのオープンと共に堪えた涙が決壊
自分がなぜこんなにも長くQueenの音楽に浸かり続けるのか
探していた答えが全て見つかった
そして息子は
隣で私より号泣していた
彼らをみていると、どこまでも飛んでいける気がする。
俺が最初にQueenに出会ったのが小学一年生くらいで、どこか他のバンドとは違った魅力を持つ四人に、気づいたら俺は夢を見ていた。「俺もこんなロックスターになりたい!」
鑑賞中ずっとドキドキしていた。
目の前でライヴを感じ、息遣いまで聞こえてくるような感覚。
この作品を俺と同じ世代のQueenをまだ知らない人達にも見て欲しい。彼らが今までに残した沢山の素晴らしい作品を感じて欲しい!
いつまでも色褪せない楽曲、そしてロマンチックで情熱的な彼の魂はまさに不死鳥のようで、永遠に俺達を感動させてくれる。
ずっとあなたに憧れている。夢を見させてくれてありがとう、フレディ。
WE STILL LOVE YOU.
ずっと泣いていました、ほんと信じられないくらいずっと泣いていました。素晴らしい音楽史の映画でした。
自分なりに想像したフレディの人生よりももっと壮絶なストーリー、2時間に凝縮してこれですから、45年間ならさらに激甚なものだったんだろうと思います。
演出、構成も本当に驚きました。ラスト20分、楽曲でいう大サビの部分のために展開していく素晴らしいAメロBメロというような、美しい流れの映画でした。
全役者の芝居も刺さる、際立ってフレディ役のラミ・マレック。まー刺さる、ほんと掴む。この人が今現実に生きてるのが不思議に感じるくらいフレディだったです。
クイーンの歌は世界の歌。人間が作った素晴らしい歌を、また別の人間が違う形で別の人間に伝えていくのだから、本当に人間って凄いなと思いました。
観てみてください。是非とも。
音楽に携わる者として音楽映画を観るときにはついついクールな視点になってしまう。
創作にまつわるドラマティックなストーリーにテンポのいい展開。
こんな風に曲が書けたら苦労はしないよね、そう上手くいくものかしら、と。
でも、彼らの音楽がひとたび演奏されると真実はここにこそあってフレディの歌は生命の躍動そのものなのだと魂が感動に打ち震える。
結局、どんなドラマやストーリーも圧倒的な彼らの音楽の前では美しく描かれようがそうでなかろうが関係ない。でもやっぱり美しかった。
Goodbye everybody,
I've got to go
この歌詞がこんなに心に響く瞬間にまた出会えるなんて。
自分の実体験ではないのに走馬灯のようだ。
全てが美しき想い出、素晴らしき足跡。人生、出会いへの感謝。ありがとう。
この映画の中であなたは、まるでフレディ・マーキュリーの内側からQueenという人生を振り返るような不思議な体験をすることになる。
映画を見終わった瞬間に、何でもできそうなくらい力が漲ってきた!
まさに、Don't Stop Me Now状態!!!
近年、こんなに興奮が止まらない映画があっただろうか。
世界的大スターまで駆け上がった、フレディ・マーキュリーの孤独や葛藤、陰の部分にもしっかりとフォーカスが当たり…もう号泣!
最高にロックでセクシーな音楽は骨の髄まで痺れさせられる。
フレディ・マーキュリーは伝説だ。
私世代の若者やこれからQueenを知る者は、彼が生きていた時代に生まれなかったことを後悔するだろう。
Queen「忠臣蔵」説を、俺は唱えている。
圧倒的なフロントマン、フレディ・マーキュリーが亡くなって以降も、幾度となく訪れるリバイバル。楽曲のとてつもない完成度、そしてブライアン・メイの自家製ギター・サウンドに象徴される唯一無二の音像的オリジナリティ。それらは、あたかも時を越え語り継がれ演じ続けられてきた「忠臣蔵」や、彼ら自身がモチーフとしたオペラのように、たとえ演者が次世代に変わろうとも自動的に観客を熱狂に巻き込んでゆくのだ。
で、その説をまさに証明したのが、今回の「ボヘミアン・ラプソディ」……。ライブエイド直撃世代の俺は泣いた。1985年7月13日。あの日のジョン・ディーコンのパーマの当て具合と、フレディのピアノの上に置かれたペプシの紙コップの角度に愛を感じて、泣いた。
13歳の頃に初めて「Killer Queen」を聴いて衝撃を受けた。魔法的なサウンドやコーラスの重なり。音楽なのに頭の中に抽象的な映像のようなものが浮かぶ。そんな体験をしたのは初めてだった。いわゆるロック、ポップス以外にも、カントリーやボードビル音楽、ハードロックに至るまで色んなタイプの曲があるのも好きだった。Queenを知ってから、僕は音楽を自分から積極的に聴くようになり、どんなジャンルでも抵抗なく楽曲が良ければ楽しめるようになった。それは今の自分の作風にも大きく影響を与えている。最初に好きになったバンドがQueenで良かった、と心から思う。ラストの「ライブエイド」のシーン、何回も映像で観て演目も全て理解していたはずなのに、気がつけば感涙している自分がいた!
まず我々70~80年代洋楽ハードロック&ヘヴィメタルファン的には「BURRN!」初代副編集長からの「ミュージック・ライフ」編集長の増田勇一さんが字幕監修してるから絶大な信頼をおけるし、冒頭の「20th Century Fox Fanfare」がわざわざブライアン・メイのギターの音色で弾かれてるのを聴いていきなり心掴まれるし、ライブエイドのシーンではボブ・ゲルドフも本人に忠実に(あの横は短くて後ろが長い全体的にパーマかかってる変な髪型も)再現されてるしで見に行くしかない作品! 最初は当時の映像やインタビューなどを使ったドキュメンタリーみたいなものかなと思ってたら大間違い! すべてをメンバーや当事者に聞いて再現して作りこんだ「全く楽をしてない」骨太な作品です!
最後にこの映画のあるある
→ベースのジョン・ディーコン、イジられがち♪
※特集公開時より一部表記を訂正いたしました。