ぶらっくしーぷしんどろーむ。が1月28日に2ndミニアルバム「アンチテエゼ」をリリースする。
ぶらっくしーぷしんどろーむ。は、ボーカリスト3人とパフォーマー3人からなる“元祖過激派ラウド系メンズアイドル”。2018年3月に本格始動して以降、女性ファンのみならず男性ファンからの支持も集め、精力的に活動を展開している。通算2枚目のミニアルバムとなる今作には、現代社会における対人関係の闇を歌った表題曲など全8曲を収録。音楽ナタリーでは結成の経緯や現在に至るまでの活動について、そしてミニアルバムの魅力を聞いた。
取材・文 / 真貝聡 撮影 / 中原幸
全国探しても僕らしかいない
──音楽ナタリーのインタビュー初登場ということで、まずはグループ結成から現在までの話をお聞きしたいと思います。2018年3月にメンズアイドルグループとして本格始動したんですよね。
唯丸® そうです。もともと僕と元メンバーで、グループの母体となる2人組ユニットを半年間やってまして。それを経て【放牧系-黒羊症候群】BLACKSHEEP SYNDROMEという名前でグループを結成しました。
──メンバーはどうやって集めたんですか。
唯丸® 「この指止まれー!」って言ったら集まってきました。
──いきなり嘘じゃないですか(笑)。
咲 はははは(笑)。でも、それに近いよね?
唯丸® そう、あながち間違ってないです。
──じゃあ、もともとみんな知り合いで?
咲 そんな感じですね。
唯丸® 僕、はるひ、赤司がオリジナルメンバーで。今は3ボーカリスト、3パフォーマーという編成ですが、最初は全員ボーカルでした。
──そもそも、どんなグループを目指して結成したんですか?
唯丸® うーん……アイドルにはキラキラした、華やかなイメージがあると思うんです。わかりやすく言うとジャニーズさんがそうですよね。でも、僕らはアイドルなのに反社会的なことや暗いことを歌ってみたり、激しいバンドサウンドを取り入れたりしていて。そういうアイドルグループって、全国探してもいないと思ったので始めてみました。で、今も僕らしかいないと思います。
──リーダーの唯丸®さんは、以前からアイドルに興味があったんですか?
唯丸® 僕、元々は企業で正社員として働いてたんです。でも、たまたまメンズアイドルのライブを観に行く機会があり、そのときにグループを作ろうと思い立ちました。
──唯丸さんは作詞作曲もしているんですよね。曲作りはいつ始めたんでしょう?
唯丸® 18歳のときですね。当時バンドをやっていたんですが、パソコンをWindowsからMacに変えたら初期の状態から作曲ソフトが入っていたので、「この先、作曲や動画編集を誰でも手軽にできる時代が来るな」と思ってすぐに挑戦しました。
アイドルとして勝負する理由
──曲はラウド系のバンドサウンドですし、別にアイドルと名乗らず、パフォーマンスグループとして活動していても違和感ないと思うんですよ。なぜ、アイドルというジャンルで勝負するんですか?
唯丸® アイドルの固定概念を崩したいというか。バンドって出尽くした感がありません? 「アイドルなのに、こんなことをやってる」という見せ方のほうが今は話題になると思ったんです。あとはバンドに比べて、フットワーク軽くいろんなことに挑戦できるのも強みかなって。
赤司 ただライブをやってるだけのグループも多い中、僕らの活動にはライブだけじゃないいろんなトピックがある。だから、ファンの子たちも飽きずに追いかけてくれて、一緒に走っていけるんです。
──活動開始から3カ月後の2018年6月には東京・新宿レッドノーズで初の主催ライブ「ひつじフェスvol.1」が開催され、お客さんが集まりすぎたために入場規制になったそうですね。同年9月の東京・Shibuya Milkywayでの1stワンマンライブもチケットが即日完売。出だしからとても好調でしたが、どうやってお客さんを増やしていったんですか?
唯丸® 口コミですかね。ほかのメンズアイドルにないライブをやっていたから「あそこのライブは楽しい」と広まっていって。ライブが楽しいと言われるメンズアイドルのグループって、実はほとんどいないと思うんです。ライブよりも、好きなメンバーに会いに行くことが目的の人ばかりで。でも、僕らのお客さんは「ライブが楽しいから観に行く」と言ってくれることが多くて、「このグループはかわいい系で、あのグループは正統派」みたいなジャンル分けがある中、「ぶらっくしーぷしんどろーむ。は激しいライブパフォーマンスのグループ」という認識が広まっていった。ほかのグループと比較されないし、1人勝ちみたいな状態でしたね。
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