感情もクソもない新曲「SOCiALiSM」

──7人のBiSで初のシングル「SOCiALiSM」が完成しました。先行してミュージックビデオが公開されましたけど、ひさしぶりに「悪のBiS」が帰ってきましたね。

ペリ・ウブ　本当にいい感じでカッコいいんですよ。

プー・ルイ　まだサキちゃんも新メンバーもいない5人のときにデモが届いて、「今回はこういうタイプの楽曲なんだ」ってビックリしました。2ndアルバム「Re:STUPiD」（参照：BiS×渡辺淳之介（BiSマネージャー）「Re:STUPiD」インタビュー）を経てのシングルだから同じ系統の楽曲になるかと思っていたんですけど、全然違って。

ペリ・ウブ　明るい感じの楽曲かと思ってね。

プー・ルイ　なんか昔のBiSを彷彿とさせる懐かしい感じ、みたいな。

──歌詞はまったく意味がない、フレーズのカッコよさがメインの曲ですしね。

プー・ルイ　レコーディングの前に歌詞は知らされてなかったですから。仮歌の英語バージョンで歌ったみたいな感じです。

ペリ・ウブ　だから曲に対して感情もクソもないと言うか。

プー・ルイ　感情を込めるというよりは、どちらかというと発音や響きを成立させることに注力した曲なんですよね。

──新体制BiSを見せるという意味では大事な楽曲だと思うので、歌詞にエモーショナルなメッセージを込めてくるんじゃないかって勘ぐったんですけど、まったくそんなことはなかったですね（笑）。

プー・ルイ　また次作とかでエモい曲が来そうな感じはありますけどね。今回は声でそれぞれが個性を出してるので、新体制としてのBiSは見せられてるかなと。ももはももにしか出せない歌声で歌ってるもんね。

──新メンバーは初めてのレコーディング、どうでした？

ももらんど　緊張しました……。

パン　自分を見せなきゃいけないので難しかったんですけど、松隈（ケンタ。「SOCiALiSM」をはじめBiSの楽曲を多く手がける）さんからもアドバイスをいただいていい感じになったかなと思います。

プー・ルイ　パン、めっちゃいい声だった。

ペリ・ウブ　彼女は歌がうまくて歌割も多いです。

キカ　2サビをパンが歌っているんですが、そのあとに私が癖のあるいやらしい歌い方でパンの魅力を邪魔してしまうようで申し訳ないなって。

カミヤ　新生BiSになってから初めて聴いた人にも入りやすい曲だと思います。

明るい夢が見られるようになりました

──今のBiSには、今年の初めの頃にあった負のオーラを感じませんね。

プー・ルイ　でももっと個性を出したいなとは思います。しゃべっても面白いんですけど、WACKのグループはMCをあんまりやらないのでね。個人的にはしゃべったりする場も欲しいと思ってます。

──5月30日の東京から全国11カ所を巡るツアー「BiS BAD SOCiAL TOUR」が開催されます。

プー・ルイ　ツアー初日のLIQUIDROOMで爆発を起こしてツアーに弾みをつけたいですね。初日はありがたいことにチケットがソールドアウトしたので、大勢のお客さんの前で何を見せられるかだと思います。

ペリ・ウブ　7人になったからには以前にも増してすごいことをしないといけないから、期待しててほしいです。

プー・ルイ　私は明るい夢が見られるようになりました。前だったら「まだ無理だ」ってあきらめてたけど、今ならやりたいことを素直に口に出せる。

──先日、プー・ルイさんが所属したバンド・LUI FRONTiC 赤羽JAPANの解散が発表されました（参照：LUI FRONTiC 赤羽JAPANが解散）。これは今のBiSにすべてを注ぎたいというプー・ルイさんの気持ちの現れですかね。

プー・ルイ　私はBiSを再結成すると決めた時点で「ルイフロは終わりにしよう」という気持ちになっていたので。あとはそれを発表するタイミングかなと。解散ライブをやれなかったのがちょっと心残りですけど。その分BiSでちゃんとしたところを見せて、楽しくやっていかないといけないと思ってます。形は違うけど、ルイフロのメンバーとはBiSが武道館に立つときに一緒にやれたらいいですね。