ナタリー PowerPush - BiS

初期メンバー4人が語る「私たちのBiS」

武道館断念は神様のお告げだった

──今回のアルバムってラストアルバムだけあって、今のBiSがそのままストレートに出てると思いました。

プー・ルイ でもなんか切羽詰まったアルバムだよね。

ヒラノ うんうん。

プー・ルイ 作ってる最中にみんな切羽詰まっちゃって。ちょうど武道館を断念せざるを得ない時期でもあったし。

ナカヤマ あ、そうなんだ。

プー・ルイ 武道館が決まって解散も発表してっていうのができるはずだったのにダメになっちゃって。

──なんかBiSってきれいには終われないんだなって思いました。

プー・ルイ そうなんですよ。あのままやってたらきれい過ぎたと思います。

──で、武道館の代わりが横浜アリーナという……。

プー・ルイ

プー・ルイ 武道館はやっぱりこだわってたのでユケやリナにもごめんねっていう気持ちが大きかったです。でもできないものは仕方ないし、切り替えていくのがBiSなので。なんか今年ほかのグループも武道館がたくさん決まったじゃないですか。ってことを考えるとBiS的には武道館じゃなくてよかったんじゃないかっていう結論に至りまして。あれは神様のお告げだったんじゃないかと。

──BiSは武道館じゃないよ、っていう。

プー・ルイ そうそう。そりゃ普通でしょ。BiSは違うでしょって。で、さらに課題を与えられたのかなって。

ヨコヤマ すごい。

ナカヤマ ポジティブだねー。

プー・ルイ でも横アリって聞いてね、驚きましたよ。MISIAとかやってましたからね。

ヒラノ 東方神起、少女時代。

──そんなビッグアーティストに並んで僕らのBiSですよ。これ、どうしましょうね?

ナカヤマ とりあえず友達いっぱい連れてくよ(笑)。

BiSは青春、BiSは踏み台

プー・ルイ あ、渡辺さんのこと嫌いだった?

ナカヤマ 嫌いでしたね(笑)。

プー・ルイ リナも言っていいんだよ。

ヨコヤマ 嫌いだったかも(笑)。

ナカヤマ だってもうダメな大人感が満載過ぎてね。

──それは最初から?

ナカヤマユキコ

ナカヤマ もう最初から。寝坊とかしてくるんですよ、マネージャーっていう立場の人間なのに。マジかよって思って。普通に嫌いだったんですけど、BiSがここまで大きくなったのは渡辺さんのおかげだと思うし、やっぱりすごい人だったんだなとは今はなんとなく思ってます(笑)。

プー・ルイ あ、ちなみにのんちゃんは今でも渡辺さんのこと嫌いなんで大丈夫です。

ヒラノ 今はちょっと苦手意識が薄れたかなっていう感じ。

プー・ルイ 重いね……。

──脱退した2人にとってBiSってどういうものでしたか?

ナカヤマ 前から言ってるんですけど、BiSは青春でしたね。ぶつかるときはぶつかるし、私もまだ10代だったからいろんなこと経験させてもらったし。本当にバンドよりバンドっぽかったし、部活みたいな感じ。今はOGですよ。

──でも一緒に戦ってたメンバーがまだこうやってがんばってるわけじゃないですか。

ナカヤマ だから応援してます。まだまだ現役でがんばってもらわないとね。私はそういう意味ではケガして引退しちゃった感じなので。

ヨコヤマリナ

ヨコヤマ 私はBiSがあったから今の自分があると思ってます。BiSがあったから本当にやりたいことが見つけられたし。そういうのなんて言うんだろう。

ナカヤマ 踏み台じゃない?(笑)

ヨコヤマ 踏み台はやばいよ(笑)。でもすごく感謝してます。

プー・ルイ よかった。BiSやっててよかったって思ってくれてて。やっぱり今日会えてよかったよ。

BiSで起きたことは全部夢なのかもしれない

──残った2人にとってのBiSってどういうものでしょうか。

プー・ルイ なんだろうね。

ヒラノ なんだろう。

プー・ルイ わかんないね。夢なのかもしれない。

──今まで起きてきたことはすべて夢の中の出来事?

プー・ルイ そうそう。起きたことは何もなかった。

ナカヤマ マジかよ。あるある。大丈夫だから。

プー・ルイ 私、本当はすごい飽き性で1個のことをここまでがんばったことはなかったんですよ。解散することに対して未練はないんですけど、なくなったときに自分がどうなるのかっていう恐怖はありますね。

ヒラノノゾミ

ヒラノ 私もそうですね。上京して初めて知り合った人たちがメンバーと渡辺さんでよかった。一生付き合っていきたい仲間ができたのがすべてです。

ナカヤマ のんちゃん、東京で友達できた?

ヒラノ 辞めていったBiSのメンバーはみんな友達になりました。あと最近はほかのアイドルさんとLINEのID交換をしてます。

ナカヤマ 成長したね。よかった……。

ヒラノ でも自分なんかが話しかけて本当にいいのかなっていうのは常に思ってます。

ナカヤマ いや、いいでしょ。のんちゃんも立派なアイドルだよ。

ヨコヤマ のんちゃんがライブ中に「デストローイ!」って叫んだときびっくりした。

ヒラノ 懐かしい。あのときはちょうど破壊をテーマに活動してたので。

ナカヤマ そりゃ若気の至りだ。

プー・ルイ 勝手にそういうことしてたんだね。気付けなくてごめんね。

ヒラノ 書初めに「破壊」って書いてたんだけどね。

左からナカヤマユキコ、プー・ルイ、ヒラノノゾミ、ヨコヤマリナ。

──でものんちゃんがちゃんと笑えるようになったことが何よりの成長であり、BiSの功績なのかもしれないですね。

ヒラノ そう思います。でも横アリでのライブが終わって、翌日の7月9日に何をしているのかっていうのは考えると怖いですね。

ナカヤマ よし、じゃあみんなで遊び行こう。

ヒラノ 行きたい!

プー・ルイ えー、今の6人でいさせてよ。

ナカヤマ じゃああたしらはこっそり付いていこう。後ろからね。

ヨコヤマ うん。付いていこう!

左からナカヤマユキコ、プー・ルイ、ヒラノノゾミ、ヨコヤマリナ、手前が渡辺淳之介。
ニューアルバム「WHO KiLLED IDOL?」 / 2014年3月5日発売 / avex trax
映画盤(期間限定生産) [CD+DVD] / 5250円 / AVCD-38910/B
初回仕様ジャケット
通常仕様ジャケット
MUSIC VIDEO盤 [CD+DVD] / 4200円 / AVCD-38911/B
初回仕様ジャケット
通常仕様ジャケット
CD盤 [CD] / 3150円 / AVCD-38912
初回仕様ジャケット
通常仕様ジャケット
CD収録曲
  1. primal.2
  2. DiE
  3. STUPiG
  4. no regret
  5. マグマト
  6. GET YOU w/Dorothy Little Happy
  7. MURA-MURA
  8. MMGK
  9. BiSimulation
  10. ERROR
  11. nasty face
  12. Fly
  13. Hi
  14. Hide out cut
  15. プライマル。
映画盤DVD収録内容

アイドル・イズ・デッド -ノンちゃんのプロパガンダ大戦争- “Special Edition“

MUSIC VIDEO盤DVD収録内容
  1. ASH
  2. hitoribochi
  3. GET YOU w/Dorothy Little Happy
  4. BiSimulation
  5. Hide out cut
  6. DiE
  7. MURA-MURA
  8. Fly
  9. Hi
  10. STUPiG
  11. ODD FUTURE -プー・ルイ Ver.-
  12. ODD FUTURE -ヒラノノゾミ Ver.-
  13. ODD FUTURE -ファーストサマーウイカ Ver.-
  14. ODD FUTURE -テンテンコ Ver.-
  15. ODD FUTURE -カミヤサキ Ver.-
  16. ODD FUTURE -コショージメグミ Ver.-
  17. primal.2
BiS(びす)

BiS

プー・ルイ、ヒラノノゾミ、ファーストサマーウイカ、テンテンコ、カミヤサキ、コショージメグミ、そしてマネージャーの渡辺淳之介からなるアイドルグループ。ユニット名は「新生アイドル研究会(Brand-new idol Society)」の略。2010年をもってプー・ルイがソロ活動を休止し、2011年から彼女が在籍するアイドルグループとして結成された。過激な施策などで話題を集め、何度かのメンバーチェンジを経て2012年7月にシングル「PPCC」でエイベックスよりメジャーデビュー。2013年には「BiSimulation」「DiE」「Fly / Hi」と意欲作を次々にリリースし、終身名誉メンバーにコシノジュンコを迎え話題に。2014年1月には上田剛士(AA= / THE MAD CAPSULE MARKETS)楽曲提供の「STUPIG」をリリース。同年3月にはラストオリジナルアルバム「WHO KiLLED IDOL?」を発売する。さらに7月には横浜アリーナで解散ライブを行うことが決定している。

モルヒネ東京(もるひねとうきょう)

ナカヤマユキコ(Vo)、マッキー(G)、オオシバユウスケ(B)、オオノコウジロウ(Dr)、アンザイ(Key)からなるニューウェーブTOKYOポップバンド。2012年にナカヤマユキコを中心に結成。2013年2月には「トウキョウナイト」のPVを公開し異例のスピードで閲覧数を伸ばしたことで話題に。同年3月には1stシングル「トウキョウナイト」をリリースしレコ発ツアーを開催する。さらに同年8月に「フラッシュバック」、11月には「ループする」のPVを発表。そして12月には2ndシングル「ループする」をリリースした。

アキシブproject(あきしぶぷろじぇくと)

“渋谷と秋葉原を繋ぐアイドルグループ”として2012年に横山利奈(りなはむ)が発起人となり結成。東京・TwinBox AKIHABARAを拠点に秋葉原のオタク文化と渋谷のギャル文化を融合したまったく新しいコンセプトで活動を行っている。2014年3月現在、12人のメンバーが所属し横山がグループの代表に就任。1月から毎週水曜日に定期公演を行っている。