目標の「日本武道館に立つ」に向かって

──アルバムはリベンジライブまでの1年間のレパートリーを収めた、グループの1年間の集大成と言える内容になっていますが、#ババババンビはアルバムリリースを前に新曲を続々と発表していますよね。先ほどのライブ（取材は7月10日の自主企画ライブ「#馬馬馬馬鹿者祭」直後に実施）ではヤマモトショウさんが書き下ろした新曲「バカになって好きって言うだけ」が初披露されました。

岸　そうですね。特に7人になってからは新曲が出るペースはすごく速いです。

水湊　5人のときはずーっと持ち歌4曲だけでやってて（笑）、衣装もしばらく灰色のセーラー服1着だけだったんですよ。今となってはそれがものすごくエモいんですが……ずっと「そろそろ新しい衣装を」と思ってたんですけど、最近は次のライブに向けた新衣装や新曲を用意してもらえるようになって。すごくありがたいです。

池田　8月8日のライブに向けても、まだ言えないことが進行しています。

岸　直近のライブのリハと並行してワンマンのレッスンしたり、レコーディングしたり。

──8月8日は#ババババンビ史上最大キャパとなるKT Zepp Yokohamaでのワンマンライブです。Zepp公演は皆さんが以前から挙げていた目標の1つでもあるし、7人でのチームワークが固まったところでの大きな勝負どころになるかと思いますが、意気込みのほどはいかがですか？

水湊　KT Zepp Yokohamaでのライブは3月のワンマンで発表されたんですけど、そのときは対バンの自主企画だけの発表だったので、「やっぱりバンビだけでZeppワンマンをやるのは難しいのかな」と思ってたんです。そのあとで「ワンマンもやるぞ」って決めてくださって。やりたいという気持ちはずっとあったけど、いざ決まってみると「本当に私たちでいいのかな」という不安も……。でも、私たちは「日本武道館に立つ」という大きな目標があるから、このZeppワンマンは絶対に成功させなくちゃいけない。いろんな思いがありますけど、みんなで力を合わせて成功させたいと思います。

──なるほど。仕上がりはいかがでしょう。

岸　まだ全然……（笑）。

吉沢　まずは明日のサンリオだもんね（取材翌日に東京・サンリオピューロランドでワンマンライブ「#大馬鹿者祭」が行われた）。

岸　演出とか構成はしっかり考えたいので、準備はこれから！ 楽しみです。

宇咲　3月のワンマンは5人にとっては1年越しのライブという特別な思いがあったけど、私と沙瑛ちゃんは立場が違ったから、当然みんなとは思いにズレがあったんです。来てくれたお客さんも2人のことを初めて観る人がほとんどだったと思うし。でも今は7人が同じ気持ちで取り組めていて、ファンの皆さんも初めから7人のバンビを楽しみに来てくれるという点で大きく違います。私たち、8月のワンマンに向けて毎日配信をやってるんですけど、ファンの方同士も「一緒に応援しよう」と絆が深まっていて。

水湊　毎日の配信でも、ライブに来てくれる皆さんに「どういうライブが観たい？」と質問していて、いくつも意見をもらっているので、取り入れられそうなことは取り入れて、応援してくださる皆さんと私たち、みんなで一体感のあるライブを作り上げていきたいと思います。これから覚える新曲もあるので大変ですけど……。

岸　あと新衣装もあるです。

水湊　あるです（笑）。私たち、新衣装のお披露目のときはなぜか直前まで頑なに見せてもらえなくて。

池田　そうそう、なぜか前日までどんなデザインか教えてくれないんです。今日もこのあと明日の衣装合わせなんですけど、初めて実物を見ます（笑）。

宇咲　あれってなんでなんだろう……。

池田　ね。毎回お楽しみパターンなんですよ。

小鳥遊　「もう変更はできません」というタイミングにならないと教えてくれない。私たちがいろいろ言うからでしょ（笑）。

私たちのこれからを一緒に共有してほしい

──#ババババンビは「日本武道館に立つ」という明確な目標を掲げていますが、目標を叶えるために、アイドルとして上を目指していくために必要なことはなんだと思いますか？

水湊　いっぱいあります（笑）。

宇咲　今はデビュー2年目の新人扱いだけど、ここからはパフォーマンスはもちろん、トークスキルなども含めて実力が問われると思うんです。もう新人ではいられないので、しっかりしていかないと。

水湊　来てくれた人全員に「楽しい」と感じてもらえるライブをするためには、もっと学ぶことがたくさんあると思います。

──皆さんは自分たちの魅力をどう捉えていますか？

岸　なんだろう……難しい。

近藤　私は加入する前からバンビのこと見よったけど、最初の頃は本当に4曲くらいだけで何度もライブやっとったやん？ だから同じ曲を何度も何度も聴くんだけど、飽きなかったのね。見てる人を飽きさせない魅力があるグループだなって思ってた。今は自分のグループだけん、褒めすぎるのはあれだけど（笑）。でもメンバーと接していても1人ひとり個性が違うし、飽きないなとは今も思います。7人になった今、どう思われているのかまだ自覚できないけど、飽きない魅力があるとしたら、そこを育てていきたいです。ここから先が楽しみだと思ってもらえるような。

小鳥遊　成長過程は大事だと思う、絶対。

近藤　いかに「期待ができる」と思ってもらえるかどうか。

──確かに、まだ2年目のグループだから、成長過程を楽しみながら「一緒に作っている」という感覚で楽しめているかもしれないですね。株式投資ではないけれど、#ババババンビにベットして一緒に武道館まで上り詰めていくみたいな。

近藤　私たちのこれからを一緒に共有してほしい。それを伝えられるライブができたらと思います。

──ライブでは武道館以外の目標はありますか？ アルバムに収録されている「ハナビガタリ」は、大きな野外会場で大サビ前のブレイクで大きな花火が打ち上がる様子がすごく想像できるし、それを想定して作られた曲なのかな？と思っているのですが。

水湊　あー、野外ライブやりたい！

岸　「ハナビガタリ」は振り付けも覚えやすいし、歌詞にすごく情景が綴ってあるので、大勢の人と一緒に夏の野外で楽しみたいですね。

「どっちでもいいかな」が1人もいない、リーダー不在の#ババババンビ

──何か言い残したことがなければ終わりますけど。

岸　全部言ったっけ？ アルバム買ってほしい、Zepp絶対来て、絶対来てほしい、Zepp来てほしい……。

水湊　同じこと3回言ってるけど（笑）。

池田　しかも指折り数えてるけど、岸みゆは数字が数えられないんですよ（笑）。

岸　「これから絶対来るアイドルNo.1」みたいな感じで書いてもらえませんか？

──「これから絶対来るアイドルNo.1って書いといてください」って書いておきます。

吉沢　悪いアイドルだよ、本当に（笑）。

水湊　私たち本当はすごく謙虚なので。

池田　今これがんばってキャラ作ってますから。

小鳥遊　自分たちで謙虚って言うグループは絶対謙虚じゃないよ（笑）。本当に控え目な人たちではあるんですけど。こうやって内輪でしか盛り上がれない（笑）。

水湊　内弁慶なんで……。

近藤　実際みんな控え目だけど、ちゃんと自分の意見は持っとるよね。「どっちでもいい」という子はおらん。ライブを作るとき、セトリを考えるときなんかも「これでいい？」と言われたら「どっちでもいい」じゃなく「これがいい」「あれがいい」とモメるんです。「どっちでもいいかな」みたいな人が1人もいないのはバンビのいいところだと思う。

小鳥遊　確かにね。みんなで意見を出し合う。だからリーダーがおらんのよね、私たち。リーダーについて行くというよりは自主的に考えたい子が多いし、各々が抱えている問題を誰かに背負わせたくない。まだみおち（水湊）がおらんくらいの、本当に結成してすぐくらいのときに一応「リーダーを作る？」という話もあったんですけど、満場一致で「いらないよね」という意見で、それがずっと続いてる。

吉沢　そうだった。個人個人がちゃんと意見を持ってるから、リーダーはいなくていいんです。

──最後の最後にグループの核になるような話が出てきましたね。

宇咲　1人ひとりが東京タワーなんですよ。

小鳥遊　何それ？ もうちょっといい例えなかった？（笑）

宇咲　1人が東京タワーであとが電信柱、じゃなくて全員が東京タワーなんです。

岸　それめっちゃわかりやすい。

水湊　待って全然わかんないんだけど（笑）。