ナタリー PowerPush - Attacca
音楽で話そう!石毛&金井が「Attacca」を体験
iPhone用アプリ「Attacca(アタッカ)」が音楽ファンの間で話題を集めている。Attaccaは、音楽プレイヤーとしての機能に加え、オリジナルのプレイリストを作成し、それをTwitterやFacebookで友達と共有できるというソーシャルアプリ。プレイリストを受け取った友達は、その曲を持っていなくても1曲30秒ずつ無料で試聴できるなど、新しい音楽との出会いを作る仕組みが用意されている。
今回は、ともにiPhoneユーザーのアーティストである2人=石毛輝(the telephones)と金井政人(BIGMAMA)に、Attaccaを使ってもらいその感想を訊いてみた。またAttaccaをインストールすると2人によるオリジナルのプレイリストを体験することができる。ファンはあわせてチェックしてみよう。
取材・文 / 大山卓也 撮影 / 佐藤類
家にいながらタワレコ感
──Attaccaを使ってみていかがでしたか?
石毛輝 なんかこう……「なるほど!」って感じです(笑)。プレイリストの交換っていうのが今の時代っぽいというか。昔はCDの貸し借りでしたからね。
金井政人 僕はCD屋に行って何かひっかかる曲を探しているときに、試聴機でひたすら1曲目から順に聴いていくっていうのをよくやるんです。ちょっと聴いて飛ばしながらどんどん進めていくみたいな感じで。Attaccaも30秒ずつどんどん聴けるから、なんか家にいながらタワレコ感があるというか、単純にいいなって思った。
石毛 すごいよね。
金井 それに(自分が持っていない曲の場合は)30秒しか聴けないからこそ、満足できなくて、この曲をもっと聴いてみたいって思った人はきっとCD買ってくれたりするだろうし。
石毛 ダウンロードしたりね。
金井 そう。だからアーティストの立場でもいいなって思えるんです。あ、BIGMAMAの曲も検索してみたんですけど、あれって何順で並んでるんですか?
──iTunes Storeで売れている順ですね。
金井 なるほど。1曲目は古い曲だった。悔しいな……。
石毛 いいんだよ。そういうことじゃないんだよ(笑)。
ライブをプレイリスト化
──Attaccaの試聴機能はiTunes Storeと連動して膨大な曲数が用意されているので、友達が作ったプレイリストの曲をどんどん聴いていくことができます。
金井 友達同士でプレイリストを交換したときに、自分たちの曲がそのプレイリストに入ってたらうれしいですよね。きっかけはなんでもいいんです。聴いてみて「お、これいいね」って思ってくれたらすごいラッキーだし、ありがたいなって思う。あと自分たちのライブのセットリストどおりに頭から20曲並んでるプレイリストっていうのも試しに聴いてみたいし。
石毛 いいんじゃない? それは逆に30秒ずつくらいのほうが聴きやすいと思う。「ああ、このときこうだったなあ」みたいに、そのライブを思い返して。
金井 改めて考えるとAttaccaのプレイリストとライブのセットリストって、すごく近いですね。そういうものを入り口にして、曲を面白く聴いてもらえたらいいな。
金井政人が選んだプレイリスト
──今日お2人にもAttaccaでプレイリストを作ってきていただいたわけですが。
金井 はい。お気に入りリストを。
石毛 どっちからいく?
金井 じゃあ僕から。
──金井さんのプレイリストのテーマは?
金井 今ちょうど作曲モードなんですよ。で、自分の頭の中にある「こういう曲を作りたい」っていう空気感、ニュアンスを自分の中で整理するために、曲を探して選んでみました。
──じゃあこのプレイリストの中に、BIGMAMAの次回作のヒントがある?
金井 うん、最近僕はBPMの遅いバラードをきちんとバンドで作りたいなと思ってて、だからこのプレイリストは今の僕にとっての刺激物が改めて並んでるっていう感じですね。「あ、コイツ、ここからパクったな」と思われるとイヤなんですけど(笑)。
石毛 いや、全然悪いことじゃないよね。
金井 僕は今こういう曲を書きたくて、こういう曲を大切にしてるんだっていうことです。
──例えばどんな曲が入ってますか?
金井 今はなんだろうな……。LAST DAYS OF APRILの「All Will Break」っていう曲とか、COLDPLAYの「Yellow」だったり「In My Place」だったりっていう曲が、思ってる雰囲気やイメージに近いかも。あと最近は秦基博さんが好きで、その中からメロディラインが引っかかるものを選んでますね。
──秦基博さんが2曲入ってるのは意外です。
金井 最近すごく聴いてて。いわゆる邦楽、J-POPの人だって言われてると思うんですけど、メロディに関して言えば、僕は日本で一番くらいに研ぎ澄まされてる人だと思ってます。
──そのほかはバンドものが多いですね。
金井 MUTEMATHは気になってて。MEWもそうですけど、この空気感やサイズ感が新曲のイメージにつながる感じがありますね。
金井政人(BIGMAMA)プレイリスト
1 | All Will Break / LAST DAYS OF APRIL |
---|---|
2 | 猿みたいにキスをする / 秦基博 |
3 | 鱗(うろこ) / 秦基博 |
4 | Lisztomania / PHOENIX |
5 | If I Ever Feel Better / PHOENIX |
6 | In My Place / COLDPLAY |
7 | Yellow / COLDPLAY |
8 | Brightest / COPELAND |
9 | Love Is a Fast Song / COPELAND |
10 | She Came Home for Christmas / MEW |
11 | Spotlight / MUTEMATH |
12 | Typical / MUTEMATH |
13 | Goodbye / MUTEMATH |
- iOS用音楽アプリ Attacca(アタッカ)
- 「Attacca」は音楽プレイヤーの機能を持ったiPhoneアプリです。
主な機能
- 最新のランキングやオススメのプレイリストを無料で連続試聴
- 気に入った曲があれば自分のプレイリストへ即登録
- Twitterでフォローしている相手やFacebookの友達がセレクトした音楽を試聴
- 試聴中に気に入った曲はそのままiTunes Storeで購入可能
the telephones(てれふぉんず)
2005年に埼玉県浦和にて結成されたロックバンド。メンバーは石毛輝(Vo, G, Syn, Programming)、岡本伸明(Syn, Cowbell, Shriek)、長島涼平(B, Cho)、松本誠治(Dr)の4人。ポストパンク / ニューウェイブにも通じるダンスロックサウンドで各地のフェスを席巻し、2009年にEMIミュージック・ジャパンと契約。同年7月にアルバム「DANCE FLOOR MONSTERS」でメジャーデビュー。2011年12月にはバンド史上最大規模となるさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブ「SUPER DISCO Hits FINAL !!! ~そして伝説へ~」も開催。ハイテンションなライブパフォーマンスは、ロックファンの熱狂的な支持を集めている。
BIGMAMA(びっぐまま)
2001年に結成。金井政人(Vo, G)、柿沼広也(G, Vo)、リアド偉武(Dr)、安井英人(B)、東出真緒(Violin)の5人編成で活動するロックバンド。2006年7月にミニアルバム「short films」をRX-RECORDSからリリース。同年10月には一時的に活動休止するも、2007年2月に安井と東出の加入を機に活動を再開した。2012年1月には4thアルバム「君がまたブラウスのボタンを留めるまで」を発表し、同年9月にはシングル「風船夫婦の俯瞰show」と、ライブ&ドキュメンタリーDVD「母がまた母の日を終えるまで」を同時リリース。12月にニューシングル「Jeffrey Campbellのスケートシューズで」をリリースする。