A応P|スタイリッシュに表現する奇想天外な「おそ松」ワールド

今、お正月にライブやってる!

──1stライブツアーのファイナル公演は、今年の元日にTSUTAYA O-EASTで行われましたね。元日のライブはいかがでしたか?

水希 おめでたい感じがしましたね(笑)。「1年の始めの日をA応Pに捧げてくれたみんな、本当にありがとう!」という気持ちでいっぱいでした。「今までのライブよりも可能性を感じた」と言ってくれるファンの方もいて、ちゃんと気持ちが届いてよかったなと思いました。ファンの方と心が通じ合えるのはすごくうれしいです。

福緒唯

福緒 当日の朝、ごはんを買おうとしたらどこのお店も開いてなくて。わかってはいたけど「本当に元日なんだな」と実感しました(笑)。それでもまだ当日のリハーサルではお正月感がなかったんですけど、ライブが始まった瞬間にめでたいという気持ちが出てきて、「今、お正月にライブやってる! みんなありがとう!」と思いました。昨年がんばってきた集大成を元日に見せるというのは、いい試みでしたね。

──年末は心が休まらなかったんじゃないですか?

 まったく休まらなくて(笑)。年越番組を観てたんですけど、年末という実感が全然ありませんでした。

広瀬 いつもだったら「今年もう終わるのか」って思って過ごすのに、去年は家で1人で練習をしてました。あと、この冬は「コミケ」(「コミックマーケット」)に行かなかったんですよ!

──それまでは毎年「コミケ」に行っていたんですか?

広瀬 はい。「コミケ」に行かなきゃ年を越せなかったんですけど、去年は行かなくて。「コミケ」に行って風邪をもらってきちゃいけないし、体調崩したらシャレにならないので。

いい意味でオヤジくささがある

──ここからは2月20日にリリースされるニューシングル「まぼろしウインク」について伺います。表題曲は「おそ松さん」第2期の新オープニングテーマとして使用されていて、一度聴くと耳に残る楽曲ですね。最初この曲を聴いたときはどう思いました?

福緒 「ディスコっぽい!」って思いました。ダンスレッスンのときに音源が届いてみんなで聴いたんですけど、全員不思議な反応だったよね。今までの「おそ松さん」の曲はコミカルでどこか昭和チックで、和楽器を使ったサウンドが特徴的だったんですけど、今回はまた違った曲調で。でも「おそ松さん」らしいコミカルな感じは残っているし、何より大人数で歌うと映える曲だなと思いました。A応P ZEROとみんなで歌って声に厚みが出ることで、より曲の魅力が増すなって。

水希 私は歌詞がすごいと思いました。これまでの「おそ松さん」の曲は「全力バタンキュー」みたいに解読が難しい歌詞が多かったんですけど、「まぼろしウインク」は「釣り堀行ったら人魚が釣れた」とか、風景が思い浮かぶ歌詞になっているんです。

──歌詞は放送作家の鈴木おさむさんが手がけられましたね。

広瀬 今までのテイストとは変わりつつ、でも「おそ松さん」の雰囲気は残しつつという感じで。初めて歌詞を見たときにみんなで音読して爆笑しました(笑)。なんて言うんだろう、合いの手が……。

 いい意味でオヤジくささがあって、面白いんだよね(笑)。

広瀬 そう(笑)。直前の歌詞をそのまま英語にして合いの手にしていて。「人魚が釣れた(マーメイド)」「隕石落ちて来た(メテオ)」とか、今までは歌詞を読んで「どういうことなの?」と思うのが恒例だったんですけど、今回はまんま過ぎてめっちゃ面白いです。

福緒 サビの合いの手も「YOU&ME」と書いて「イヤミー」と読ませてる無理やり感がすごい好きで。「こじつけてる!」って。

広瀬 そこもみんなで笑ったよね。「これでイヤミって読むの!?」って(笑)。

 今までの「おそ松さん」の曲にはサブカルチャー的な要素がどこかしらあって、そういう部分は今回も引き継がれていると思います。

──この曲は元日のライブで初披露されたそうですが、お客さんの反応はどうでしたか?

水希 「今までの楽曲よりもアイドルらしいね」という感想をたくさんもらいました。確かに曲も乗りやすいし、衣装もアイドルチックでかわいらしいんです。

広瀬 今までの「おそ松さん」の曲はファンの皆さんが攻略するのにすごく時間がかかってたと思うんですよ。「はなまるぴっぴはよいこだけ」や「全力バタンキュー」は私たちの中にも「この不思議なメロディでどうやってライブを盛り上げていこう」っていう課題があって、ファンの方と成長させてきた曲でした。

 時間かかったよね。

広瀬 ライブで乗る曲というより、聴き入っちゃう曲なんだよね。今ではファンの方のおかげでめちゃくちゃ盛り上がる曲に成長しました。一方「まぼろしウインク」は時間かからず、盛り上がる曲としてすぐに確立できそうだなと思います。

福緒 アンコールで2回目を披露したときにはもうコールができあがってました。

今のオシャレな動き、シェーだったの?

──「まぼろしウインク」の振付はどのようになっているんですか?

広瀬ゆうき

広瀬 今回、今までの「おそ松さん」の曲を担当していただいた方とは別の方が振り付けしていただいて、スタイリッシュな踊りになっています。でも「おそ松さん」らしさは残っていて、おそ松兄さんの鼻をこする仕草や、イヤミの歯を表現した振りもあって。その動きが今までよりちょっとスタイリッシュなんです(笑)。「今のオシャレな動き、シェーだったの?」みたいな。あと「まぼろしウインク」というタイトルに合わせて瞳を表している振りもたくさん入っているので、そこにも注目してほしいです。

福緒 最後の決めポーズも、上から見たら目を表してるフォーメーションになってるんです。

 フォーメーション自体もめまぐるしくって。ZEROが入って一気に人数が増えたのでやれることが増えました。

福緒 でも、すごく神経を使いますね。瞬時に判断する対応力が大事だなと思いました。

 メンバー同士でぶつからないスレスレのところで踊ってるので、誰かがちょっと気を抜いたら事故が起きるんです。でもZEROのみんなと一緒に踊るのはすごく楽しいですね。

広瀬 ZEROを含めてのフォーメーションは元日にやったきりで次に披露する予定がないので、またみんなで「まぼろしウインク」を踊りたいですね。

──4人で踊るのと大勢で踊るのは全然違う?

広瀬 全然違いますね。4人のときはそれぞれの色をガンガンに出さないとステージが賑やかにならないからメンバーの個性がすごく出るんですけど、ZEROを含めた人数だと基本的にフォーメーションダンスになって。

 今までできなかった動きができるようになるのがすごく楽しいです。4人だと2列を作ろうと思ってても四角になっちゃうし、人数の多いステージは見ていて面白いと思います。