AMEFURASSHI 2ndアルバム「Drop」発売記念インタビュー|自信を持って提示する4人の最新モード (3/3)

ホントにこれで終わっちゃうの?

──アルバムの10曲目には壮大なサウンドのバラード曲「UNDER THE RAIN」が収録されていますが、こういう歌い上げるような曲は4人の歌唱力がより際立ちますし、これはこれでレコーディングが大変だったのでは?

愛来 私、この曲が新曲の中で特に好きで。強いメッセージが歌詞に込められていて、それが自分自身の気持ちにすごく当てはまっているんです。その歌詞が壮大なサウンドといいバランスで絡み合っています。シンプルな曲でもあるので、歌に関してはどう気持ちを込められるかが一番大事なポイントだなと思って、レコーディングではうまくいかなかったら「録り直させてください!」と言って納得いくまで歌いました。歌い方を試行錯誤したし、一番思い入れのある曲ですね。

市川 バラードなんだけど、語り口調みたいな感じで。「Over the rainbow」のようなほかのバラードとはまたちょっと違った、強いイメージだよね。

小島 ほかの曲と比べると、私たちのそのままの声が聞こえてくるイメージだから、歌詞のメッセージが心に響きやすいと思います。

愛来 ひさしぶりにこういう曲を歌ったよね。英語でカッコよく歌う感じではなく、歌詞のメッセージをしっかり伝える曲。「UNDER THE RAIN」ではひらがなをはっきり発音することを意識しました。

鈴木 私はこの曲で歌い出しの長めのパートを担当しているんですけど、愛来が言ったように気持ちをどう伝えるかが難しいポイントだなと感じました。優しく歌うのか、ビブラートを使うのか。とにかく難しかったです。

市川 全体的な雰囲気としては、ライブのクライマックスに合う曲ですね。

──このほか、アルバムには1分40秒というアイドルの曲としてはかなり珍しい短い尺の「MOI」が最後に収められています。

愛来 この曲もMVを撮影したんですよ。尺はちょうど100秒なんですけど、スタッフさんは「冗談なのか本気なのか、どっちにも捉えられるギリギリのラインを攻めた」と言ってました。

市川 「ホントにこれで終わっちゃうの?」と思うからね。私たちも初めて曲を聴いたとき、「短っ!」と驚きましたし、これを踊りながら歌う想像が全然できなかったです。これもちゃんとライブで披露するんですよ。

小島 ライブだと「え、もう曲終わったのかな?」と思われて、拍手が起きないんじゃないかとちょっと心配です(笑)。

愛来 確かに(笑)。振り付けが印象的だから、お客さんにも真似して踊ってもらいたいな。

──メロやサビなどがはっきりしておらず、構成がアイドル曲の定型に当てはまっていないのも、今のAMEFURASSHIの音楽性の面白さを表していますね。

市川 今の私たちは「DROP DROP」をはじめ、カッコいいスタイルでパフォーマンスしているんですけど、そのイメージともかけ離れている感じがあります。でも、私たちの素は「DROP DROP」みたいなイメージの性格とは違うじゃないですか。それこそ「アメシャべ」を観てもらえればわかるように、不思議な子がいたり、おバカがいたり、“甘噛み王”がいたり……。(小島のほうを向いて)“甘噛み王”は言う必要なかった?(笑)

小島 必要ない!

市川 ごめんごめん(笑)。そういういろんな個性が集まっている4人がちょっと悪ふざけをしているような空気感が「MOI」にはありますね。私たちのライブではパフォーマンスとMCでギャップがありますが、この曲を聴くことでもギャップ萌えを味わえると思います。素の私たちが反映されている曲だなって。

愛来 MVはファッションも髪型も全部が今どきな感じで、この曲も若い人に人気が出そうだなと思います。尺は短いし、曲調はポップだし、繰り返し何回も聴きたくなるし、MVも何回も観たくなるんじゃないかな。

愛来

愛来

愛来

愛来

市川 SNS時代にぴったりな曲かもしれないです。

鈴木 歌詞の話だと、私の好きな「チョコ」と「牛乳」というワードが入っていて、初めて聴いたときに「えっ、私のことを想像して歌詞を書いてくれたのかな?」と思っちゃいました(笑)。

市川 自意識過剰だよ(笑)。でも、今のAMEFURASSHIの歌詞に食べ物が出てくるとは思わないから面白いよね。遊び心があって。

この先もこのスタイルで突き進んでいける

──ここまでアルバムの新曲について話を聞いてきましたが、改めて「Drop」は挑戦的な1枚だと感じました。

愛来 ガールクラッシュな感じの曲があったり、シティポップテイストの曲があったりと、いろんな曲が収録されていて。このアルバムをきっかけにたくさんの方に愛してもらいたいですし、そのためには自分で自分のことを愛さなきゃいけないので、もっともっと成長してきたいです。

市川 アルバムには新曲以外も入っているので、「メタモルフォーズ」以降の今の私たちを味わえる1枚だと思います。今のAMEFURASSHIのスタイルについて、まだ完成はしていないけど、私は「この先もこれで突き進んでいける」という感覚があるんですよ。「Drop」はその1つの軸が表れている作品ですね。

小島 まだAMEFURASSHIをよく知らないという人も、このアルバム1枚でAMEFURASSHIファンを始められると思います。今からでも全然遅くないです!

鈴木 1stアルバム(2020年9月発表の「Metamorphose」)が完成したときも、「私たち大人になったな」と感じたんですけど、「Drop」はより大人でおしゃれなアルバムになったと思います。「MICHI」や「MOI」とか、かわいい感じの曲はアイドルファンの方に好きになってもらえるだろうし、「ARTIFICIAL GIRL」や「Blue」は普段洋楽を聴くような人に刺さると思うので、ホントにいろんな人に好きになってもらえるアルバムになったと感じています。

市川 アイドルのイメージ、可能性をもっと広げたいというか。「こういうアイドルもいるんだよ」ということを示せたらいいですね。

──「このスタイルを追求してくんだ」というAMEFURASSHIの覚悟が表われた作品でもありますよね。先ほど市川さんと小島さんが高校を卒業したことに触れましたが、そのことによって心境に変化は起きましたか?

小島 心境的にはあまり変わらないですけど、JKを卒業したことで深夜の番組も出ることができるし、活動の幅は広がったと思います。

小島はな

小島はな

小島はな

小島はな

市川 JKというブランドは大事にしていきたかったので、グループにそれが1人もいなくなってしまったのはちょっと寂しいですけど(笑)、私たち自身が大人になったのと同時に大人な曲を歌うことに意味があるのかなって。アルバムを通して私たちの成長を最大限に見せられていると思います。子供扱いされることも少なくなったし、私たちもまだJKだったら「子供だし、こんなのまだできません」という気持ちになってたかもしれないですが、もうそれが通用しなくなったので、そういう意味では高校を卒業したことで気持ちに少し変化があったと思います。

小島 でも、まだJKでいたかったです(笑)。

──最後は、アルバムの発売に合わせたライブツアー「AMEFURASSHI 2nd Tour 〈Drop Tour 2022〉」の話でインタビューを締めくくりたいと思います。この記事が出る頃には、残るは5月28日の東京・KANDA SQUARE HALLでのファイナル公演のみという状況になりますが、ぜひ意気込みを聞かせてください。

鈴木 曲を聴くのと、パフォーマンスを観るのとではAMEFURASSHIに対する印象が違ってくると思うんですよ。ファンの方は音楽にノって体を動かしている人もいれば、クラップをしている人もいて、ホントに人それぞれの楽しみ方をしているし、私たちのことを知らない人でも絶対に楽しませる自信があります! 前に私の友達がライブに来てくれたとき、「疎外感を感じるかなと思ってたけど、ファンの方の一体感がすごくて、自分もその一員になった気がしてめっちゃ楽しかった」と言ってくれたんです。ツアーファイナルでも最高のパフォーマンスを見せますし、AMEFURASSHI史上最高のライブになる予定なので、ぜひ気軽な気持ちで観に来てほしいです。

AMEFURASSHI

AMEFURASSHI

ライブ情報

AMEFURASSHI 2nd Tour 〈Drop Tour 2022〉

  • 2022年5月7日(土)東京都 Spotify O-WEST
    [第1部]OPEN 13:00 / START 13:30
    [第2部]OPEN 18:30 / START 19:00
  • 2022年5月21日(土)大阪府 ESAKA MUSE
    [第1部]OPEN 13:00 / START 13:30
    [第2部]OPEN 18:30 / START 19:00
  • 2022年5月22日(日)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
    [第1部]OPEN 13:00 / START 13:30
    [第2部]OPEN 18:30 / START 19:00
  • 2022年5月28日(土)東京都 KANDA SQUARE HALL
    [第1部]OPEN 12:45 / START 13:30
    [第2部]OPEN 18:15 / START 19:00

プロフィール

AMEFURASSHI(アメフラッシ)

スターダストプロモーションのアイドルセクション「STARDUST PLANET」に所属する愛来、鈴木萌花、市川優月、小島はなの4人組グループ。合言葉は「みんなに幸せの雨を降らせます!」。2018年11月に3B juniorのDNAを引き継ぐグループとして始動し、12月に東京・下北沢GARDENで初のワンマンライブを開催した。その後もさまざまなライブやイベントに出演し、精力的な活動を展開。2021年3月に東京・Zepp Haneda(TOKYO)で過去最大規模の単独公演「Wings and Winds」を成功させた。11月には初の全国流通盤となるシングル「SENSITIVE」をリリースし、初の東名阪ツアー「AMEFURASSHI 1st Tour〈Close to You〉」を実施。2022年5月に2ndライブツアー「AMEFURASSHI 2nd Tour 〈Drop Tour 2022〉」を行い、2ndアルバム「Drop」を発表した。