とにかく笑顔になってもらいたい

──そしていよいよデビューシングル「笑顔の作り方～キムチ～／ココロハレテ」がリリースされます。「笑顔の作り方～キムチ～」はTwitter動画のロングバージョンということでいいんですか？

経緯を説明すると、最初は15秒動画の広がりを知ってくださったスタッフさんから「もう少し長いのも作ってみたら？」って提案されて、1分19秒バージョンを作ったんです。そしたらとてもいい曲になって、LINE MUSICで独占先行配信させてもらったらデイリーランキングで1位を獲得して。

──デビュー前の新人がランキングで1位を獲得するのは史上初だったそうですね。

本当にありがたいです。で、そこから「さらに長い曲にして、これでデビューできたら佳奈ちゃんらしさも出ていいんじゃない？」ってスタッフさんに言われて、プロの作家さんにも手伝っていただきつつ通常サイズの曲に仕上げていきました。

──そういうことだったんですね。完成してみてどうですか？

本当にタイトルのままなんですけど、これでみんなに笑顔になってもらえたらいいなって。歌詞の中に「凹むこともそりゃあるさ」ってフレーズがあるんですけど、「凹む」って普通は悲しく歌いがちじゃないですか？ でも私はそうじゃなくて、悲しいフレーズでも笑顔で明るく歌っちゃうんです。そこはちょっとしたこだわりです。

──何度も出てくる「キムチ」という言葉も毎回ニュアンスを変えてますよね？

お！ 気付いてくださいました!? そうなんです。これは近所のお店でおばちゃんが「はい、キムチ」って出してくれる感じ……とか、小さい子が無邪気に「キムチ！」って叫んでる感じ……とか、いろんなキムチの状況を想像して歌ってみました（笑）。どれも笑顔になれるキムチっていうのは一緒ですけどね。

──ところで、タイトルが15秒動画のときの「キムチ～笑顔の作り方～」と逆になっているのはなぜ？

キムチが先に来ちゃうと、キムチのインパクトが強すぎるかなって（笑）。この曲ではとにかく笑顔になってもらいたいと思ったので、シングルではそれを先に持ってきました。

将来の夢は「白米フェス」主催

──両A面のもう1曲「ココロハレテ」はどんな楽曲ですか？

これは同世代のがんばっている人や部活動をがんばっている人たちに対しての応援歌になっています。サビの「ココロハレテ」って2回繰り返すところはきっと青空のようにすがすがしい気持ちになれるんじゃないかなって。あと「これでいいのだっ！」って歌詞が気に入ってるんですけど、これって魔法の言葉だと思うんですよね。「バカボン」を観ていたときもそう思ったんですけど（笑）、「ありのままの自分で大丈夫なんだ」「みんな違って当たり前なんだ」っていうのをそのひと言でスパッと表現してるというか。私も自分自身に向けて歌っているところがあるし、聴いてくれた人も「私は私なんだ」って自信を持ってもらえたらうれしいです。

──2曲通して足立さんのポジティブなパワーが伝わるシングルになりましたね。最後に、いよいよデビューをする今の心境を教えてください。

デビューすること自体はすごくうれしいんですけど、ここからアーティストとしての人生が始まってしまうという怖さもあります。まだまだ磨き足りないところもあるし、一度デビューしたらもう「うまく歌えて当たり前」って思われるんだろうなって……でも私は、人間らしくいろんな経験をして大きくなっていくのもアリかなと思うし、周りの方々に支えていただきながら成長できたらなって。心配なこともありますけど、これからですね。本当に。

──将来の目標や叶えたい夢はありますか？

「白米フェス」をやりたいです！ 私、おにぎりが大好きなんですけど、人っておいしいものを食べたとき絶対笑顔になるじゃないですか？ しかもその笑顔って、作ったりしてない本物の笑顔だと思うんです。だからライブの前においしいおにぎりを入口で配って、みんなで「いただきます！」で一緒に食べるんですね。で、全員が「おいしい！」って自然な笑顔が咲き乱れた状態で私がライブを始める……これは夢ですね。

──素敵なアイデアですね。おにぎりは大体の人が好きですし（笑）。

ですよね？ チケットの申し込みのときに好きなおにぎりの具も選べるようになっていたらいいなーとか、いろいろ考えちゃいます。本当に実現したら、皆さんにはぜひ空腹の状態で来てもらいたいです！（笑）