“この世で初めて人前でギターを弾いた人”のような感覚
将 僕らはOLDCODEXさんの柔軟性に憧れとシンパシーを抱いたんですよね。
ヒロト 僕が初めてお二人のライブを観たとき、YORKE.さんがライブペインティングをパフォーマンスに取り入れていたことに衝撃を受けました。
YORKE. MIYAVIという存在がデカくて。彼がYORKE.を表舞台に引っ張り上げてくれたのが大きいです。僕はもともとは表に出るのが苦手だったんですよ。だから、今の活動をしているのは彼のおかげでもある。
ヒロト お聞きしたかったんですけど……ライブペインティングは楽器演奏ではないじゃないですか。でも、ステージで音が鳴っている環境で同じステージに立っていて。普通、パフォーマーはお客さんと向き合うのに、YORKE.さんは背中を向けて描いてる。あのときはどういう感覚なんですか?
YORKE. 要するに主役は僕じゃなくて絵だから、絵がお客さんを向いていればいい。だけど、最近はお客さんに名前を呼ばれて前を向くことも増えましたね。昔は好き勝手にやっていたんですけど、今は楽曲にピッタリ合わせて絵が終わるように練習するので、ストーリーはある程度考えて描きます。
将 それは、すごくシビアな世界ですよね。
YORKE. やってみたら、案外面白いんですよ。楽器や歌にはメロディ、歌詞、コードがあって失敗が許されない緊張感があるけど、絵は赤を塗っても青を塗っても、最終的には白で塗り潰せばいい。それぐらい自由なんです。ただし「これが答えなんだ」って示し続けないといけない大変さがある。ギターだったら、うまくいったとか間違えたとかわかりやすいんですけど、絵の場合はどこが正解か決まってないから毎回面白いですね。
ヒロト 想定してた時間内に描き終わらないこともあるんですか?
YORKE. 全然あります。けど、終わったフリをしてる。
ヒロト あはははは!(笑) Ta_2さんは気付くんですか?
Ta_2 だいたいわかりますね。みんなが「描き切ったんだ」と思っているのをよそに、僕だけ「あいつ、仕上げまでいってないな」とか(笑)。最近はリハで「YORKE.、時間的に大丈夫?」って聞いたら「もうちょっと詰めたいから、もうひと回しいける?」みたいなやりとりをしてます。「ちょっと分数が足りないわ」と言われたときはシーケンサーでループさせて。
YORKE. ワンマンは別として、フェスの場合はギターをギャーンと弾いて、歌をドカーンと歌えばお客さんはわかりやすいじゃないですか。でも僕らは出て行って絵をいきなり描くからいつもポカーンとされて。あの空間は、この世で初めて人前でギターを弾いたことがある人しか味わったことない感覚だろうなと思います。それを毎回経験できるので面白いです。
将 話をしていると、表現の初期衝動がOLDCODEXにはずっとある気がするんですよね。セッション感というか、生きている感じがして。何が起こるか分からない感じがうらやましい。僕らの場合、CDを出したらお客さんは「今日のライブであの曲を聴けるかな」というベクトルなので。そういうジャムっている感じがうらやましいですね。
Ta_2 俺らはアルバムを作るたびに「1stアルバムができた感じがするよね」と毎回言ってるんです。結局、初期衝動みたいな初心の思いが入っているからこそ聴く人はグッとくるんだと思うし、だからこそ「ここに賭けなきゃ。これが世に出なかったら次は出せなくなるかも」みたいな、そういう感覚でいつも作ってます。その熱量は必ず込めるようにしてますね。
kenプロデュースでバンドらしくなれた
YORKE. A9さんはメンバーみんなでセッションして楽曲制作をしているんですか?
将 僕ら5人は「こういう音楽をやろう」って集まったメンバーじゃないし、最近ではみんなで楽曲制作をしていなくて。楽曲じゃないですけど、自然と各々の得意分野で役割分担が決まっているんです。僕はアートワークと歌詞の担当。ヒロトはグッズのデザインだったり、ステージングでグイグイ引っ張るようなパフォーマーとして一番尖っている人。ベースの沙我がA&Rっぽい考えをしたり、ライブの構成を考えたり。もう1人のギター虎はミュージックビデオの監督や編集の担当。ドラムのNaoは経理をやってます。
Ta_2 すごい! 経理もいるんですか!? バンドとしては縁の下の力持ち的な。
YORKE. 全員で役割をそれぞれ分担できるって、一番いい形ですよね。どういうふうに楽曲を持ってくるんですか?
ヒロト それぞれがガチガチに作り込むときと、サビのコードとメロだけや、リフだけ作ってくるときもあります。最新アルバム「PLANET NINE」はkenさん(L'Arc-en-Ciel)にプロデューサーとして参加してもらって、6人でミーティングをしたんです。だから今までとは違う作り方で。
将 このアルバムは学生バンドみたいな作り方を経験させていただきましたね。kenさんなんて雲の上の人だから、そんなに時間を頂戴するつもりはなかったんですけど、みんなで狭い1室にこもって。10時間くらい一緒にフレーズを考えたり、曲のことを話し合いました。
ヒロト 「バンドメンバーで意見をぶつけ合いながら、形を作ってきて」と言われて。結成した頃はその感じでやってきたはずだったんですけど、テクノロジーの進歩で1人でも完結できるようになってきて、あんまり5人で曲を作らなくなってたんです。だけど「PLANET NINE」はアナログなやり方に立ち返って、あーでもないこーでもないってセッションで作りましたね。バンドらしくなれた。
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ピュアで真摯に音楽と向き合っているOLDCODEXに感銘を受けた
- A9 ライブ情報
「ALICE IN CASTLE」-星の王子と月の城- -
- 2018年8月25日(土) 東京都 新木場STUDIO COASTOPEN 16:30 / START 17:14
- A9 TORA BIRTHDAY ONEMAN
「虎祭2018~TORAMATSURI~」 -
- 2018年9月17日(月) 神奈川県 新横浜 NEW SIDE BEACH!![第1部]OPEN 14:30 / START 15:00
[第2部]OPEN 17:30 / START 18:00
- 2018年9月17日(月) 神奈川県 新横浜 NEW SIDE BEACH!![第1部]OPEN 14:30 / START 15:00
- A9「PLANET NINE」
- 2018年4月25日発売 / NINE HEADS RECORDS
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初回限定盤 [CD+DVD]
3888円 / NINE-0019 -
通常盤 [CD]
3240円 / NINE-0020
- CD収録曲
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- PLANET NINE-INVITATION-
- F+IX=YOU
- FIVE JOKER
- UNREAL
- CASTLE OF THE NINE
- PENDULUM
- ソナタ
- Neophilia
- GIGA
- ASYLUM
- Re:Born
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「UNREAL」Music Video
- A9(エーナイン)
- 将(Vo)、ヒロト(G)、虎(G)、沙我(B)、Nao(Dr)の5人からなる2004年結成のヴィジュアル系バンド。本格的な活動開始から2009年までのバンド名は「アリス九號.」。デビュー当初は和情緒にこだわった作風だったが、徐々にさまざまな音楽エッセンスを取り入れるようになり、現在は幅広い表現力を持ったバンドとして活動している。2009年よりバンド名表記を「Alice Nine」に統一。2011年には初の日本武道館ワンマンライブを成功させたのち、2013年にレコード会社をユニバーサルミュージックへ移籍し精力的な活動を展開。2014年8月にそれまでの所属事務所から独立し、2015年3月からはバンド名を「A9」に改めて活動している。2018年4月に8thアルバム「PLANET NINE」をリリース。8月には東京・新木場STUDIO COASTで結成14周年を記念したワンマンライブ「『ALICE IN CASTLE』-星の王子と月の城-」を行う。
- OLDCODEX「Heading to Over」
- 2018年7月25日発売 / バンダイナムコアーツ
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初回限定盤 [CD+DVD]
1944円 / LACM-34790 -
通常盤 [CD]
1404円 / LACM-14790 -
アニメ盤 [CD]
1296円 / LACM-14791
- 初回限定盤および通常盤CD収録曲
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- Heading to Over[作詞:YORKE. / 作曲:Ta_2 / 編曲:eba]
- Bang[作詞:YORKE. / 作・編曲:小山寿]
- another point[作詞:YORKE. / 作曲:加藤肇 / 編曲: 小山寿]
- 初回限定盤DVD収録内容
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- Heading to Over(Music Video)
- Making of "Heading to Over" Music Video
- アニメ盤CD収録曲
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- Heading to Over
- Clean out[作詞:YORKE. / 作・編曲:岡本武士]
- OLDCODEX ツアー情報
OLDCODEX Tour “GROWTH TO BE ONE” -
- 2018年8月27日(月) 東京都 Zepp DiverCity TOKYO
- 2018年9月1日(土) 北海道 Zepp Sapporo
- 2018年9月8日(土) 広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
- 2018年9月9日(日) 福岡県 BARK UP
- 2018年9月15日(土) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
- 2018年9月16日(日) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
- 2018年9月22日(土) 愛知県 Zepp Nagoya
- 2018年9月23日(日・祝) 愛知県 Zepp Nagoya
- 2018年9月30日(日) 東京都 Zepp DiverCity TOKYO
- 2018年10月1日(月) 東京都 Zepp DiverCity TOKYO
- 追加公演
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- 2018年11月23日(金・祝) 中国 上海 Modern Sky Lab
- 2018年11月24日(土) 中国 上海 Modern Sky Lab
- 2018年12月2日(日) 宮城県 SENDAI GIGS
- 2018年12月7日(金) 台湾 Legacy
- 2018年12月8日(土) 台湾 Legacy
- 2018年12月29日(土) 福井県 福井県県民ホール
- 2018年1月5日(土) 東京都 チームスマイル・豊洲PIT
- OLDCODEX(オルドコデックス)
- 2009年結成。Ta_2(Vo)とYORKE.(Painter)という異色の組み合わせが特徴のユニットで、ライブではTa_2のハードな歌声と、ステージ上でキャンバスに描かれるYORKE.のペインティングがオーディエンスを魅了している。これまで16枚のシングルと3枚のミニアルバム、5枚のアルバムをリリースしており、最新作は2018年7月リリースの16thシングル「Heading to Over」。8月から2018年1月にかけてライブツアー「OLDCODEX Tour “GROWTH TO BE ONE”」が開催される。