「嘘でしょ、めっちゃピュア!」(宮川)
──池内さん演じるキンヤは映研メンバーの中でリーダーのような存在でしたが、実際の池内さんはどういう方だったんでしょうか?
宮川 池内くんめっちゃおもろかったよね。
松尾 天然なんですよ。
宮川 とにかくピュアですよね。牧場で撮影したシーンがあるんですけど、そこのオーナーさんがけっこうキャラクターが濃い人で。池内くんがそのオーナーさんに「牧場にパワースポットがあるんだよ!」って言われてて、僕はどうなるんだろう……と思いつつ、少し2人から距離を取ってたんですけども。
──はい。
宮川 そのあと、現場を移動するときに「池内くんがいない!」って、みんなで探したんです。そしたら、池内くんがオーナーさんに教えてもらったパワースポットでなんかぶつぶつ言いながら祈ってるんですよ。「めっちゃ信じてるやん!」って(笑)。
松尾・池田 (笑)
宮川 「嘘でしょ、めっちゃピュア!」と思ったんですよ。その1カ月後に池内くんに大きな仕事が入ってきたらしくて「あのパワースポットのおかげだ!」って言ってましたけど、僕は池内くんの実力やと思うんですけどね……。そんな方です(笑)。
池田 あと、現場がすごく寒かったときに、バッテリーで動かす暖房付きの上着とモッコモコの服着て、その格好で演技なんかできないだろっていう状態で立ってたこともありました。僕はそのときスーパーマンの格好してて、ガタガタ震えてたら「上着貸しましょうか」って。優しい……。
松尾 (笑)
宮川 池内くんが変なツボにハマってしまってずっと笑ってるから、笑い待ちの時間もけっこうあった。「もう笑わんとこ」って言ってんのに、涙流して笑ってるから何がそんなに面白いねん!と思いましたけど。
池田 面白い人でしたよ、本当。そういう意味では映研メンバーは全員個性が被らないから、現場が超面白かったです。
リアルに悲しくなった(池田)
──笑いどころが満載の本作ですが、皆さん一押しのシーンはどこですか?
宮川 僕はスーパーマンの格好した池鉄さんと子供のシーン(笑)。子供のお母さんに「変な人と関わったらアカン!」って言われちゃってるし。
池田 あそこね、寒かったから俺ずっと乳首立ってるの。アドリブでお母さん役の人に「乳首立ってるやん!」って言われて、リアルに悲しくなった……。
松尾 僕は映研の4人が大学生だったときのシーンですね。みんな若い頃の役も自分がやってるのに……1人だけ、ねえ?
池田 うん、俺だけそのシーンいないんだよ。撮影の思い出がない。
松尾 (笑)
宮川 焼肉屋のシーンだと桂三度が出てるんですけど、ずっと厨房の奥で落語とかセリフの練習しとったんですよ。でも半日ぐらいずっと練習してるから、撮影の頃にはもうボロボロになっちゃってて!
池田 自主練やりすぎて疲れちゃったんですよね。
宮川 撮影になったら、一瞬白目になってて「もうアカンて!」って思いました(笑)。
皆さんにとってのヤウンペを(松尾)
──いよいよ11月20日に公開されますが、観客の皆さんへ見どころやメッセージをお願いします。
宮川 ものすごく楽しい内容に仕上がってますけど、僕たちとしては撮影が何より楽しかった!
──裏側をドキュメンタリーとして観てみたいですね。
池田 裏側なんてなかったですよ!
松尾 カメラ回っても回ってなくてもこんな感じだもん(笑)。
池田 そもそもヤウンペっていう何かわからないものを追いかけるっていう、いい意味でバカバカしい内容なんです。でも観客として、これぐらい軽やかなドラマを今観たいなと思っています。
松尾 観てくださった皆さんにとってのヤウンペを見つけていただきたいですよね。実際のヤウンペが何かは言えないですけど(笑)。