いつリエンシャンの恋のスイッチが入るのかも見どころ
──古川さんご自身も「イタズラなKiss~Love in TOKYO」で、“同居ものラブストーリー”を演じていますが、“同居ものラブストーリー”が世界中で人気を集める理由をどう捉えていますか?
たぶん、距離感の近さにドキドキするから惹かれるんだと思います。でも「トワイライト」の場合は、「もうちょっと早く仲良くなりなよ!」と応援したくなるドキドキ感かもしれない。僕がちょっとせっかちなのかもしれないんですけど。いや、今は脚本書くのはいいからもうちょっとなんかしなよと(笑)。ただ普段は脚本のことで手一杯なリエンシャンが、互いの素性は知らないままやり取りするメッセージの中では、リウ・シアと距離を縮めていたりもする。だからいつリエンシャンの恋のスイッチが入るのかもこの物語の見どころかなと思います。ぱぱっと観るんじゃなくて、人生をじっくり観ていく、“ゆっくり、楽しく”の作品。
──俳優目線で、“同居ものラブストーリー”を演じる楽しさはどんなところにありますか?
ワンシチュエーションものなので、同じセット、同じロケ場所で、どこに何があるかもわかっている。慣れた場所に毎日行けるので演じやすいですね。相手の女優さんとのシーンも多くなる分、やり取りがよりスムーズにいくというのはあると思います。「トワイライト」はコミカルなお芝居が多いので、すごくいい空気感で現場が進んでいるんじゃないかなと思いました。
──楽しい日常の風景に、癒やされる視聴者も少なくないと思います。
お部屋のセットも作品の世界観にあったものになっていてすごくかわいいですよね。映画を観るプロジェクターがあったり、アイテム1つひとつがかわいい。日本でいう昔の“月9”のようにキラキラしているというか。おしゃれなお部屋に美男美女が住んでいて、素敵な洋服を着ている。観ている人が憧れるようなシェアハウスになっていると思います。実際、リエンシャンは思うように仕事がうまくいってなかったり、リウ・シアには借金があったり、2人ともお金がないはずなので、ああいうお部屋に住んでいるのは現実的ではないですけど(笑)。
──(笑)
2人のお部屋以外にも、お金好きのジア社長のオフィスには高額そうなベアブリックが置いてあったり。それぞれのキャラクターに合った部屋作りがされていましたよね。衣装も登場人物それぞれに合ったものが選ばれている。メイクには日本と中国の違いを感じましたが、ファッションを見ていると、流行っているものにあまり差はないんだなと思いました。あとは、食事のシーンは文化の違いを感じる部分ですね。おいしそうで、何食べているんだろう?と気になりました。日本食が高級食として出てきたり、日本のものがちょくちょく登場するのも印象的でした。
──現代ドラマの場合、中国の方の生活に触れることができる魅力もあるかもしれないですね。
そうですね。それぞれの国のドラマを通して、メイクとかファッションなどのカルチャーをシェアできたらいいなと思います。中国の方も日本のドラマを観ていたり、日本の俳優に詳しかったりするので、エンタメを通してお互いを理解し合えたらなと。
報われていない感じがすごく魅力的
──今回はドラマの中盤まで観ていただきましたが、今後の展開で気になる部分はありますか?
リエンシャンとリウ・シアの恋が今後どういうふうに発展していくのかも気になるんですが、僕はどちらかというと、そこにヤン・ヨウリーがどう絡んでくるんだろう?というのが気になっています。あと、ジア社長はお金の問題どうするんだろう?って(笑)。
──(笑)
リウ・シアを見守る謎めいた男性バイ・ムーチェンも今後、恋愛にどう絡んでくるのか? でも彼の場合は、お母さんの介護問題のほうが気になっちゃうんです。主人公2人の恋愛以外にも気になる要素がたくさんあるので、人間ドラマを楽しむ物語にもなっていますよね。しっかり構成されていて脚本が素晴らしいなと思います。
──さまざまな個性を持った登場人物の中で、一番お気に入りのキャラクターは?
やっぱり、ヤン・ヨウリーですね。ヤンさんのオーディションがあったら、受けに行きたいです(笑)。彼はリウ・シアへの思いが通じず、ストーカー的になってしまっている。報われていない感じ、葛藤している様子がすごく魅力的。一見完璧な人間が崩れ落ちていく姿を演じるのは役者さんご本人も楽しいんじゃないかなと、すごく“おいしい役”だと思いました。
──ジアン・チャオ演じるヤン・ヨウリーは存在感抜群のキャラクターでした。
なかなか日本にはいない、なんというか色気のある男性ですよね。こういう感じの日本の俳優さんをパッと思い付かない。男から見てもかっこいいなと思いました。ヤン・ヨウリーに限らず、このドラマは全員が物語の主役みたいな印象。だから誰に注目して観るかで、見え方がだいぶ変わってくる物語だと思います。
──さまざまなポイントから本作の魅力を紐解いていただきましたが、最後に、このドラマが気になっている人の背中を押すため、古川さんならどのように魅力を伝えますか?
性格の異なるリエンシャンとリウ・シアの恋愛がさまざまな問題を抱えながらも、どう発展するのか? 徐々に距離を縮めていく2人の様子を見守りながら、応援する楽しみのあるドラマだと思います。中国ドラマになじみがない人にとっては、中国のカルチャーや流行っているものに触れる機会にもなりますし、何より日本のドラマと比べて話数が多い分、ぜいたくに時間を使って、丁寧に各キャラクターを描いている。だから、それぞれの悩みに共感したり、人生をのぞき見する楽しさがあります。また、観ている人それぞれに刺さるセリフがあるんじゃないかなと思います。「賢い人は努力と報酬は別物だと考える」というセリフが登場するんですが、こういう考え方があるんだ、素敵だなと。「トワイライト」は恋愛ドラマですが、それ以外の要素も楽しめる作品だと思います。
中国ドラマ「トワイライト~恋がはじまる時間~」第1話特別公開
プロフィール
古川雄輝(フルカワユウキ)
1987年12月18日生まれ、東京都出身。2009年にミスター慶應コンテストでグランプリに輝き、2010年にはキャンパスターH★50with メンズノンノにて審査員特別賞を受賞し芸能界デビュー。主演ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」のヒットにより、日本のみならずアジア圏でもブレイクを果たす。そのほかの出演作に映画「ライチ☆光クラブ」「太陽」「風の色」「となりの怪物くん」「リスタートはただいまのあとで」「劇場版 ねこ物件」、Netflixオリジナルドラマ「僕だけがいない街」、ドラマ「重要参考人探偵」「悪の波動 殺人分析班スピンオフ」「ねこ物件」などがあり、写真集「Λ」が2023年12月17日に発売された。
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