映画ナタリー Power Push - 「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

「スター・ウォーズ」の世界へようこそ!J.J.エイブラムスが“ルークを知らない世代”に贈る新たな冒険

1977年に第1作が発表されて以来、世界中のファンを熱狂させてきた「スター・ウォーズ」シリーズが10年ぶりに再始動! 本日12月18日、銀河系に新たな歴史が刻まれる。ジョージ・ルーカスから壮大なるサーガを引き継ぎ、監督を務めるのは「スター・トレック」シリーズで知られるJ.J.エイブラムスだ。

映画ナタリーでは新3部作の第1弾となる「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の公開を記念して、新作の謎とシリーズの魅力に迫る特集を展開。「SW」に並々ならぬ愛情を抱くJ.J.に、“ルークを知らない世代”へ向けてどのように世界観を構築していったのかを語ってもらった。さらに注目の新キャスト&久々に「SW」の世界へ帰還したレジェンドたちのコメントも紹介。過去作を知らない世代も、恐れることはない。フォースの導くままに、“遥か彼方の銀河系”へ冒険に出よう。

取材 / 渡辺麻紀 文 / 渡辺麻紀、黛木綿子

 
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女性キャラクターが鍵を握る新3部作、描かれるのは“家族の物語”

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より。

新作が公開されるたび、世界中が大コーフンする「スター・ウォーズ」シリーズ。今回の主人公はこれまでの6作のような男子ではない。最新作にして新シリーズの幕開けとなる「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を牽引するのは若き女子レイ。さらに彼女を取り巻くキャラクターにも女性が多く、女子力がパワーアップした作品になっているのだ。

が、だからといってテーマが大きく変わったわけではない。これまでもこれからも、“遥か彼方の銀河系”で語られるのは家族の物語。監督のJ.J.エイブラムスの言葉を借りるなら「いつだって『スター・ウォーズ』は“家族”を描いていた」からだ。では誰の、どんな“家族の物語”になるのか? スタッフ&キャストの言葉をテキストに、考察してみよう!

CHARACTER

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、シリーズ初の女性主人公、レイ(デイジー・リドリー)。

レイ(デイジー・リドリー)

砂漠の惑星ジャクーで廃品回収の仕事をしながら、家族の帰りを待ち続ける孤独な女性。ある出会いがきっかけとなり、冒険の旅へ出る。演じるのは、オーディションを勝ち抜いた新人デイジー・リドリー。

Comment

私は運動神経がいいほうなの。身体を動かすのが大好きなんだけど、今までそうやってきてよかったと、この映画に参加してつくづく思ったわ。砂漠の中、全速力で走り回らなきゃいけなかったし、激しいファイトシーンにもチャレンジしなきゃいけなかった。予告編でレイが持っている長い棒、あれを振り回して戦うんだけど、それができたのも私がいつも身体を動かしていたおかげね。あの棒の名前? 特に付いてないけど、レイにとっては重要な存在なのよ。

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、赤く光るライトセーバーを持つカイロ・レン(アダム・ドライバー)。

カイロ・レン(アダム・ドライバー)

ダークサイドに堕ちたマスクの男。ダース・ベイダーを受け継ぐ存在で、赤い十字型のライトセーバーを操る。ドラマ「GIRLS/ガールズ」のアダム・ドライバーが扮する。

Comment

僕はこれほど動き回る役をやったことがなかったし、マスクを付けて演じるのは大変なことだ。オファーに対してすぐに「イエス」と言えず、考える必要もないとわかっていたが、しばらく時間をもらったよ。J.J.と最初に会ったときは、キャラクターをどうやって現実に根差したものにするかという話ばかりだった。「SW」ファンの1人として、彼がグリーンスクリーンの撮影ではなく、実際に手に触れられる物を使ってリアリティを根付かせていることに感心したよ。

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、ストームトルーパーの脱走兵フィン(ジョン・ボイエガ)。

フィン(ジョン・ボイエガ)

戦うことに葛藤するストームトルーパーの脱走兵。演じるジョン・ボイエガいわく「フィンはとても危険な状況に陥っているんだ。そしてユニークな方法でみんなの仲間に入る」とのこと。

Comment

子供の頃の僕のオモチャはちっちゃいダース・モールのフィギュアだった。彼が「SW」のキャラクターだと知ったのはそのあと、エピソード1を観てからだった。僕はそれから新3部作を観て、次に旧3部作を観た。すっかりファンになって「SW」のゲームにもハマりまくったよ。好きなキャラクターはハン・ソロ。彼は生きるのに一生懸命で等身大だから、僕たちの代弁者だと思うんだ。あ、ジャー・ジャー・ビンクスも僕的にはOKだよ(笑)。

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、戦闘機X-ウイング・ファイターの操縦士ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)。

ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)

戦闘機X-ウイング・ファイターを操る腕利きのパイロット。ある任務を遂行中、フィンと出会う。「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」のオスカー・アイザックが扮する。

Comment

J.J.と僕はポー・ダメロンを、ちょっと粗野でエネルギッシュ、軽さがありユーモアをもたらしてくれるキャラクターにしたかった。シリアスにならないようにする。それが重要だった。僕はこういう役もこういう映画も初めてなので役作りはきっちりやったんだ。パイロット役も初めてだったから、戦時中の戦闘機についての本にも目を通した。これは役立ったね。あとはハリソン(・フォード)の助言。「テキトーにやれよ」。これは最高の助言だった(笑)。

モーションキャプチャーでマズ・カナタを演じる、ルピタ・ニョンゴ。

マズ・カナタ(ルピタ・ニョンゴ)

ならず者たちが集まる城の主。そのビジュアルは謎に包まれている。「それでも夜は明ける」でアカデミー賞助演女優賞に輝いたルピタ・ニョンゴが、モーションキャプチャーでの演技に初挑戦した。

Comment

私のアバターがその場で動く姿を見せてもらえる機会があったの。自分の動きがどれだけ直接的にそのアバターの動きに反映されるのかを知るためにね。モーションキャプチャーをやる上ではとても大切なことよね。で、私がそこをのぞくと、これまで見たこともないクリーチャー“マズ・カナタ”が私を見返していた。今までにない感覚で、とても不思議だったわ。完成した映画を観たときは、きっと感動しちゃうんじゃないかしら。

ルーク・スカイウォーカーを演じるマーク・ハミル。劇中でどのように登場するかは謎に包まれたまま。

ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)

エピソード4~6の主人公。レイア・オーガナの双子の兄。オビ=ワン・ケノービとヨーダからジェダイの教えを受け、父ダース・ベイダー率いる帝国軍を破る。新作でもマーク・ハミルが続投するが、詳細は不明。

Comment

「SW」は人々の中にある子供心にアピールする。その事実を理解し、自分なりに解釈する術を知っているJ.J.は監督としてパーフェクトだよ。オリジナル3部作の中でも特に素晴らしいと思うのは、ルークが特別な存在ではなく普通の農夫だったというところ。彼は役に立ちたいと思い、良い師に巡り会い、その教えに従い、銀河を救う。空想的な話ではあるけれど、人々は勇気をもらえる。現実逃避できるだけでなく、人生の教訓を学ぶチャンスも与えてくれる作品なんだ。

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、ハリソン・フォード演じるハン・ソロ(右)。ミレニアム・ファルコン号の副操縦士・チューバッカ(左)とは種族を超えた友情で結ばれている。

ハン・ソロ(ハリソン・フォード)

ミレニアム・ファルコン号の操縦士。もともとは宇宙海賊だったが、ルークたちと冒険をともにする中でレイアと愛し合うように。相棒はウーキー族のチューバッカ。旧3部作と同様ハリソン・フォードが演じる。

Comment

J.J.は人間の本質、キャラクターの役作りについて思慮深く賢いんだ。登場人物同士の関係性に、真の誠実さや感情的な理解を注ぎ込んでいる。レイとフィンのキャラクターもとても面白く、劇中で興味深い変化を遂げるんだ。観客はストーリーを通して彼らを知ることを楽しんでくれるはずだよ。誰もが人生の中で似たような問題に直面するものだということ、そこには必ず希望があるのだということを理解してくれたらいいね。そして、とにかく楽しんでもらいたいな。

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、ハン・ソロに抱き寄せられるレイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)。

レイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)

ルークの双子の妹。エピソード4~6では惑星オルデランの女王として帝国軍に果敢に立ち向かった。J.J.いわく、新作では“ジェネラル”として登場するそうで、旧作に続きキャリー・フィッシャーが演じる。

Comment

私はあの昔の象徴的なヘアスタイルに戻りたかった。可愛いおばさんのレイアがあの髪型でお風呂に向かう姿が少し見えるだけでもいいと思っていたけど、J.J.がそれはダメだって。オリジナルのメンバーとの再会は、まるで「スター・ウォーズ」高校の同窓会よ。新キャストのデイジー・リドリーのことは撮影中にずっと見ていたけれど、彼女はものすごく成長していたわ。度胸があって、とても気楽に取り組んでいた。彼女にとってそこは間違いなくホームだったのよ。

C-3PO(アンソニー・ダニエルズ)

若かりし頃のアナキンによって作られた通訳・儀礼用のロボットで、R2-D2のよき相棒。おしゃべりでそそっかしい一面も。シリーズ全作を通してアンソニー・ダニエルズが演じている。

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、金色のボディが自慢のC-3PO(アンソニー・ダニエルズ)。 C-3POを演じるアンソニー・ダニエルズ。
Comment

C-3POを演じてもう40年も経つと聞くと不思議な気分になるね。C-3POが機能している理由の1つは、共演者がリアリティを反射してくれているから。彼らがこの金色の男と共演する意味がわからないと思っていたら、観る人も説得力を感じないんだ。(今回登場するドロイドの)BB-8は愉快なキャラクターだよ。ごめんよR2、口惜しいだろうね。人々はBB-8に心を奪われるだろうから、今後、BB-8とシーンをともにする役者は気を付けたほうがいいよ。

球体ドロイドBB-8が新登場! 愛すべき冒険の仲間たち”

キャラクターの見本市とも言える「SW」シリーズだが、中でも人気が高いのはドロイドのR2-D2とC-3POのコンビ。宇宙船の操縦や暗号解読など、愛らしい外見からは想像できないような能力を持つR2-D2は、数々の局面で主人公たちのピンチを救ってきた。相棒のC-3POは過去作で何かと損な役回りを引き受けていたが、新作でも期待を裏切らず、なぜか赤い左腕を付けた“嫌な予感がする”場面写真が公開されている。そして今回新たに登場するのが、ポー・ダメロンと行動をともにし、レイと出会う球体ドロイド、BB-8。ご主人様の期待に応えるべく懸命に転がり回る姿が予告編で公開され、早くも多くのファンの心をつかんでいる。

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より。好奇心旺盛なR2-D2(左)に、何かと振り回されるC-3PO(右)。
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」より、つぶらな瞳のようなレンズで物陰から様子をうかがうBB-8。
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」2015年12月18日18時30分 全国一斉公開

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

物語の舞台は「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」から30年後、スノーク率いる“ファースト・オーダー”が台頭する時代。砂漠の惑星で孤独に暮らしていたレイは、ある出会いから壮大な冒険に身を投じることに。ダース・ベイダーを受け継ぐ存在のカイロ・レンや女戦士キャプテン・ファズマら新キャラクターに加えて、ルーク、レイア、ハン・ソロらシリーズおなじみのキャラクターたちも顔をそろえる。

スタッフ

監督:J.J.エイブラムス
脚本:ローレンス・カスダン & J.J.エイブラムス AND マイケル・アーント
製作:キャスリーン・ケネディ, p.g.a.
J.J.エイブラムス, p.g.a.
ブライアン・バーク, p.g.a.
音楽:ジョン・ウィリアムズ

キャスト

ハン・ソロ:ハリソン・フォード
レイア・オーガナ:キャリー・フィッシャー
カイロ・レン:アダム・ドライバー
レイ:デイジー・リドリー
フィン:ジョン・ボイエガ
ポー・ダメロン:オスカー・アイザック
マズ・カナタ:ルピタ・ニョンゴ
スノーク:アンディ・サーキス
ハックス将軍:ドーナル・グリーソン
キャプテン・ファズマ:グウェンドリン・クリスティー
C-3PO:アンソニー・ダニエルズ
R2-D2:ケニー・ベイカー
チューバッカ:ピーター・メイヒュー
ルーク・スカイウォーカー:マーク・ハミル

配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
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SWシリーズの歴史をおさらい

エピソード1~3

アナキンがダークサイドに堕ちるまでを追う3部作

「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」より。銀河共和国が脅威にさらされる中で、アナキン(左)とパドメ(右)は恋に落ちる。

銀河共和国時代。ジェダイマスターのクワイ=ガン・ジンと弟子のオビ=ワン・ケノービは、政治の動乱に巻き込まれた惑星ナブーの女王パドメ・アミダラを救う。彼らは道中で出会った少年アナキンを、ジェダイとして育てることを決意。10年後、頼もしいジェダイへと成長したアナキンはパドメと恋に落ちる。多くの犠牲を払ったクローン大戦を経て、パドメはアナキンの子を腹に宿す。だが彼女を亡くすことを恐れたアナキンは、パルパティーン議長の策略でダークサイドへ堕ち、ダース・ベイダーとなってしまう。

「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(1999年)

Star Wars: The Phantom Menace © & TM 2015 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」

「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」(2002年)

Star Wars: Attack of the Clones © & TM 2015 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」

「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」(2005年)

Star Wars: Revenge of the Sith © & TM 2015 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」

エピソード4~6

ダース・ベイダーとルーク、父子の死闘を描く3部作

「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」より。ハン・ソロ(右)が操縦するミレニアム・ファルコン号で、ルーク(中央右)たちはレイアを救いに行く。

銀河帝国時代。砂漠の惑星で暮らしていたルークは、ドロイドのR2-D2やオビ=ワン・ケノービとの出会いをきっかけに冒険の旅へ出る。宇宙海賊ハン・ソロらの力を借りて反乱軍のリーダー・レイアを救出し、ともに帝国軍に立ち向かうことに。ルークはジェダイマスターであるヨーダのもとで修行を積み、帝国軍の総統ダース・ベイダーと一戦を交えるが、その後ベイダーが自身の父親であり、レイアと自分が双子の兄妹だと知る。父子が再び顔を合わせたとき、ルークは邪悪な皇帝に命を奪われそうになるが……。

「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」(1977年)

Star Wars: A New Hope © & TM 2015 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」

「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」(1980年)

Star Wars: The Empire Strikes Back © & TM 2015 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」

「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」(1983年)

Star Wars: Return of the Jedi © & TM 2015 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」