映画ナタリー Power Push - デアゴスティーニ 週刊「スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン」を徹底解明

1/43スケール、全長約80cmの“銀河系最速のガラクタ”を作る!

デアゴスティーニ・ジャパンについて、プロダクトマネージャーに直撃インタビュー

知的興奮を刺激するデアゴスティーニ

週刊ないしは隔週刊のマガジンを毎号集めると百科事典になる。今ではおなじみとなった「パートワーク(分冊百科)」と呼ばれるこの手法を用いたパイオニアが、イタリア発祥の企業、デアゴスティーニ社だ。現在、世界30カ国にわたって展開する同社の日本法人、デアゴスティーニ・ジャパンについて、前出のプロダクトマネージャー、嶋田典子氏に直撃。個性的なシリーズやおすすめシリーズなど、同社の魅力を聞いた。

パートワーク(分冊百科)のイノベーター

デアゴスティーニ・ジャパン マーケティング部プロダクトマネージャー嶋田典子氏

──端的に伺います。イタリアのデアゴスティーニ社は、どんな企業なのでしょうか?

1901年、地理学者ジョバンニ・デアゴスティーニが創設した地理学研究所が発端です。25万分の1イタリア地図の出版により成功を収めました。起源は、地図を出版する会社だったのです。1959年、パートワーク形式の「イル・ミリオーネ」という百科事典を刊行し、イノベーションをもたらしました。

──数十号の「イル・ミリオーネ」を収集して1冊の百科事典を作る。これが、パートワークの始まりということですね。今では、一般的になった出版スタイルですが、御社が最初なのですね。

はい。日本市場では1988年から開始して、1995年に日本法人のデアゴスティーニ・ジャパンが設立されました。

マガジンの域を超えた企画力

──テレビCMの影響もあってか、1993年の「ENGLISH FOR YOU」は、覚えています。

当時から画期的な企画が多く、同年に刊行した児童向けの「恐竜サウルス!」なども人気でした。その後は、マガジンだけでなく、パーツを集めて組み立て、ある1つのものを完成させるという手法も確立させました。「スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン」も、そうしたマガジンの1つです。

──なるほど、大変イノベーティブですね。現在ではどういった商品が人気なのでしょうか?

今人気なのはロボットを制作する「ロビ」。ロボットクリエーターの高橋智隆さん設計・デザインのロボットが仕上がるシリーズで、会話まで楽しめます。「マイ3Dプリンター」は、その名のとおり、パーツを集めて3Dプリンターを自分で作ってしまうというもので、科学ファンからだけでなく、幅広く人気です。

週刊「ロビ」第3版
週刊「ロビ」第3版
愛らしい会話と動きを楽しめるロボット「ロビ」が完成するシリーズ。「ロビ」は、パナソニックの「エボルタくん」など、二足歩行ロボットを得意とする世界的なロボットクリエータ―、高橋智隆のデザイン。歩行はもちろん、約200以上の言葉を理解し会話が可能、ダンスや歌までをこなす次世代コミュニケーションロボを自分で組み立てられる。
週刊「マイ3Dプリンター」
週刊「マイ3Dプリンター」
全55号を通じて組み立てるのは、本格的な3Dプリンター「idbox」。ハンダ付けがなく、ドライバーとレンチのみの簡単な作業で完成する。立体造形ソフトを使用して作ったデザインやテンプレートのデータを、PLA/ABSフィラメントと呼ばれる樹脂による立体として出力。出力に必要なモデリングソフトの使い方をマガジンで学べるのも魅力。

──なるほど。変わり種などもあるんでしょうか?

「ジッポー コレクション」は、隔週刊なのですが、とにかく80回、エクスクルーシブなオリジナルジッポーが付属するんです。本誌でしか入手できない希少モデルですから、コレクターから人気殺到でした(笑)。

隔週刊「ジッポー コレクション」
隔週刊「ジッポー コレクション」
世界的に愛されているオイルライターの名作、ジッポー。300m上空から自由落下させても壊れない堅牢性や、強風に耐えうる着火力が自慢だ。なんと、このマガジンには毎号につき1つ、過去の作品にインスパイアされた限定ジッポーが付属。全80号の間、コレクション魂を熱くさせてくれるというわけだ。

──マガジンの域を超えてます(笑)。やはり、そうした企画は日本発信が多いのですか?

そうですね。弊社にしかできない、自由な発想のパートワークをこれからも発信していきたいと思っています。

「スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン」誕生までの道のり

──嶋田さんがご担当されたもので印象深いものは?

「マイディズニーランド」は、カリフォルニアのディズニーランドを再現するというもので、実際に現地へ取材に行きました。その苦労の甲斐あって、大変満足のいく仕上がりになっています。本当にこれはカワイイです!(笑) 大好評の「日本の神社」は、刊行当初、ここまで売れると予想していなくて、神社仏閣の密かなブームを肌で感じました(笑)。

週刊「マイディズニーランド」
週刊「マイディズニーランド」
全100号で組み立てるのは、世界で最初にオープンしたカリフォルニア、アナハイムのディズニーパークのジオラマ。幅66cm、奥行き58cm、高さ21cmと迫力あるサイズが魅力だ。パーツは着色済みで簡単に組み立て可能で、LEDによるライトアップなど、完成後も楽しめる。マガジンでも徹底的にディズニーの世界観を解剖。ファン垂涎のシリーズだった。現在は販売終了。
週刊「日本の神社」
週刊「日本の神社」
一度は訪れたい、日本の有名神社を毎号約一社紹介、神社の由来や建造物の構造、祭りの歴史、神々の系譜といった情報を徹底的に掘り下げて紹介する。美しい写真や繊細なCGなどのビジュアルでも楽しめ、神社ファンの心をわしづかみ。当初全100号の予定から好評につき全121号に延長されることが決定した人気シリーズ。

──御社とディズニーは関わりが深いんですね。SWを制作するルーカス・フィルムも、奇しくも今はディズニー傘下となっています。

その意味で、「スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン」では、関係性のあるディズニーさんとの折衝でしたので、やりやすい面もありました。チェックが非常に厳格なのですが、お互いいいものを作る意味では必要なことです。映画も「スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン」も、ぜひお楽しみください。

週刊「スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン」

「スター・ウォーズ」シリーズの中でも人気のスターシップ「ミレニアム・ファルコン」を組み立てるデアゴスティーニ・ジャパンのマガジンシリーズ。「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」の撮影用模型と同サイズ(全長約808mm×全幅約596mm×全高約192mm)のモデルを作れるというもの。またマガジンには、作品に登場するさまざまなスターシップの魅力や撮影の舞台裏など、SWの世界が余すところなく詰まっている。全100号を予定。

デアゴスティーニ・ジャパン

デアゴスティーニ・ジャパンは、1つのテーマについての情報を週刊や隔週刊形式で発行する“パートワーク(分冊百科)”と呼ばれるスタイルの雑誌を発行する出版社。毎週雑誌を買いそろえるとカジュアルな百科事典や大作モデルが完成する。