樋口幸平が中国ドラマ「雪華の炎~揺るぎない誓い~」のアクションを絶賛!シュー・カイ×グーリーナーザーが織りなす冒険ファンタジー

U-NEXTで独占配信中の中国ドラマ「雪華の炎~揺るぎない誓い~」。3月6日よりDVDが順次リリースされる。

本作は、雪鷹領の若き領主・東伯雪鷹が連れ去られた母親を救うため戦いを繰り広げる冒険ファンタジー。「尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~」のシュー・カイ(許凱)が東伯雪鷹、「風起花抄(ふうきかしょう)~宮廷に咲く琉璃色の恋~」のグーリーナーザー(古力娜扎)がヒロイン・余靖秋を演じた。

映画ナタリーでは、上海でファンミーティングを開催するなどアジア圏で人気を誇る樋口幸平にインタビュー。お気に入りのアクションやキャラクターの魅力、また俳優として刺激を受けたシーンについて、たっぷりと語ってもらった。

取材・文 / 小酒真由子

中国ドラマ「雪華の炎~揺るぎない誓い~」予告編公開中

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」は人生初の中国ドラマ

──樋口さんが増子敦貴さんとダブル主演を務めたドラマ「体感予報」はアジア圏でも人気となり、2023年12月には上海でお二人のファンミーティングが開催されました。実際に現地のファンと対面した感想はいかがでしたか?

上海のファンの方々は愛情表現がストレートで、僕たちが登場したら大歓声で歓迎してくださり、熱烈な反応を返してくださってすごく驚きましたし、うれしかったです。会場ではスタッフさんに守ってもらわないとバスに乗り込めないとか、そのバスも囲まれて動けないという状況で、共演の増子くんと「今、僕らすごい経験してるよね」って驚いてました。すごく素敵なイベントができたと思いますし、もっと皆さんに応援してもらうためにもこれからもがんばらなきゃいけないと、新たな気持ちになりました。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」より、シュー・カイ演じる東伯雪鷹。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」より、シュー・カイ演じる東伯雪鷹。

──上海の印象はいかがでしたか?

上海は初めて訪れたのですが、高いビルが多い大都市だなって思いました。観光スポットに訪れることもできたのですが、由緒ある寺院やきらびやかな夜景スポットなど、どこも素敵でした。ごはんもすごくおいしくてまた行きたいと思いました。驚いたのは街を歩いているとたくさんの方々に声を掛けてもらったことです。日本だけではなく本当に上海でも知ってもらえてるんだって実感できました。

──中国語の練習はしていきましたか?

少し練習しました。自己紹介で「大家好、我是樋口幸平」(こんにちは、樋口幸平です)とか、中国語のジャンケン「剪刀石頭布」(ハサミ・石・布でチョキ・グー・パーの意味)とか。あと「我愛你」という言葉はファンから教わりました。皆さんが何度も「我愛你」って言ってくださるのでうれしくて僕もファンに「我愛你」って答えてました(笑)。

──これまで中国のエンタテインメントに触れる機会はありましたか?

実は以前Instagramで写真を見たのがきっかけで、髪型とかをまねしていた俳優さんが、中国人俳優のソン・ウェイロン(宋威龍)さんだったんですよ。彼は身長が高くてスタイルがよくて服装もおしゃれ。めっちゃくちゃかっこいいですよね。でも作品を観る機会がなかなかなくて。だから今回「雪華の炎~揺るぎない誓い~」を観たのが人生初の中国ドラマでした。

ドラマを観て最初に感じたのは、映像がきれいで長回し撮影が多いこと、視聴者に伝わりやすい演出・視点で撮られていることです。内容としてはコメディ、学園、恋愛、人間ドラマといろんな要素があって、めちゃくちゃ観やすくて、面白いと思いました。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」場面写真

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」場面写真

ヒロインの強さに魅力がある

──原作は小説から始まりマンガ、ゲームアプリ、アニメとメディアミックス展開されている人気ファンタジーですが、物語の世界観についてはどんな印象を受けましたか?

僕、ファンタジー系のドラマがすごく好きなんです。手から“気”を出したり、その能力を使って戦ったりするようなアニメも好き。主人公が修行して強くなってのし上がっていく姿を見るのが好きです。このドラマも主人公の東伯雪鷹が捕らわれた母親を救うために修行して、どんどん強くなってレベルアップしていく姿は見応えがあって、すぐに感情移入できました。これからどうなっていくんだろう、こうなってくれるとうれしいなって期待が膨らみましたね。

──中国時代劇ドラマではヒロインも主人公の男子と一緒になって戦うことが多いですが、本作のヒロイン・余靖秋についてはどう思われましたか?

冒頭では東伯雪鷹よりも余靖秋のほうが強くて、2人が敵と戦うストーリーがずっと続く展開が新鮮でした。日本のドラマでは男性がかわいいヒロインを守りたくなるっていうパターンがどちらかといえば多いイメージがありますよね。もちろん、東伯雪鷹も余靖秋を守るんですが、彼は彼女の強い部分を好きになります。このドラマはヒロインの強さに魅力があると思いました。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」より、グーリーナーザー演じる余靖秋。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」より、グーリーナーザー演じる余靖秋。

──東伯雪鷹と余靖秋は、はっきりと口にしなくても心が通じ合って恋に落ちていきますが、そういうラブストーリーはいかがでしたか?

僕はこのカップル、大好きです。特に2人がたき火で魚を焼くシーンが大好き! 何度か出てくるんですが、これって彼らの恋の進展を見せる重要なシーンですね。崖の下で2人きりで過ごすところでも一緒に魚を焼いて、そのあと、東伯雪鷹が余靖秋に「目を閉じて」って言ってほっぺにキスをして逃げるじゃないですか。東伯雪鷹のかっこいい見た目から想像して、もっと強く迫ってキスするのかなと思ったら、軽くチュっとして、そのあと走って逃げちゃう。「あ、こんなにかわいいんだ」って思って(笑)。そこから2人がふざけて追いかけっこするシーンもけっこうな長回しで。このカップルは戦ったらあんなに強いのに、こういうかわいいところがあるのがいいなって思いました。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」場面写真

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」場面写真

嫉妬心を大きく出すような悪いキャラクターを演じてみたい

──そのほかの女性キャラクターはいかがでしたか?

僕自身は強い女性が好きなので、このドラマに出てくる優しさはあるけど強いっていう女性キャラクターもいいなと思いました。東伯雪鷹に片思いしている孔悠月は芯がある女性。自分の父親に対してもダメなことはちゃんとダメって言える強さが素敵です。余靖秋みたいな強い女性が自分だけに甘えてくれたらかわいくて刺さるし、孔悠月みたいに「あなたが好き!」ってアピールしてくるけど媚びない女性っていうのも全然嫌いじゃないです(笑)。

──男性キャラクターの印象はいかがでしたか? ご自身で演じてみたいと思うキャラクターはいましたか?

このドラマは全体的に見ていてイライラしたりムカついたりするキャラクターが出てこないんですよね。それっていわゆる悪役でもちゃんとそういう行動に至る理由が描かれているからだと思います。だから、東伯雪鷹のライバル・司徒鴻の役を演じてみたいと思いました。ヒロインに片思いして、こじらせて、闇落ちしていくキャラクターって、実は好きなんです。司徒鴻はどんどん強くなって周りから愛される東伯雪鷹に嫉妬しますけど、やっぱりそういう嫉妬心って誰にでもあるものだから、その心情を大きく出すような悪いキャラクターをやってみたいですね。この作品はそういう司徒鴻の視点から観ても面白いと思います。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」より、チェン・シュン演じる司徒鴻(右)。

「雪華の炎~揺るぎない誓い~」より、チェン・シュン演じる司徒鴻(右)。