「魔女見習いをさがして」森川葵×松井玲奈×百田夏菜子×三浦翔平インタビュー|ハッピーラッキー、みんなに届け!「おジャ魔女どれみ」とともに育ったキャストが、すべての悩める大人に贈る感動作

小さい頃、イルカになりたかったんです(森川)

──絵が未完成の状態で声の収録をされたそうですが、その後完成版をご覧になっていかがでしたか?

森川 自分のお芝居ばかりに気を取られちゃって……。でもやっぱりできあがった映像を観たら感動しました。ちょっとした部分に「おジャ魔女どれみ」を感じられる絵柄や効果音がたくさん入っていたので、「自分たちも『おジャ魔女どれみ』の世界に入り込んでる!」って思えました。

「魔女見習いをさがして」より、左から吉月ミレ、川谷レイカ、長瀬ソラ。

三浦 僕が好きなのは、ソラ、ミレ、レイカという大人の女子3人が魔法玉を出し合っているシーン。すごく愛らしいなと思いました。そういった描写も含め、あの頃「おジャ魔女どれみ」を観ていた大人たちが楽しめる作品だなと感じました。

松井 大宮さんが合流して、メインの登場人物が4人になってからのシーンは、特ににぎやかで印象的です。動きのあるシーンだったので、みんな苦戦しながら収録したのが懐かしくて。あとは馬越(嘉彦)さんのキャラクターデザインが本当に大好きなので、自分の声がその画に乗っていることが夢みたいだなって感じました。

百田夏菜子

百田 私は、どれみちゃんたちと小さい頃のレイカたち3人が出てくるシーンが好きです。「大人になったら何になりたいの?」って聞かれて、答えている3人の姿がすごくかわいらしくて。私も幼稚園の頃はケーキ屋さんになりたかったんだよなあって、自分の思い出と重なって懐かしくなりました。

──百田さんが演じたレイカの夢は、お菓子屋さんだったんですよね。この流れで、ぜひ皆さんの小さい頃の夢を教えてください。

森川 なんか、本当に申し訳ないんですけど……イルカになりたかったんです(笑)。

一同 (爆笑)

三浦 かわいい(笑)。

森川 本当にすみません! イルカでした!

──どうしてイルカになりたかったんですか?

森川 なんでかわからないんですけど……イルカという存在がすごくかわいくてかっこいいと思って、憧れていたんです。泳ぐのが上手だから、とかですかね(笑)。

「魔女見習いをさがして」より、小さい頃の川谷レイカ(左)、吉月ミレ(中央)、長瀬ソラ。

松井 そうだったんですね(笑)。私はよく「先生になりたい」と言っていた気がするんですけど……小さい頃から舞台の上に立つことや、自己アピールすることが好きだったので、「ステージに立ちたい」って言っていた記憶もあります。

──今のお仕事にも通ずるものがありますね。

松井 そうですね。今でも舞台が大好きです。

三浦 僕の夢はなんだったか、全然覚えてないです! たぶんその頃やっていたスポーツの、何かしらの選手になりたいと言っていたんじゃないかな。スポーツをよくやっていたので。

「世界一不幸な美少女」が言える日が来るとは(百田)

──「魔女見習いをさがして」の中で、“おジャ魔女どれみイズム”を感じたポイントを教えてください。

「魔女見習いをさがして」より、春風どれみのように「私って世界一不幸な美少女なんです」と言う川谷レイカ。

百田 私はレイカとして、魔法の呪文を唱えたり、「世界一不幸な美少女」っていうどれみちゃんおなじみのセリフを言わせてもらったりしたんです。こんな日が来るとは思わなかったので、めちゃめちゃ感動しました! レイカは性格の明るさがどれみちゃんに似ているかもしれません。

森川 キャラクターがわたわたするシーンの効果音は「ああ、これ絶対『おジャ魔女どれみ』でも使ってたよね!」と思うものがたくさん入っていて、その音を聞くだけで記憶が呼び起こされました。オープニングから使われている主題歌「おジャ魔女カーニバル!!」に感激したのはもちろんですが、効果音でも「おジャ魔女どれみ」らしさを感じることができましたね。

「魔女見習いをさがして」より、左から吉月ミレ、長瀬ソラ、川谷レイカ。

松井 「おジャ魔女どれみ」ってどれみちゃんたちがデフォルメキャラになることが多かったじゃないですか。ちょっと気まずかったり、どうしよう!って慌てたりするときのデフォルメ感が、今回の作品にもたくさん出てきたのがうれしかったです。特にソラちゃんがそのパターンになることが多くて……しかもソラちゃんはメガネをかけているので、その感じもすごくはづきちゃんみたいで。ソラちゃんがわーっと慌てるたびに、「うわあ、『おジャ魔女どれみ』の世界だ!」って気持ちになっていました。だからソラちゃんが乱れているシーンが好きです(笑)。

──森川さんが演じたソラは、しゃべり方も少しはづきちゃんっぽさがありましたね。

森川 アフレコで「おジャ魔女どれみ」っぽいしゃべり方を意識したわけではないんです。ソラはこういう感じかな?って考えながら演じたら、そう言ってもらえるようなものになったのでよかったです。

悩んでいる人に勇気や自信を与えられる作品(森川)

──この映画を、特にどんな方にお薦めしたいですか?

「魔女見習いをさがして」より、長瀬ソラ。

森川 人生に悩んでいる人に観ていただきたいです。性格も生まれ育った場所もバラバラな主人公3人が集まって、“「おジャ魔女どれみ」が好き”というたった1個の共通点で意気投合していくんですが、みんなそれぞれ違うからこそ相手のいいところを見つけることができるんです。どこかに1つは自分に置き換えられるエピソードが出てくるはずなので、悩んでいる人に勇気や自信を与えられる作品になっていると思います。

松井 「おジャ魔女どれみ」を観ていた当時は、魔法って本当にあるんじゃないかと信じていたんです。でも大人になるにつれ現実を知って、「魔法はないんだな」と思ってしまっている自分がいて……。この作品に出会って、どれみちゃんたちの使う魔法とは違うかもしれないけど、この現実世界にも“魔法”があるんだなって、教えてもらえたんです。皆さんもぜひこの映画を観て、自分の持っている魔法はどんなものなのかを考えてもらえたらうれしいです。

三浦翔平

百田 友達の作り方を忘れちゃった人に観てもらいたいです(笑)。大人になってから新しい友達を作る機会って、なかなかないような気がしていて。もし出会いがあってもそこから話しかけて、行動に移すことってなかなか難しいですよね。ちっちゃい頃は自然にできていたかもしれないけど……。でもこの映画で描かれているように、勇気を出して話してみたら意外と友達になれることってあると思います。人付き合いは得意じゃないけど、新しい出会いがあったら素敵だなと思っている人には、参考になるかもしれません。

三浦 僕は、子供心を忘れてしまったすべての大人に観てほしいですね。最近悲しいニュースも多いですが、この映画で純粋な気持ちを取り戻してほしい。

──三浦さんの周りの男性に、お薦めしたい人はいますか?

三浦 まずはうちのマネージャーですね。日々仕事に追われてますから、ちょっとこれでも観て息抜きしてきなさい、優しい気持ちになれるよ、と。……うん、僕の周りは全員観たほうがいと思います。

一同 (笑)

左から三浦翔平、松井玲奈、森川葵、百田夏菜子。

2020年11月10日更新