暁の脱走

アカツキノダッソウ

上映時間:116分 / 製作:1950年(日本) / 配給:東宝=新東宝

解説 田村泰次郎原作の『春婦伝』を谷口千吉と黒澤明が脚色し、谷口千吉が監督した反戦映画の力作。舞台は戦争末期の中国中部戦線。敵の捕虜となり軍へ送還されて来た三上上等兵と慰安婦の春美は、いつしか激しい恋に落ちる。自由を求めて二人は脱走を計るが、機関銃の銃弾を浴び、折り重なって息絶えてしまう……。「銀嶺の果て」や「ジャコ万と鉄」で日本人離れしたダイナミックなアクション・タッチを見せ、黒澤明の好敵手として注目を集めていた谷口千吉の代表作。非人間的な日本軍の内部機構を、真正面から批判した最初の作品で、その後の反戦映画に大きな影響を与えた。同じ原作を鈴木清順監督が1965年日活で「春婦伝」という題で再映画化した。

情報提供:ぴあ

スタッフ

監督:谷口千吉

キャスト

池部良
山口淑子
利根はる恵
若山セツ子
小沢栄
伊豆肇
田中春男
清川荘司