馬鹿まるだし
バカマルダシ
製作:1964年(日本) / 配給:松竹=松竹大船
解説 山田洋次が自分のスタイルを確立するきっかけになった作品。藤原審爾の原作は、以前にも滝沢英輔監督・森繁久彌主演で「安五郎出世」という題で映画化されたが、山田洋次版「馬鹿まるだし」に先だって、同じ1964年、山田の脚本で同題名のTVドラマが作られている。シベリア帰りの風来坊・松本安五郎は、瀬戸内海の平和な町にある浄念寺に転がり込む。寺には若くて美しい未亡人・夏子がいて、安五郎はひそかに思いを寄せる。ある日、ダイナマイトを持った脱獄囚が、人質を取って山へ逃げ込んだ。安五郎は夏子にいいところを見せようと、単身助けに向かったが、ダイナマイトが爆発し失明する。盲目になった安五郎が涙を流しながら、夏子に思いを語る長回しシーンでは、ハナ肇の熱演が光る。このキャラクターは、のちに“車寅次郎”へと受け継がれる。
スタッフ |
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キャスト |