ミラレパ

解説　11世紀のチベットに実在した聖人ミラレパの青年時代のエピソードと、ミラレパを研究する現代の学生レオの内なる旅を交錯させたカヴァーニの異色作。大学で東洋学を専攻するレオは、研究を目的に東洋へ旅立とうとする教授夫妻の車に同乗して空港へ向かう。ところが、一行は途中で事故を起こし、深手を負った教授は無意識のうちにミラレパの名を呼ぶ。これに応えるようにレオは、ミラレパの苦難の旅を語り始める……。舞台は一転して現代のヨーロッパから中世のチベットに移り、ミラレパとなったレオは、ミラレパの生を追体験するという大胆な構成。映像の美しさが際立った力作。