繭良は「友情・努力・勝利」を感じさせてくれる（石川）

──「双星の陰陽師」にはバトルのほかに、ラブコメ要素も含まれていますが、皆さんこれまでに登場してきた中で気になる女性キャラクターは……。

石川　繭良（まゆら）です。

小野　食い気味（笑）。

石川　原作の6巻に「繭良、七変化」という番外編が掲載されているんですが、そこを見ていただければ繭良の良さがわかると思います。ろくろに一途なのがいいですよね……。えへっ。

浪川　「えへっ」じゃないよ（笑）。

石川　恋心を寄せているろくろに、対となる存在の紅緒が現れて、普通に考えれば負け試合確定なのに、それでもなんとか食らいついていこうとする努力の姿勢はともすれば主人公にもなれるような。いわゆるジャンプの「友情・努力・勝利」っていうコンセプトを感じさせてくれるのが熱くていいですよね、と言っておきます。

小野　繭良も好きですけど、僕は紅緒が気になっていますね。自分が演じている神威と今後も関わってくるキャラクターという部分で。

浪川　有馬が作品の中で、ろくろと紅緒の寝室用に貝殻型のベッドを用意しますけど、あれが似合う女性なら、僕はどなたでもいいです。「双星の陰陽師」って、かなりファンタジー色が強い作品だと思うんですけど、あの貝殻のベッドが出てくる回が僕は好きなんです。たまにはああいう日常回っぽいエピソードがあってもいいんじゃないかっていう。

石川　僕はエピソードで言うと、士門が繭良を指導する場面があるんですけど、その際に士門がかなり核心めいたことを言ってしまい、繭良が凹んでいるときの顔が好きです。

小野　ドSだね。

石川　繭良に裸を見られて士門が凹むシーンもあるんですが、そこも好きですね。持ちつ持たれつというか、やりやられみたいな。

有馬っぽい独特の戦い方（浪川）

──ではご自身が演じるキャラクターについて今後、原作で「こういった展開が見たい」というリクエストはあったりしますか。

浪川　有馬は常に歌っているようなキャラクターなので、戦闘シーンなどで違う一面を見せられたらいいなと思います。でも彼の場合、戦っても変わらないんだろうなという気もしますが。

──実は単行本の最新9巻には、有馬の戦闘シーンも収録されているんです。

小野　おっ、スーツ着てますね。

浪川　いい体しとる。（ページをめくる）……あの、一瞬ですね、戦うのが（笑）。

小野　2ページで戦い終わってますね。

浪川　「うるさいよ」の一言で、相手がほとんどやられてる。これアニメで演じるとしたら、どうやればいいか迷うなあ（笑）。でもこういう戦い方は、有馬っぽいというか独特でいいですよね。ほかのキャラクターがガツガツと肉弾戦で激しく戦っているので、一風変わっているというか。

小野　有馬もついに戦うというところで、総当たりトーナメントでジャンプ伝統の「天下一陰陽師会」とかはどうですか？ 誰が一番強いんだっていう。今日は強いキャラクターということで呼ばれていますけど、神威も「婆娑羅（バサラ）」という集団の中では一番ランクが低いという設定がありますから。「あんなに強かったあいつが最下位だと……」みたいな展開を待っています（笑）。

石川　僕は原作のほうですと、かなりおいしい思いをさせていただいているので、これ以上望むのは高望みかなという気持ちです。ただろくろと1手交えた時に、ボコボコにされてお互い認め合うみたいな話はみたいですね。

小野　士門がボコボコにされるんだ。

浪川　河原で夕日をバックにね。

石川　陰陽師の力なんかは使わずに、素手だけで。