「SERVAMP-サーヴァンプ-」|連載10周年記念!著者・田中ストライクに10年分の思いを聞いたロングインタビュー

「SERVAMP」の真昼&クロはこうしてできる!田中ストライク スペシャル作画ムービー大公開

月刊コミックジーンの創刊10周年号のために描き下ろされた「真昼&クロ」「猫クロ」のイラスト、そして月刊コミックジーン2021年6月号に掲載された第107話29ページの原稿の執筆過程を、特別に動画でお届け。併せて撮影を終えた田中ストライクに、自身の作画風景を見た感想や、キャラクターを描くコツについて聞いた。

真昼&クロ

猫クロ

原稿

猫クロを描くとき、猫としての骨格は思い切って無視!

──この動画の撮影にあたっては、わざわざ普段と違うソフトを使われたとお聞きしました。

そうなんです、実は何年も前に販売終了したComicStudioというソフトをずっと使い続けていて……。ペン入れ時には後継ソフトのCLIP STUDIO PAINTも使っているんですけど、背景や仕上げ作業はコミスタに完全に慣れきっていたのでなかなか変えられず。でも今回、これはいい機会だと思い、やっとクリスタに移行しました。作業内容を録画できるタイムラプス機能、すごいですね。

──こうした執筆風景の動画を撮られたことはこれまでにありますか?

作業をすべて録画したのはこれが初めてです。録画していると思うと緊張しました……。今回は録画のために全部デジタルで描きましたが、普段は下描きまではアナログで紙に描いてます。ペン入れも13巻頃まではアナログでした。

──ご自身で動画を見た感想は?

自分で見ても「今どこを描いてるんだ……?」と変化がわからないくらいチマチマ細かく直している時間が長すぎて笑ってしまいました。ジーンのほうの10周年動画ではうまく編集でカットしてもらえててまた笑いました(笑)。もう少し効率的に描かねばと思います。

──イラストやマンガを描くときにはどんなことを意識されていますか。

マンガを描くときは、このコマで何を一番伝えるべきかを考えるようにしています。1枚の絵を描いているのではなく、マンガとしてのストーリーを伝えるために描いているということを意識してます。

──ファンの中には「サーヴァンプ」のキャラクターの絵を描かれる人も少なからずいると思います。動画にちなんで真昼とクロ、そして猫クロを描くときのワンポイントアドバイスをいただけますか。

ぜひたくさん描いてください! 真昼のポイントは目を活き活きと描くこと……でしょうか。クロはタレ目に描くことと、表情の変化をあまり大きくしないこと。表情を微細な変化に留めることを意識するとクロっぽいです。クロの上着の裾の形は変幻自在なので、ぜひ自由な表現をしてください! 猫クロを描くときのポイントは、猫としての骨格は思い切って無視! そして丸っこいぬいぐるみだと思って描くことです! 本物の猫っぽくなると、逆にクロっぽくなくなるので(笑)。

──(笑)。ほかのキャラクターも誰か1人、コツやポイントを教えてもらえますか。

「STRIKE ZONE 2 SERVAMP イラストレーションワークス」

何か描くときのポイントがありそうなキャラは……桜哉の髪型とかでしょうか。桜哉の髪型は重力を無視することが大事です。この世の理は忘れ、思い切り描くとよいです。

──ありがとうございます! イラスト関連では、10周年に合わせて画集の第2弾も刊行となります。こちらのこだわりや見どころなどもお聞かせいただけますでしょうか。

今回の画集は本が開きやすく、ノド部分までよく見える仕様にしていただけるらしくて、それが楽しみです! 今回もできる限りたくさん絵を収録していただきました。前回よりページ数も増えてます。画集は特に印刷がキレイで全然違うので、ぜひ見ていただきたいです。