コミックナタリー Power Push - ニコ×ナタ(コミック)

ヤマカン「来た球はすべて打ち返す」「戦勇。」アニメ化に込めた思いを吐露

表現したいものが決まっていればツールは関係ない

──原作の「戦勇。」はニコニコ静画初のアニメ作品なのですが、ニコニコ静画は普段ご覧になりますか。

山本寛

ニコニコ静画には明るくないのですが、WEBマンガは見てますよ。僕は最近、携帯でエロマンガを読んでますから(笑)。購読してる有料課金サイトは3つぐらいあります。テキストや小説もそうですけど、スマホや携帯で手軽に楽しめるエンターテイメントって考えると、確かにマンガって最適だと思います。今後どんどん流行るんじゃないでしょうか。

──紙へのこだわりは簡単に捨てられました?

紙もいいですけど、どうしてもという意識はないです。最近は紙のほうが面倒で……雑誌って重いじゃないですか。あと僕、手が乾きやすいので、紙に水分を持っていかれちゃうのが辛くて(笑)。

──アニメ制作においても、アナログからデジタルへの移り変わりは抵抗なく?

デジタル撮影のチームに所属することになったので、抵抗を感じる暇もなかったです。でも僕は表現したいものがはっきり見定まっていれば、ツールはなんでもいいという考えなので、アナログもデジタルも気にしません。ある大先輩はスマホが嫌いで、みんながスマホをいじる姿が受け付けないって仰ってたんですけど、そんなこと言うならあなたが使う鉛筆と消しゴムだってNGじゃないのって。昔の人からすれば筆に代わる便利なツールが鉛筆ですからね。それは受け入れるしかないんですよ。

山本寛

──ニコニコで作品を発表したいと思ってるけど、思うようなツールが揃えられず二の足を踏んでる人もいるかも知れませんね。

使う道具、機材はなんでもいいんです。表現したいことがあれば自由に発表して、それでみんなが楽しめればOK。そこで満足して、プロにならなくてもいいっていうならそれはそれでいいし。でももし業界に身を置いてみたいという人がいれば、それは大歓迎ですよね。こっちはやっぱりパワーがありますから、より多彩な表現に挑戦できる。いずれにせよ、楽しみたい、夢中になれる、という気持ちが何より大事なんです。

しおりんと目が合ったんですよ!

──最後に山本監督の近況を少し。Twitterなどを拝見していると何やらももいろクローバーZの話題が頻繁に登場するのですが、これは一体……。

そうなんですよ……しおり~ん!(机にうつ伏せる)。先日ももクロのライブに初めて行ったんですけど、そこでしおりんと目が合ったんですよ……!

──えっ?

アイドルのライブは初めてではないですし、今までは遠くで見守るという変にストイックな気持ちがあったのですが、この体験は初めてで感激しました。2階席だったんですが、ライブ会場でパフォーマンスのありのままを見ると、画面に映るアップよりもそっちのほうが大きく見えるんですよね。だから遠くにいる5cmサイズのしおりんが、僕に笑いかけてくれていたんですよ。

山本寛

──かなり入れ込んでいる様子ですが、NMB48やSKE48もお気に入りなんですよね。

いいですね~、ぐいぐい来てますよ。最近実物を見た東京女子流も良かったです。

──そんな広くアイドルを嗜まれてる山本監督にプレゼントをお持ちしました。ビームス創造研究所監修のもと、ナタリーが作っている「KSDD Tシャツ」というものがありますので、よかったらお受け取りください。

ハハハ、KSDD(糞DD)、確かにそうですね。ありがとうございます。堂々と着ますよ!

ニコニコイラスト ムーブメント ユーザー間で盛り上がっているブームをピックアップ

今月のPICK UP「クリスマス」

今月はニコニコ静画で人気を集めるタグの中から、「クリスマス」タグをピックアップ。技巧派の美麗な1枚から、哀愁漂うネタものまで、ニコニコならではの多彩なイラストが揃っている。

話題のマンガ家に5つの質問

yum

pixivやニコニコ静画で活躍中。「ポロロッコと小さな恋のはなし」の単行本化が決定したほか、初の短編集「ありがとう」が12月7日に飛鳥新社から発売される。

「ポロロッコと小さな恋のはなし」より。 「ポロロッコと小さな恋のはなし」より。 「ポロロッコと小さな恋のはなし」より。 「ポロロッコと小さな恋のはなし」より。
Q. 影響を受けたマンガとその理由を教えてください。

A. 色々と影響を受けていますが、マンガでいうと谷川史子さんです。あのほんわかとした雰囲気のお話と絵が昔から大好きで、今でも読み続けているマンガ家さんのおひとりです。
あとはマンガではないですが、槇原敬之さんの歌詞が好きで小さい頃から良く聞いてたのと、最近では邦画にかなり影響を受けています。邦画みたいなマンガを目指して描いてます。

Q. ご自身の作品の見どころを教えて下さい。

A. 見どころ……はどこだろう~。色がついてる!というところでしょうか。見どころを探して読んでもらえると幸いです。

Q. ニコニコ漫画の魅力はどんなところだと思いますか。

A. とにかくリアルタイムで感想がわかるところだと思います。
「あー!そうやって見ちゃう!?」っていう感想とか「あ!その設定あったわ!」って思い出させてくださる感想とか沢山あって、話の進め方にも割と参考にさせて頂いております。本当にありがたいです!

Q. マンガを描く上で心がけていることを教えてください。

A. とりあえずは“読んでる人が同じ表情になっちゃう”ような表情を描けたらいいな~って思いながら描いてます。笑ってる時は一緒に笑ってもらって、悲しい時は一緒に悲しんでもらっちゃったりなんかするとすっごい嬉しいです!

Q. 読者に向けてメッセージをお願いします。

A. いつも読んでくださり本当にありがとうございます!
読者さんに恵まれてるマンガだなあ~といつもつくづく思います。時間をかけて読んでくださるだけでもありがたいのに、暖かいお言葉を頂いたり、感想を頂けたり本当に描いててよかった~! な毎日です。
そして!ありがたいことに単行本発売が決定しました!イエーイ!なんと言ったらいいかわかりませんが、私個人としては滅茶苦茶嬉しいです!もしお暇なときに見かけたりしたら、手に取ってニヤニヤしてもらえると嬉しいです。

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