このやよちゃん、「アベンジャーズ」で観たことある
──島先生はドラマ版ではどの役が最推しですか?
島 ええー!! 困る!
松本 ぜひお聞きしたいです(笑)。
島 原菜乃華さん演じるやよちゃんですかね。
松本・井村 おおーっ!!
島 第3話「恋のハッピーサマー」で描かれた、やよちゃんのシャドーボクシングのシーンがもう……。村井とやよちゃんがブランコに乗りながら、夏祭りの話をするんですけど、そこで村井が一緒に行きたい人がいて、誘ったんだけど断られたっていう話をするじゃないですか。その一緒に行きたい人が年上の女性だと知ったやよちゃんは突然立ち上がって、シャドーボクシングを始めるという。その動きがあまりにもキレッキレで、戦慄しました。動きっていうか、なんですかね。これ「アベンジャーズ」で観たことあるってくらいの。一緒に観ていたアシスタントさんからは、「アクション女優の方ですか?」って聞かれました(笑)。
松本 あのシーンに向けて、原さんご本人がめちゃくちゃ練習してきてくださったんですよ。ボクシングの先生を呼んで練習したあとも、ご自身が通われているジムでさらに練習して。途中マネージャーさんに、「私、できないかもしれない」って心配ごとを言うほどだったそうで。私も相談を受けて「そこ、がんばっていきましょう」とお伝えしたところ、本当に仕上げてきてくださいました。
──素人ではない動きだなと思いましたけど、そこまでとは。
島 「カーン!」っていうゴングの音もそうですが、音楽も最高でした。完全に猛者のシーンで流れる音楽なんですよね。シャドーボクシングのシーンは何回も何回も観させていただいて。本当にすごかったです。
井村 ある種のゴリラ化を表現してくださったという。
松本 本当に悩み苦しみ、真剣に取り組んだ結果ですね。
──難しいかもしれないですけど、井村監督と松本プロデューサーはドラマ版だと最推しは誰ですか?
井村 最推しは田中先生ですかね、やっぱり。主人公で申し訳ないんですけど、髙橋さんが「鉄仮面の鉄子」と呼ばれる田中先生のキャラクターを振り切って演じてくれて、すごくドラマを牽引してくれたなと思うので。
松本 ドラマ版だと春夏秋冬ですね。梶さんの声と宮世くん演じる村井との対比も含めて、ハマったなと。武将と春夏秋冬の、「恋する戦国絵巻」の世界だけのスピンオフドラマを作りたいですもん(笑)。全4話くらいでやりたい放題したいですね(笑)。
2人のピュアラブの行方を見届けてほしい
──最終第8話が5月24日に放送されますが、ドラマでは原作とはまた少し違う結末を迎えるとのことで、どう描かれるのかとても楽しみです。
松本 田中先生と村井くんのまっすぐなピュアラブの終焉をどう描くかについては、私たちもギリギリまで悩みました。田中先生の過去など、第8話で視聴者に初めて示される情報がけっこう多いので、そこで田中先生と村井くんの見方も変わってくるのではないかと。この2人のピュアラブの、ヒューマンドラマの部分が描けていると思うので、「こういう味かと思ったら全然違う味だった」って感じるような終わり方になっているはずです。
井村 田中先生と村井くんの新しい一面もそうですし、最後まで観たときに、FINLANDSさんが歌うオープニングテーマ「ピース」、リアクション ザ ブッタさんが歌うエンディングテーマ「虹を呼ぶ」が、これまでの印象と違うように聴こえるんじゃないかなって。
松本 そう思いますね。FINLANDSさんとリアクション ザ ブッタさんには、ざっくりとですが、結末までをご説明したうえで曲を書き下ろしていただきました。特に「虹を呼ぶ」は最終話を想定しながら歌詞を書いてくださったんだろうなって。そこも含めて、ぴったりな楽曲だねって、キャスト陣も話していました。「ピース」も全話を通して改めて聴くと、田中先生が持つキャラクター性とか癖とかにすごく合っていますし。
井村 物語をすごく助けてくれましたよね。
松本 田中先生役の髙橋さん、村井くん役の宮世くんもすごくお芝居をがんばってくれたので、2人の勇姿を見届けてほしいです。
島 自分もイチ視聴者として、どういう最終回を迎えるのかすごく楽しみです。一緒に見届けましょう!