コミックナタリー PowerPush - もっと!
「いま読みたい作家」の全部入り! 秋田書店発、「よくばり系」季刊誌誕生
エレガンスイブ(秋田書店)の増刊誌、もっと!のvol.1が12月17日に発売された。目の肥えたマンガ読みの「もっと!」に応える、欲ばりなラインナップを実現させた季刊誌だ。第1号には「花のズボラ飯」や今日マチ子の100ページ長編のほか、磯谷友紀、三島衛里子、渡辺ペコらの新作が並ぶ。
そこでコミックナタリーはもっと!の特集を組み、vol.1に参加する石黒正数、カラスヤサトシ、水沢悦子と、もっと!編集部員による座談会を実施。マンガ家と編集者の歯に衣着せぬやりとりを通じて、もっと!の魅力を解析していく。また水沢自ら、自身が手がけた付録を紹介する動画もお楽しみに。
取材・文/井上潤哉 撮影・編集/唐木元
付録は水沢悦子が181日分すべてのイラストを描き下ろした、2013年上半期の日めくりカレンダー。「花のズボラ飯」「ヤコとポコ」のキャラクターが彩る、1コママンガ形式の日めくりをムービーで紹介する。顔出しNG作家が限界に挑戦!
もっと!vol.1の掲載タイトルは、対談記事を含む22本。各マンガ誌のエース作家が名を連ねる豪華布陣は、冬ごもりにもってこいな1冊に仕上がった。なお今日マチ子と藤田貴大の共作「mina-mo-no-gram」は100ページの大長編だ。
- タワーレコード限定シングル「もはや平和ではない EP」 / 2012年12月12日発売 / 525円 / DECKREC/UK PROJECT / DCRC-0078
-
ラインナップ
久住昌之/水沢悦子「花のズボラ飯」、水沢悦子「ヤコとポコ」、磯谷友紀「恋と病熱」、伊東七つ生「エラー305/ワンダー115」、渡辺ペコ「さよならサンガツ」、石黒正数「パンホラー」、天堂きりん「ゆびさきエレジー」、幹本ヤエ「十十虫は夢を見る」、雁須磨子「こくごの時間」、青木俊直「海風レイル」、きづきあきら+サトウナンキ「暁の明星」、サメマチオ「サンタが来なくなった日」、宇野ジニア「空の海 砂の島」、カラスヤサトシ「おとろし」「カラスヤポータルZ」、花津ハナヨ「てっぺんまででいいですか?」、広田奈都美「もっと! 魔法のおかわりレシピ」、オカヤイヅミ「Blood Orange Juice」、いぬゐのこ「ひみつのハナコさん」、三島衛里子「私立ブルジョワ学院 女子高等部・外部生物語」、今日マチ子+藤田貴大「mina-mo-no-gram」、衿沢世衣子「新月を左に旋回」、おかざき真里×三島衛里子 対談「原点・ルーツ/創作の礎となるもの」
水沢悦子(みずさわえつこ)
「花のズボラ飯」の作画担当。オリジナル新作「ヤコとポコ」はエレガンスイブの増刊誌、もっと!(秋田書店)で連載中。詳しいプロフィールは非公開。
石黒正数(いしぐろまさかず)
1977年福井県生まれ。2000年、アフタヌーン秋の四季大賞にて「ヒーロー」が四季賞を受賞し、同作がアフタヌーンシーズン増刊(講談社)に掲載されデビュー。何気ない日常の風景からドラマを紡ぐ、ストーリーテリングの手腕で好評を得ている。代表作に「それでも町は廻っている」「木曜日のフルット」「ネムルバカ」「外天楼」など。
カラスヤサトシ
1973年大阪生まれ。1995年、本名の片岡聰(かたおかさとし)で投稿した「海辺の人々」が第6回COMICアレ!マンガ賞優秀賞を受賞、COMICアレ!(マガジンハウス)に掲載されデビューを果たす。1997年、短編集「石喰う男」の刊行をきっかけに会社を辞めマンガ家に専念するが、活動の中心となっていた同誌が休刊となり、発表の場を失った。2003年、ペンネームをカラスヤサトシに改め月刊アフタヌーン(講談社)の読者ページにて連載を始めた「愛読者ボイス選手権 特別版」でコアな人気を獲得。誌上で行われた単行本化署名運動の成果が実を結び、2006年「カラスヤサトシ」の刊行に至った。2008年よりまんがライフオリジナル(竹書房)にて「野生のじかん」を開始。以降、多数のマンガ誌で連載を抱える。代表作に、自身の結婚の過程を描いた「結婚しないと思ってた オタクがDQNな恋をした!」など。エレガンスイブ(秋田書店)にて「エレガンスパパ」を連載中。