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「MASKMEN」坂本裕次郎×サイコミ編集長葛西歩 対談|近未来に起こりうる人類の危機、それを救う正義とは何か──これは絵空事でなく、僕らが生きる世界と地続きのリアルだ!

サイコミ(Cygames)にて新しいマンガプロジェクト「MASKMEN」がスタートした。1つの世界観を複数のタイトルで共有する「シェアード・ワールド」の手法を採用してマンガを制作しており、「MASKMEN」発の作品3本が連続して新連載スタート。しかも「MASKMEN」作品は今後も順次増えていく予定だという。

この一大プロジェクトをコントロールしているのは、“コミックギルド”を名乗るクリエイター集団STUDIO SEED。「新しいマンガの作り方に挑戦する」という志のもと集まったマンガ家、編集者、シナリオライターなどプロのクリエイターたちでメンバーは構成されているとのことだが、その実体は明かされていない。

コミックナタリーでは「MASKMEN」の開始を記念して、この企画に深く関わる2名を取材。STUDIO SEEDの中核メンバーでかつて週刊少年ジャンプ(集英社)で「タカヤ -閃武学園激闘伝-」を連載していた坂本裕次郎、サイコミの葛西歩編集長の対談を通してプロジェクト「MASKMEN」の全貌に迫る。

取材・文 / 小松良介 撮影 / 新妻和久

「MASKMEN」とは

「MASKMEN」ロゴ

西暦2045年、世界のトップ企業によって太平洋沖に作られた新国家・ノアを舞台に、ほかの生物・植物の姿や能力を取り込んで進化した人類たちの戦いを描くヒーローコミック。複数の作家が同じ世界を共有してマンガを描く「シェアード・ワールド」の手法を使用していることと、Webtoon(縦読みフルカラー作品)のフォーマットであることが特徴になっている。サイコミでは「SHADOW NEWT 再生能力で目指すS級最強!」(坂本裕次郎脚本・演出、大寺義史作画)、「JACK FOX キツネ男と鋼鉄の女」(ASIWIN)、「シャーリー 私を守る君を、守りたいから。」(ほろばいさ子)の3タイトルが連載開始。

坂本裕次郎×サイコミ編集長葛西歩 対談

STUDIO SEEDはCygamesの会議室を毎週のように大人数で占拠している

──今日は、「MASKMEN」プロジェクトに深く関わっているというおふたりからその詳細についてお話いただきたく。まず坂本さんは、具体的に作品作りにどのように関わっているのでしょうか?

「SHADOW NEWT 再生能力で目指すS級最強!」より。

坂本裕次郎 僕は「SHADOW NEWT 再生能力で目指すS級最強!(以下、シャドウニュート)」という作品で演出と脚本をしています。ネーム担当と言えばわかりやすいですかね。作画は、週刊少年サンデーや裏サンデー(ともに小学館)で「マギ シンドバッドの冒険」を描いていた大寺義史先生にお願いしています。

葛西歩 そもそも「シャドウニュート」は、「MASKMEN」という1つの世界観を複数のタイトルで共有する作品群の1つです。このプロジェクトからは「シャドウニュート」と同時に「JACK FOX キツネ男と鋼鉄の女(以下、JACK FOX)」と「シャーリー 私を守る君を、守りたいから。(以下、シャーリー)」という2作品の連載もスタートします。すべての「MASKMEN」作品に共通しているのは、2045年の太平洋に浮かぶ架空の都市「ノア」を舞台に戦うヒーローたちの物語、という点ですね。

坂本裕次郎

坂本 「シャーリー」はマンガワンで連載をしていたほろばいさ子先生、「JACK FOX」はサイコミでコミカライズ版「グランブルーファンタジー」の作画スタッフリーダーだったASIWIN先生が作画を担当しています。実力のある方々が描いているのでクオリティは保証できますし、共通の世界観を持ちながら、作品ごとに異なるテイストやテーマを打ち出しています。

──なるほど。かくいう坂本さんも週刊少年ジャンプで「タカヤ -閃武学園激闘伝-」を連載されていた経験があり、マンガ家としてはかなりのキャリアをお持ちです。どのような経緯でこのプロジェクトに参加をすることに?

葛西 もともと「MASKMEN」の企画自体は、サイコミで「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」の原作シナリオを作っているZooさんの持ち込みだったんです。それが面白そうなので、サイコミとしてバトルマンガ賞や、ヒーロー&怪人デザインのコンテストを開くなど協力していたのですが、そこに応募してくれたのが坂本さんでした。編集部で審査をしていたのですが、たくさんの応募の中に1つだけぶっちぎりで面白い作品があるわけですよ。「おいおい、なんだこの作家は!?」と思って経歴を見たら、あの「タカヤ」の坂本さんだったという(笑)。

坂本 いやいや、応募要項に「プロアマ問わず」と書いてありましたし(笑)。僕も経歴を隠していたわけじゃなかったんですけど、驚かせてしまいました。実は僕は腰に爆弾を抱えていまして……長時間座って作画をするのがキツいんですけど、バトルマンガ賞はネームだけで応募OKだったことがきっかけなんです。

──「MASKMEN」の企画が、そうして坂本さんが参加することで具体的に動き始めたわけですね。そもそもはZooさんの発案だったという話ですが、プロジェクトを動かしているコミックギルド・STUDIO SEEDとは、どんな集まりなんでしょうか?

坂本 STUDIO SEEDはマンガ家、イラストレーター、原作者、シナリオプランナー、編集者など、プロのクリエイターによる集団ですね。始まりはZooさんや僕を含めた数名だったのですが、どんどん人が集まって、最近では毎週Cygamesさんの会議室を大人数で占拠して何時間も話し合うように……。

葛西 あまりにヒートアップし過ぎて、隣の会議室から「うるさい!」と怒られてます(笑)。今は10人以上のメンバーが参加していて、直接会えない人ともSlackのようなビジネス向けチャットツールを使って毎日のように打ち合わせを行っています。

坂本 本当にみんなで作品を作っているんですよ。僕はクレジット上では「シャドウニュート」の演出・脚本ですが、「シャーリー」や「JACK FOX」などの作品にもアイデアを出していますし、当然、2作品の先生方にも「シャドウニュート」にいろいろと貢献いただいています。

葛西 言ってみれば集合知みたいなものですね。

──「船頭多くして船山に登る」という言葉がありますが、1つの作品に複数のクリエイターが意見できる環境でうまく話はまとまるのでしょうか……?

坂本 はい。できています、と思います(笑)。

葛西 そこはCygamesのゲーム制作のノウハウが生かされているかもしれませんね。ゲームであればプランナーやイラストレーターがいて、それをまとめるディレクターがいる。いろいろなプロフェッショナルが集まって、全員でやれることを補い合っていくイメージなんですよ。ただ、それだけではまとまらないので担当編集として、マンガワンの元編集長であり「マギ」や「モブサイコ100」の立ち上げ編集者でもある石橋(和章)さんにも企画に参加していただいて。

坂本 石橋さんが「MASKMEN」全体の担当編集みたいな形でガッチリ見てくれているのは、本当に助かってます。石橋さんってそもそも「マギ」や「マギ シンドバッドの冒険」を担当されていましたが、あれも僕らが今やっているのと同じ「シェアード・ワールド」作品じゃないですか。2つの作品を別の作家さんが描いているけど、時代が違うだけで世界観は同じという。そういった制作現場をご存知なので、その経験を僕たちも取り入れさせてもらっています。

葛西歩編集長

葛西 あとは全体のコントロールですね。ただ、あくまで石橋さんは全体を見てくれているのであって、各作品はそれぞれのクリエイターが自分たちの裁量で楽しみながら描きたいものを描いている感じです。

坂本 主人公の考え方、そこから導き出される正義の在り方、ストーリー展開、ビジュアルなどは作家の自由。その考え方はSTUDIO SEEDで徹底していて、皆でアイデアを出し合いはするけれど、作家のクリエイターとしての個性を活かす方向性を目指していますね。