コミックナタリー PowerPush - eBookJapan「ジョジョの奇妙な冒険」検定

ケンコバ&オリラジあっちゃんからジョジョファンへの挑戦状

オリエンタルラジオ中田敦彦インタビュー

スタンドの概念はマンガ史を変えた

──本日は「ジョジョ検定」用の問題を中田さんが監修するわけですが、「ジョジョ」を初めて手にとったのはいつ頃でしたか。連載がスタートしたのは1986年末ですが、中田さんは1982年生まれですよね。

オリエンタルラジオ中田敦彦

第3部のダービー戦がやっていたころだから、小学校の中学年くらいのときですかね。ちょうど承太郎が母親の命を賭けてポーカーをしていて、人がコインになっちゃうし最初はホラーマンガなのかと思っていました。

──ダービーとの戦いは心理戦がメインで、殴り合いのシーンがないのでそういう印象を抱く余地が大きいかもしれませんね。

そうですね。そういう心理戦や頭脳バトルを、サスペンスの要素を取り込みつつやるっていうのが「ジョジョ」の魅力だと思っていて。敵のスタンドに出会ってから、その能力を把握するまでのやりとりがすごくドキドキするんですよね。スタンドの概念はマンガ史を変えた発明だと思っています。

──発明とは。

もともとは見えないものだった超能力が、大友克洋先生の「童夢」あたりで可視化され始めたじゃないですか。

──力の痕跡が球形で表現されて。

そこから「かめはめ波」とか、ゲームですけど「波動拳」とかエネルギーとして見えるようになった。「ジョジョ」はさらに、いろいろな能力を付けたうえで、精神力を人型にして表現したんですよね。こういう概念て「シャーマンキング」や「HUNTER×HUNTER」でも出てくるから、今でこそ馴染み深くなってますけど。

4部の敵はじっとりした湿度の高い感じがする

──ではシリーズを通して印象深いキャラクターを挙げるとしたら?

オリエンタルラジオ中田敦彦

岸辺露伴と吉良吉影ですかね。スタンドでいえば、億泰のザ・ハンドかな。ザ・ハンドは単純にビジュアルが好きっていうのもあるんですけど、空間を削り取るっていうシンプルな能力がかっこいい。初登場時の戦闘も見ていてすごいハラハラするんです。

──仗助がザ・ハンドの能力を理解するまでが。

短いシーンですけど、見応えがある。今回みたいなクイズとか検定って、自分の好きなキャラクターとかシーンが出てくるとテンション上がるんですよね。ザ・ハンドの登場シーンから1問作りたいな。「虹村邸の門扉にもともと書いてあった文字は?」とか。カルトなファンが多いしすぐ解けちゃうかもしれないけど(笑)。

「ジョジョの奇妙な冒険」検定

──挙げていただいたキャラクターはいずれも第4部の登場人物ですが、お好きなのはそのあたりのエピソードですか。

好きというか、DIOの次に吉良吉影というボスを出してきたっていうのがすごいと思っているんです。悪のカリスマの次に何が来るんだろうとドキドキしていたら、静かに暮らしたいと思っている殺人鬼って(笑)。地味だけどめちゃくちゃ怖い。4部の敵ってじっとりした湿度の高い感じがするんですよ。

──露伴もその括りに入るかもしれないですね。

荒木先生って、敵キャラの「嫌な奴」感を出すのがすごくうまいんです。あれだけ敵がいるのにチープな感じがしない。5部の話になりますが、セッコとチョコラータなんかもコミカルに描かれてるけど、やばそうな奴らってことがすごい伝わってくる。このコンビでも問題を作りましょうか。

「ジョジョの奇妙な冒険」検定

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荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」

ジョジョの奇妙な冒険 第3部 カラー版

1987年に週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載開始。ほかに類を見ない特異なビジュアル、独特のキャラクターやセリフ回し、特徴的な擬音やキャラのポージングが熱狂的なファンを生み、同誌で15年以上続く長期連載として人気を博した。2005年にウルトラジャンプ(集英社)へと移籍。現在、シリーズ第8部に相当する「ジョジョリオン」が連載されている。なお2015年1月には、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」エジプト編の放送がスタートする。

ケンドーコバヤシ
ケンドーコバヤシ

1972年生まれ、大阪府出身。いくつかのコンビでの活動を経て2000年よりピン芸人として活躍している。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。現在のレギュラー番組に「にけつッ!!」「バイキング」「漫道コバヤシ」など。

中田敦彦(ナカタアツヒコ)
中田敦彦

1982年生まれ、大阪府出身。2004年に藤森慎吾とともにオリエンタルラジオを結成。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。現在のレギュラー番組に「ヒルナンデス!」「特捜警察ジャンポリス」など。