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片桐仁がeBookJapanからセレクト! 鬱屈した男子に希望を与える6作品

花沢健吾「ルサンチマン」

「最悪じゃん!」という状況から一歩踏み出す

30代、彼女なし、デブ、ハゲ、金なしっていう状況に対して、「わかる!」の一言です。芸人を始めた頃の「もう30歳が近づいてくる!」「同級生がみんな立派に見える……」って気持ちをすごい覚えているから。その「最悪じゃん!」という状況から一歩踏み出して、主人公がどうやってがんばっていくかっていう、その展開がいいんですよね。

花沢先生のマンガって正直、全部自分の話じゃないですか。自分を投影して、なおかつマンガとして読ませる面白さが花沢作品の魅力です。余談ですが、花沢マンガを読み始めたのは、「アイアムアヒーロー」の1巻に僕にそっくりなキャラクター(中田コロリ)が出てくるっていうのがきっかけでした。そしたら花沢先生と僕、同い年だったんです。だから余計にビビッとくるものがあったのかなと。

  • 片桐仁
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山田芳裕「度胸星」

鬱屈した子がどう思うのかなんて知らないです!

正直、これに関しては鬱屈した子がどう思うかなんて知らないです!(笑)山田節というものがあるとすれば、それは圧倒的なものが出てくるってことだと思うんですが、この作品で言うと“火星人”なんですよ。火星人、どういう概念じゃい!っていう。半端ないんです。「なんじゃこりゃ」ですよ。そして「ここで終わんのかい!」っていう。度胸星に勝るものはないんじゃないですかね。

でも、ぜひ10代20代の子に読んでほしい作品です。主人公のキャラクターがすごくいいんですよね。元トラック野郎なんで、「男は黙って行動だ」みたいな。要は度胸、だから「度胸星」! 人間ドラマに徹した「へうげもの」とは違う山田節を味わってほしいです。

  • 片桐仁
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古本屋でも見かけなくなったマンガとまた出会える

──「鬱屈した男子に希望を与えるマンガ」として6作を紹介していただきました。それぞれを電子書籍でご覧になるのは初めてだったと思うのですが、いかがでしたか。

片桐仁

読み心地は紙と変わらないですね。いちばん思ったのは、背表紙がずらっと並んでるライブラリの表示、これ本当の本棚みたいですよね。うちの本棚なんか溢れてますからね、全部捨てないから増え続けていく一方で、すげー邪魔ですもん。もうこれ(タブレット)に全部入っちゃうってふうになっていくんだなあ、って思わされました。

──ちなみにeBookJapanは現在人気のタイトルばかりでなく、過去の話題作にも強い、という特長があるそうで、実際セレクションのいくつかは、新刊書店や他の電子書籍サイトでは入手しづらいものでした。

確かに、今「スプリンター」手に入らないでしょうね! 15年くらい前は古本屋でいっぱい安く積まれてて、バイト先にも揃えてましたけど(笑)。いまやそれも見かけないからね、これはいいかもしれない。

──店頭から消えたクラシックに出会えるのは電子書籍のいいところですね。あとは何か気付かれたことは。

あのですね、家族がいたりするとけっこうマンガ読めないもんなんですよ、子供が寝ないとゆっくりできないですから。そういうときタブレットがあるといいかもしれない。暗闇でも読めますよね?

──確かに。暗い中でも読めるのは紙に勝るところかもしれません。さすがマンガ好きならではの意見が出たところで締めたいと思います。今日はありがとうございました。

eBookJapan

eBookJapanは23万冊以上の電子書籍を販売する老舗電子書店。マンガのラインナップにおいては世界最大級を誇り、最新の人気作から入手困難な古典まで10万冊以上を取り揃えている。PC、スマホ、タブレットとデバイスを問わずWEBブラウザから読むことができ、また専用アプリ「ebiReader」を使えば、購入した本をダウンロードすることで、ネット環境のない場所でも読書を続けられる。さらに紙の本と同じ背表紙を再現しているのも、他の電子書籍サイトにない強みだ。

片桐仁(カタギリジン)
片桐仁

1973年11月27日生まれ、埼玉県出身。多摩美術大学在学中に小林賢太郎とラーメンズを結成。以降舞台を中心に活動している。芸人、俳優業のかたわら、1999 年より粘土を用いた造形作家としても活躍。昨年2013年には東京、札幌、大阪で個展を開催した。8月14日からは関東のイオンモール4カ所で「出張ワークショップ 親子でねんど道@イオンモール 親子で靴箱貯金箱を作ろう!」を実施する。現在、東京・本多劇場にて舞台「鎌塚氏、振り下ろす」に出演中。