「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」×「平穏世代の韋駄天達」天原×クール教信者×作田泰紀プロデューサー座談会|フェティシズムをもって“かわいい“を生み出すクリエイターたちのこだわりに迫る

南の島で女の子たちと甘いひとときを楽しめるPC用バカンスゲーム「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation(DOAXVV)」と、現在放送中のTVアニメ「平穏世代の韋駄天達」がコラボレート。現在「DOAXVV」のゲーム内でさまざまなコラボ企画が展開されている。

コミックナタリーはコラボ実施に合わせて、「平穏世代の韋駄天達」原作者の天原・クール教信者と、「DOAXVV」プロデューサーの作田泰紀による座談会を実施。コラボ実施のきっかけに始まり、魅力的な女の子が登場する作品を生み出し続ける3人に、かわいいキャラクターを描き出すポイントやこだわりについて尋ねた。

取材・文 / 小林聖

「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」ってどんなゲーム?

「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」ビジュアル

舞台となるのは常夏の楽園・ヴィーナス諸島。この地では、ビーチバレーを通して強さと美しさを競う女神たちの祭典・ヴィーナスフェスが行われており、諸島のオーナーたちは招待された女の子たちを“ヴィーナス”として輝かせる役目を与えられる。

そんなオーナーの1人であるプレイヤーは、パートナーの女の子を2人選んでヴィーナスフェスの勝ち抜きを目指す。お気に入りの衣装を着せたり、グラビア撮影やプレゼントをしたりする中で、女の子と“おもいで”を作ると、彼女たちの特別な一面が見れることも? ヴィーナスフェス以外にも、すいか割りにロッククライミング、すごろくなど、さまざまなミニゲームがイベントに合わせて随時登場し、女の子を強化することが可能だ。南の島で女の子たちと甘いひとときを過ごそう!

「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」のプレイ画面。

「平穏世代の韋駄天達」とのコラボを展開中!

「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」では、期間限定で「平穏世代の韋駄天達」とのコラボを実施。「平穏世代の韋駄天達」に登場するピサラとギルの衣装がコラボ水着として登場するほか、デコブロマイドやキャラポップ家具などのコラボアイテム、「平穏世代の韋駄天達」に関連したコラボイベントエピソードなども展開される。

「平穏世代の韋駄天達」と「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」のコラボ画像。

天原×クール教信者×作田泰紀プロデューサー座談会

「なんでおっぱいバインバインの格ゲーとコラボ?」(天原)

──今回のコラボはどういう経緯で生まれたものなんですか?

「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」のホーム画面。 TVアニメ「平穏世代の韋駄天達」のティザービジュアル。

作田泰紀 「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation(DOAXVV)」は、「DEAD OR ALIVE(DOA)」シリーズに登場するキャラクターだけでなく、「DOAXVV」オリジナルキャラクターも含めた、たくさんの女の子たちと、南の島でビーチバレーやバカンスをしながら絆を深めていくゲームです。女の子たちのかわいさを楽しんでもらうのがテーマなので、女の子のかわいらしさが出ている作品とのコラボを、これまでも何度か実施してきました。「DOAXVV」のプロモーション担当からも、常にいろいろな作品の提案が上がるのですが、プロモーション担当から上がった提案の中にTVアニメ「平穏世代の韋駄天達」があったんです。

──これまでにも「宇崎ちゃんは遊びたい!」「劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか -オリオンの矢-」「ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~」など、さまざまな作品とコラボしてきましたよね。「平穏世代の韋駄天達」のどんなところに魅力を感じたんでしょう?

作田 特徴的な色彩や、女の子たちのビジュアル的なインパクトから、一度単行本を読んでみたところ、登場する女の子の魅惑的なかわいさにひかれました。我々のゲームのファンの皆さんは女の子のかわいさを期待されている方が多いので。「平穏世代の韋駄天達」は男性キャラクターもたくさんいますが、女性キャラクターも多彩ですごく魅力的です。

クール教信者 「DOA」シリーズは格闘ゲームのほうで触れたことがあって知っていたんです。「忍者龍剣伝」をやっていたので、「あ、(『忍者龍剣伝』の主人公の)リュウ・ハヤブサが(『DOA』にも)出てるじゃん」って感じで。格闘ゲームとしてのイメージが強かったので、「『DOA』シリーズのキャラが登場するビーチバレーのゲームです」って言われて「え?」ってなって。女の子という部分を聞くとなるほどと思いましたが、率直に言ってしまうと、最初は「韋駄天」とビーチバレーのゲームのコラボに、あんまり関連性みたいなものが見えなくて(笑)。ただ、知っているゲームのシリーズとコラボできるというのは素直にうれしかったです。

TVアニメ「平穏世代の韋駄天達」より、ポーラ。 「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」より、ゲーム画面。

天原 私も最初は「『DOA』? あのおっぱいバインバインの格ゲーですよね? なんでこのゲームとコラボ?」って感想でした(笑)。経験としては初代を学生の頃にゲームセンターでプレイしていたくらいなんですが、当時はめちゃくちゃ普通の硬派な格ゲーという認識というイメージだったんですよね。それからだいぶ年月が経ったころ、ニコニコ動画で「DOA」のキャラが、エッチな水着を着ている姿やエッチなポールダンスをしている映像が目に入ってくるようになって「……あれ? こんなゲームだったっけ?」って(笑)。

作田 その流れができたのは「DEAD OR ALIVE Xtreme(DOAX)」シリーズからです。「DOAX」のシリーズ1作目をリリースしたのは2003年なんですが、当時も「DOA」って「かわいい女の子がたくさん出ている格闘ゲーム」というイメージの方が多かったと思います。いわゆる「揺れ」とかも含めて楽しんくださっている方が多かったので、「じゃあこの女の子たちに南の島でビーチバレーをやらせてみようよ」っていう感じで「DOAX」が生まれました。「DOAXVV」もそのシリーズの最新作なんですが、当時はここまで続くシリーズになるとは思ってもみませんでした。

「我々の限界まで際どい表現を攻めました」(作田)

──今回は「平穏世代の韋駄天達」に登場するシスター・ギルと、ゾブル帝国の陸軍大将・ピサラの衣装がゲーム内に登場するんですよね。

作田 はい。「DOAXVV」ではどのようなコスチュームでも“水着”と呼んでいるのですが、今回のコラボではギル、ピサラの衣装を水着として実装しています。ギルの水着はいろんな女の子たちが着ることができるようになっています。一方、ピサラの水着はエリーゼという先月登場したばかりのキャラクター専用水着なんですが、実はエリーゼの声優が「韋駄天」のアニメでピサラを演じている瀬戸麻沙美さんなんです。コラボのお声がけをさせていただいた段階ではアニメの声優さんの情報は知らなかったんですが、ピサラ役も瀬戸麻沙美さんだとあとから聞いて、私たちにとってもうれしい一致でした。

コラボ水着を着用したエリーゼ。 TVアニメ「平穏世代の韋駄天達」より、ピサラ。

天原 ピサラの服はゲーム内でも破けたりもするんですよね。その話を聞いて「なるほど、原作でもピサラは服を破られるシーンがあるし、いいんじゃないでしょうか」となりました。

作田 マンガではこう……ポロッと出ている場面があるわけですが、我々のゲームではそこまではできないので、ギリギリOKなラインを攻めようということで、モーションの再現も含めてがんばりました。

天原 破れ具合がきちんとキワキワを攻めてくれてるのがいいですよね(笑)。

作田 ありがとうございます。我々の限界まで攻めました(笑)。

クール教信者 あと、やっぱりしわの表現がすごいですよね、3Dって。ギルの場合はシスター服で、マンガの場合は黒ベタじゃないですか。だから、あまりしわ的な表現をしていないんです。それがこうして3Dになると、一気に現実に近いレベルまで解像度が上がる。

コラボ水着を着用したマリー・ローズ。 TVアニメ「平穏世代の韋駄天達」より、ギル。

作田 しわ感は大事にしている点のひとつです。特に胸の谷間あたりなんかは。あとは質感ですね。ピサラの水着なら上着の艶感だったり、デニム生地の感じだったり。ギルの水着に関しては、質感とシルエットを意識しています。こちらはいろんなキャラクターが着ることができるんですが、キャラクターの体型にあわせてしわやシルエットが変わります。そのうえできれいに見えるように作っていきました。ただ、3Dモデルの構造上申し訳ないのですが、ギルのシスター服には原作にはないスリットを入れさせていただきました。3Dモデルを動かすうえでどうしても必要でして……。