これから伸びそうな作品や注目の新連載もたくさん

──さて、今年の出来事や作品を振り返っていただきましたが、来年の目標や来年以降さらに期待したい作品はありますか？

ヤンチャン S.T　「悪役令嬢の兄に転生しました」をアニメ化したいです！

ヤンチャン かな　私もやっぱり担当作のアニメ化ですね。

ヤンチャン S.T　あの、もうアニメ化したい会社さんがあったら、直接私に連絡してください（笑）。それくらいの気持ちです。それと、「地政学ボーイズ ～国がサラリーマンになって働く会社～」という作品をもっと売りたいです。

別チャン サイトウ　「地政学ボーイズ」はいけると思いますよ。

別チャン・RED 小口　うん、あの作品は俺もくると思ってる。「モニター会」っていって、全国の書店員さんに来ていただいて現場の編集者がヒアリングする会があるんです。そこで「学習マンガ」ってジャンルが話題に上がったんですよね。「はたらく細胞」みたいな。そういう作品は親御さんがお子さんに買って読ませたりするわけです。

ヤンチャン S.T　地政学自体もビジネス書なんかでも注目されてますしね。なんとかもっと注目してもらえるようにしたいです。

別チャン・RED 小口　ヤンチャンは年明けの大きな連載も発表されたよね。

ヤンチャン S.T　そうです！ 2026年1月13日発売の号で高橋ヒロシ先生の「クローズ」「WORST」の正統続編がスタートします。これはもう会社を挙げて盛り上げていきたい！

週チャン ダーニャ　「クローズ」シリーズは週チャンと月チャンでも外伝が連載されているので、一緒に盛り上げていきたいですね。

別チャン・RED 小口　あとヤンチャンは「ゴジラ ギャラクシーオデッセイ」とかもあるでしょ？

ヤンチャン S.T　ありますね。新編集長が特撮大好きで、どうかしてるくらい詳しいんです。で、すでにたくさん担当作を持ってるのに、趣味を活かした作品をやり始めたんです。

別チャン・RED 小口　あと、来年以降伸びそうな作品といえば「秘密法人デスメイカー」だね。

ヤンチャン S.T　ありがとうございます！ 1巻から売れているんですけど、まだまだこれから売れると期待しています。

──説明しづらいギャグですよね。

週チャン ダーニャ　まずはコアなファンに売れたんですけど、ここから広がっていけばもっと売れると思います。

ヤンチャン S.T　ああいう力の抜けた不条理ギャグみたいな作品ってなかなか出てこないですからね。広がってほしいです。

週チャン K平　週チャンも12月25日発売号で「ハリガネサービス」の荒達哉先生が帰還しました。今度は「カンピオーニ」というサッカーマンガです。

別チャン・RED 小口　カッコいいタイトルだねえ。

──別チャンはどうですか？

別チャン・RED 小口　増田英二先生の「今朝も揺られてます」が特に調子いいですね。電子も伸びてますよね。それと、「かいじゅうたん、現る。」。これ、かわいいんだ。なんとかして売り伸ばしたい。

──「今朝も～」は甘酸っぱいラブコメなんですけど、ギャグの切れもいいですよね。「かいじゅうたん」も幼女姿の怪獣に振り回される主人公たちの気持ちがめちゃくちゃわかります。

別チャン・RED 小口　あとは「U.M.A ～未確認総合格闘技～」というマンガをね。チュパカブラとかと戦うんです。

──いいですね（笑）。

別チャン・RED 小口　今カッパと相撲取ってます（笑）。

──今後シーモアさんとやりたいことはありますか？

別チャン・RED 小口　ボイス付きの広告とかってやったりするんですか？

シーモア ひろ　社内でも話題に上がったことがありました。秋田書店さんもくるんじゃないかと思ってらっしゃるんですね。

別チャン・RED 小口　ボイスコミックなのか、ボイス付きのバナーなのか、形は僕らもまだ手探りですけど、注目はしています。

週チャン K平　正直プロの声優さんとかじゃなくても、音声付きというだけでたぶん驚きはあると思ってますね。

週チャン ダーニャ　あと、読み切りなんかも積極的に出していきたいですね。週刊、月刊、別冊、クロスの4誌合同のNEXTCHAMPIONという新人賞があるんですが、12月に新人大賞を獲ったみーなこっ先生ってすごく苦労人なんです。で、今回大賞を獲った作品がすごくいい。絶対世の中に届けたいと思うくらいいい読み切りだったんで、そういうものも配信できたらいいなと思ってます。

週チャン K平　「閻魔」なんかは1巻が出る前に話売りで知ってもらうことができたから単行本がとても仕掛けやすかった。だから、連載前に新人賞作品とかを知ってもらって、連載が始まるころにはもうお客さんがいるという環境を作れたらすごくいいですよね。

別チャン・RED 小口　それが今までだったら作家さんのSNS頼りだったりした。でも、今はもうそれだけじゃないよね。

──逆にシーモアさんから秋田書店さんへは何かありますか？

シーモア ひろ　これ以上お願いすることが思いつかないぐらいいろんな施策にご協力いただいているので、まず感謝しかないです。今日のお話を伺っていても、皆さん新しいことにチャレンジしようという勢いがあって、素敵な編集者さんたちが集まってるんだなと思いました。一緒に新しいことにチャレンジさせていただいているのがありがたいですし、私たちからも楽しい提案をもっと考えたいです。