2024年1月12日に公開される映画「カラオケ行こ!」は、ヤクザの成田狂児が組のカラオケ大会で最下位となることを回避するため、合唱部部長の中学生・岡聡実とカラオケの練習に励み、奇妙な友情を育む物語。脚本を
自身が演じる狂児は、非常に難関な役だったという綾野。劇中歌に使用されたXの楽曲『紅』については、「これっぽっちのお遊びもなく、恐ろしいほどの情念を持って歌っております。音楽から入っていくという役作りもまた新しくて、聡実を演じる齋藤潤くんと試行錯誤しながら『紅』という楽曲に向き合った時間が、より2人の関係を強固なものにしていたのかなと思っています」と振り返る。「紅」を練習してから役に挑んだのか問われると、綾野は「監督からは『紅』自体が狂児にとって人生の一部になっていると。簡単に言えば信号の赤も狂児からすれば『紅色』なわけで。『紅』のあのイントロを聞くと滾ってくるものがある。そういう表現を監督と考えていったので、だいたいほぼ一発で勝負していく感じでした」と説明し、「そうですよね?」と山下監督に確認を取る。山下監督は「狂児にとって特別な歌だというのはお互い意識しながら。練習しなくていいって言ったよね?」と返答。綾野は同意しながら、「監督含む皆さんでちょっと1回歌ってみるかと。でまあカラオケルームみたいなとこに行って、そこでどんなパターンがあり得るのかといろんなパターンを歌って、できる限りのことはさせていただきました。狂児は裏声が気持ち悪いという設定ですので、全編裏声で歌っております」と付け加えた。
齋藤は撮影現場での学びについて、「お芝居の経験が少ない中でこの作品と出会ったので、毎日学ばせていただいたことがたくさんありましたし、ちょうど撮影している1年前は変声期でしたので、映画の中でリアルな、等身大の聡実が映っていると思うので楽しみにしていただきたいです」とコメント。綾野らヤクザチームの第一印象について話が及ぶと、「怖かったです。皆さんメイクも終わって衣装も着ている状態でしたので、最初は本当に『ヤクザだな』とビビッていたところがあったんですけど(笑)、カメラが回っていないところでは優しく接していただいて、現場の空気も和ませてくださいました」と述べる。裏でたくさん合唱の練習をしたと語るのは八木と後。八木は共演者にたくさん声をかけてもらったこと、後は現場ではいろんな面で助けられたことに感謝の意を表した。
やくざと中学生のありえない出会いが魅力の「カラオケ行こ!」。それにちなみ、これまでの“ありえない出会い”について問われると、綾野は「和山先生が現場に来たことが強烈に残っている」と言い、「ヤクザチームのカラオケシーンを撮影するときに来てくださったんですが。和山先生の存在が、現場にいいスイッチを生み出してくださり、本当に感謝しています。(和山も)にこやかな表情になっていたんで、安心しましたしね。早くやべさんとチャンスさんの歌を聴いてほしいです」と続ける。
齋藤は、「この作品に出会えたことが今一番心に残っています。綾野剛さんをはじめ、いろんなキャストの皆さん、スタッフの皆さん、たくさんの人に巡り合えて。そんな恵まれた中で聡実という役を演じやすい環境、空気を作ってくださった。感謝でしかないです」と伝え、「僕のことを1人の俳優として見て信頼してくださっていたので、その期待に応えたいという思いで、毎日撮影現場に通っていました」と綾野との忘れられないエピソードについて述懐する。芳根は学生時代を思い返しながら、「高校1年生のときにスカウトしていただいてこの世界に入ったんですけど、あの出会いがなければこの場に立っていないんだなと。あの日のことは鮮明に覚えていますし、この先なかなかない出会いだったなと思います」と語りかけた。
最後の挨拶で綾野は「齋藤くんや合唱部の皆さん、僕たちヤクザチームもそうですけど、純粋に音楽に向き合って、音楽と映画の親和性を改めて表明した作品だと自負しております。この映画を観終わった後にいろんな音楽を聴くきっかけとなれば、『紅』という楽曲の魅力にまた気づいていただけたら幸いです」とアピール。齋藤は「笑えてただただ面白い映画になっていると思います。ヤクザの皆さんにも注目してほしいですし、狂児と聡実の関係もとてもエモくなっておりますので、楽しんでいただければ」、山下敦弘監督は「最高に面白い原作を最高の脚本家がシナリオを書いて、言い訳できないほど面白い最高のキャストが集まって。つまんなかったら俺のせいだなとは思ったんですけど、めちゃくちゃ面白い作品ができたんで最後まで楽しんで帰ってください」と挨拶し、舞台挨拶は締めくくられた。
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映画「カラオケ行こ!」
2024年1月12日(金)全国公開
スタッフ
原作:
監督:
脚本:
配給:KADOKAWA
主題歌:Little Glee Monster「紅」(Sony Music Labels Inc.)
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「カラオケ行こ!」綾野剛が音楽と映画の親和性を自負
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