劇場アニメ「がんばっていきまっしょい」ドラマ版主演の鈴木杏が悦ネエと再会!ひと足早く鑑賞した著名人の熱いコメントも

愛媛県立松山東高校のボート部員だった敷村良子が、自身の経験をもとに執筆した青春小説「がんばっていきまっしょい」。1998年公開の田中麗奈主演映画や、鈴木杏・錦戸亮主演で2005年に放送されたドラマで名前を知る人も多いだろう。そんな「がんばっていきまっしょい」が、初のアニメーション化を果たした。現代の愛媛県の高校ボート部を舞台に、普遍的な青春ストーリーが最新のCGアニメーションで色鮮やかによみがえる。

10月25日の公開に先がけて、コミックナタリーではドラマ版で主演を務めた鈴木杏と、著名人やライターにひと足早く映画を観てもらった。熱いコメントからは「がんばっていきまっしょい」という物語の普遍的な魅力が浮かび上がってくる。また悦ネエ、ヒメ、リー、ダッコ、イモッチという、個性豊かなキャラクターにも注目。コメントと併せてそれぞれの“推しキャラ”も教えてもらった。

文・構成 / 柳川春香

INTRODUCTION

「才能もないのにがんばったって仕方ない」と、諦めたように日々を送る三津東高校2年生の村上悦子(悦ネエ)。しかしある日、クラスに高橋梨衣奈(リー)という転入生がやってくる。三津東高校で行われているボートのクラスマッチに感動した梨衣奈は、廃部状態だったボート部の復活に奔走。巻き込まれるように入部した悦子と幼なじみの佐伯姫(ヒメ)、さらに兵頭妙子(ダッコ)と井本真優美(イモッチ)の5人が揃い、初の大会に出場することに……。ボート部での活動を通じて、悦子は徐々に熱い思いを取り戻していく。

劇場アニメ「がんばっていきまっしょい」より。

監督は「あした世界が終わるとしても」以来、今作が5年ぶりの監督作となる櫻木優平。海と空が鮮やかな松山の景色、CGならではのダイナミックなボートの試合シーンも見どころだ。脚本は「五等分の花嫁」など数々のアニメを手がける大知慶一郎、キャラクターデザインは「ラブライブ!」の西田亜沙子が担当。悦ネエ役は雨宮天、ヒメ役は伊藤美来、リー役は高橋李依、ダッコ役は鬼頭明里、イモッチ役は長谷川育美が務め、それぞれにタイプが異なるキャラクターを好演している。また悦子たちを支える男子ボート部員で江口拓也、ライバル校の女子ボート部員で竹達彩奈、三森すずこ、内田彩も参加した。

劇場アニメ「がんばっていきまっしょい」より。
ドラマ版で悦子を演じた鈴木杏が
「がんばっていきまっしょい」と再会!
鈴木杏

悦ネエたちと過ごした夏から20年近く経った今回の再会は、まるでタイムカプセルをあけるかのよう!
タイムカプセルの中に詰まっていたのは、胸を掻きむしりたくなるほどのもどかしさやふがいなさ、弾けるようなよろこびや希望、目の前にいる仲間たちのやさしさと心強さ、、、すべての感情がばぁっとよみがえりました。あの時は毎日が精一杯だったけれど、今の私から眺めると、どの瞬間もとにかく眩しく輝いていて、とんでもなく貴重な宝物で、そしてしっかりと私を支えてくれていたんだなぁと、感謝と感動で胸がいっぱいです。
いまを精一杯生きる若者たち、そしてかつて若者だったおとなたち、みんなに見て欲しい!

“推しキャラ”は誰?

推しキャラはやはり悦ネエ! ドラマ版よりもクールな悦ネエ、捻くれているようで結局は真っ直ぐな悦ネエ、やっぱり好きだなぁ。

悦ネエこと村上悦子(CV:雨宮天)。

悦ネエこと村上悦子(CV:雨宮天)。

プロフィール

鈴木杏(スズキアン)

1987年生まれ。東京都出身。1996年にTVドラマでデビュー後、多くのドラマ、映画で活 躍。2003年、「奇跡の人」で初舞台を踏む。2020年、舞台「殺意 ストリップショウ」「真夏の夜の夢」に出演。同年の紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞し、2021年には読売演劇大賞大賞・最優秀女優賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞に輝く。近年は個展などアーティスト活動も行う。近年の出演作に、NHK大河ドラマ「どうする家康」、NHKドラマ「大奥」第2シーズン、「KERA CROSS第五弾『骨と軽蔑』」、シス・カンパニー公演「いつぞやは」などがある。

ひと足早く鑑賞した著名人からの
熱いコメントが到着!

飯窪春菜

飯窪春菜

まず映像がとてつもなく綺麗!!
そして音の臨場感がすごい!!!!
音だけで4Dを感じられて、自分視点のシーンのリアルさと相まって、まるでこの世界に入り込んだみたいでした。
ボート部の練習の日々を過ごして日焼けしていく変化や、豊かな愛媛の街並み、どのシーンを切り取ってもとても丁寧に描かれていてひとときも目が離せません。
私は涙脆いので、最初の挫折のシーンで涙してしまいました。どんな物語も、人生も、挫折する瞬間はあって、そこからどう咀嚼して立ち上がっていくかが成長に繋がっていくと思うから、ただただ見守る気持ちで観ていました。
登場人物みんな良い子でみんな愛せる~~~!ってなっています(笑)
個人的に熱かったのは、みんなの気合い入れの言葉が「がんばっていきまっしょい!」だったことです。私もモーニング娘。時代、気合い入れは「がんばっていきまっしょい!」でした。もう、その言葉を聞くだけで心が熱くなります。
この映画を観て、私も自分のやるべきことを頑張ろうと改めて気合いが入りました!

“推しキャラ”は誰?

みんながみんな良い子過ぎて(ライバル校含め)推しを決めるのが難しいのですが、絞り出して決めるとしたら姫ちゃんです。中立になるってすごく難しいと思うけれど、みんなのために画策して支えていてその優しさに心打たれました。
あと渋じいが可愛かったです。

ボート部の仲間たち。左からダッコ、イモッチ、ヒメ、リー。

ボート部の仲間たち。左からダッコ、イモッチ、ヒメ、リー。

プロフィール

飯窪春菜(イイクボハルナ)

1994年11月7日生まれ。東京都出身。2011年9月、約6000人の応募があった「モーニング娘。10期メンバー元気印オーディション」に合格し、モーニング娘。に加入。サブリーダーを務める。2018年の卒業以降は女優・モデル・タレント・ラジオパーソナリティ・情報番組出演など、多岐に渡る分野で活躍。

ゴー☆ジャス

ゴー☆ジャス

祝「がんばっていきまっしょい!」劇場アニメ化! 悦ネエやみんなにまた会える!!! テレビドラマ版をリアルタイムで観ていたのでこのフレーズがとってもエモいのです。試写で今作を観させていただきましたが、まさにボート界のレボ☆リューション! 全く新しい青春ストーリーに仕上がっていて現代の若者に是非とも観て欲しいです。

ボートを通して悦ネエ・ヒメ・リー・ダッコ・イモッチの友情の絆が深まっていく姿に最後まで目が離せません!! 一生懸命やってもどうせ意味がないと現代社会の人達に投げかける大作!結論、一生懸命になることをあきらめてもボートをやればまだ助かる、まだ助かる、、、マダガスカル!!! いろんな葛藤を乗り越えて、その先にいったいなにが見えるのか???

アニメーションもとってもキレイで海の煌めきやキャラクターの瞳に引き込まれます。人物の動きがとてもなめらかでボートのアングルは迫力もあり! 声優さんの声も全てのキャラクターにベストマッチしていました。
みんなの気持ちがひとつになれば、ボートもスイスイ進んでいく! スイスイ、スイスイ、、、スイス!
これは見るしかナイジェリア!!!

“推しキャラ”は誰?

ヒメ。可愛い! 優しい! 通学電車で肩もたれかかりたい! 一緒にボート乗りたい! ヒメ見ながらボート漕ぎたい! 指示どおりボート漕ぎたい! ボート以外でも指示されたい! お祭り行きたい! 一緒に花火見たい! わたあめ一緒に食べたい! かき氷も食べたい! 可愛い!

ヒメこと佐伯姫(CV:伊藤美来)。

ヒメこと佐伯姫(CV:伊藤美来)。

プロフィール

ゴー☆ジャス

1978年11月10日生まれ、福島県いわき市出身のお笑い芸人。サンミュージック所属。“宇宙海賊”を名乗り地球儀を手に国を指すネタで活躍。6月に開設10周年を迎えたYouTubeチャンネル「ゴー☆ジャス動画」は、現在登録者数54万を突破。

サメ映画ルーキー

サメ映画ルーキー

全てがシンプルだった子供時代が終わると、複雑になっていく世界と、複雑になっていく自分の心に向き合わなければならない。それは一番でも特別でもない自分を受け入れなければならない時期でもある。だが、そうなれないからと言って全てを諦める必要はないのである。何かを成し遂げられなくとも、そして何者にもなれないとしても、そのための努力やそこで得た仲間には無上の価値がある。
本作は、様々な理由でボート部に集まった少女たちの、傍から見れば小さな、しかし彼女たちにとっては非常に大きな成長の過程を丁寧に描いていく。当然そこには苦難も衝突もあるし、立ち止まってしまうこともある。それでも少女たちは前に進む。ボートが一漕ぎ一漕ぎ進んでいくように。そうして世界とも心とも折り合いをつけていくのである。
青春時代などとうに過ぎ去り、すっかり荒んでしまった身からすると、透き通った彼女たちの全てが眩しく感じる。瀬戸内の美しい海に照り返す柔らかな陽光が、それと同じくらいの輝きを放つ少女たちの笑顔とともに、疲れた大人の心を焼き尽くす。しかし大人には、時にこうした心の焼畑農業も必要なのである。こんな直球の青春ストーリーをこの時代に観られることを私は幸せに思う。

“推しキャラ”は誰?

関係性に果てしない魅力を見出す人間としては、ダッコとイモッチの二人を推さざるを得ない……のだが、あえてどちらかを選ぶとするならダッコである。ライバルとしてややぎこちない関係だったイモッチから、恐らく深い意味はなく身なりについて言われた一言でハッと気づく場面がある。思いやりが強い彼女だからこそ、その何の気なしの言葉でイモッチと自分の違いを理解し、イモッチへのリスペクトを強めるのである。良い子過ぎると思いませんか。

左がイモッチこと井本真優美(CV:長谷川育美)、右がダッコこと兵頭妙子(CV:鬼頭明里)。

左がイモッチこと井本真優美(CV:長谷川育美)、右がダッコこと兵頭妙子(CV:鬼頭明里)。

プロフィール

サメ映画ルーキー(サメエイガルーキー)

日本サメ映画学会会長、サメ映画翻訳家、サメ映画バイヤー、「(ほぼ)月刊サメ映画」編集長。