ナタリー PowerPush - RIP SLYME
愛と宇宙に包まれた“素のRIP SLYME” アルバム「STAR」インタビュー&全曲解説
qアルバム「STAR」全曲解説コメント in J-WAVE×RIP SLYME "STAR" LISTENING PARTY
2011年2月17日、東京・代官山UNITで開催された「J-WAVE×RIP SLYME "STAR" LISTENING PARTY」より、DJ TARO(J-WAVEナビゲーター)とメンバー5人による全曲解説コメントをピックアップ!
- 01. The Beat Goes On
-
FUMIYA アルバムの中で最後に手をつけた曲。PESくんの作った「Clap Your Hands」を聴いて、もう1つくらい4つ打ちトラックがあってもいいかなと思って作りました。あとSUさんが泣いて「4つ打ちがほしい」って言うんで(笑)。
SU 今度のツアーでは“4つ打ちコーナー”も考えてます。
- 02. Don't Panic
RYO-Z 「銀河ヒッチハイク・ガイド」という映画の中で、銀河を旅する架空のガイドブックがあって、その表紙に書いてあった“Don't Panic”という言葉を拾ってきました。これ、ライブで1曲目にやりそうな感じだけど「盛り上がれ盛り上がれ」って言ってる曲じゃないでしょ。出ていってお客さんがシラーっとしてても「Don't Panic」だから「落ち着け」で合うし、逆に盛り上がってても「落ち着け」というのは合ってるから、どっちにも使えるっていう(笑)。
- 03. Pop Up なう
──トラックはPESくんが制作したんですね。
PES 最初、タイトルに「なう」はなかったんですけど、サビ作ってみて「『なう』のほうが多いんじゃないか?」となって入れました。
RYO-Z Twitter世代に向けて「なう」を取り入れたのに、そのPESくんが唯一Twitterやらないっていうね。
PES そういえば、おとといぐらいにRYO-ZくんとFUMIYAと3人で飲んでるときに、ベロベロになったRYO-Zくんがこの曲の自分のリリックについて「あそこのあの1文字を抜くことで……」って30分くらい熱く語ってたよね。俺、30分ずっと相槌打ってた。
- 04. センス・オブ・ワンダー
PES この曲ができるまで、アルバムに1つも「STAR」っていう言葉が入ってなかったんですよね。ラップはそれぞれ日常的な目線で表現していって、サビでちょっと俯瞰して地球を見るような。
──PVは全編CGということで、グリーンバックで撮影したんですね。
FUMIYA PESくんはすごいカッコいい車乗ってるふうですけど、ちっちゃな緑の箱からハンドルがピュッと出てるセットで演じてました(笑)。
RYO-Z 歩いてラップしてるところはずっとルームランナーに乗ってます。
- 05. フォーチュン・クッキー
FUMIYA いろんなネタを混ぜたコラージュっぽい曲。ちょっと沖縄っぽくもあるし、アジアな感じもするし、80年代のマイアミみたいな雰囲気もある。
RYO-Z この曲は「フォーチュン・クッキー」っていう1ワードだけででき上がったよね。オケを聴いて「フォーチュン・クッキーみたいな言葉ハマりそうだよね」っていう話になって、その次の日スタジオに行ったら俺以外全員が歌詞できてて。「こいつらフォーチュン・クッキーっていう言葉だけでこんなにラップできるんだ! すげえ!」って興奮しました。
- 06. RIDE ON
-
PES 1ループで地味ーに盛り上がってく淡々とした曲が作りたいなと思ったんです。僕がトラック作って、途中からFUMIYAくんが手伝ってくれて。
FUMIYA やっぱりヒップホップってループの美学みたいなものがあると思うんですけど、それがよく出ててカッコいいなと思いました。でもPESくんから音データもらったら、ギターのチューニングが狂っててめちゃくちゃやりずらかった(笑)。
CD収録曲
- The Beat Goes On
- Don't Panic
- Pop Up なう
- センス・オブ・ワンダー
- フォーチュン・クッキー
- RIDE ON
- TOKYO STOMP
- 甘い生活~La dolce vita~
- Clap Your Hands
- ○×△□
- Under The Skin
- Simply
- BABY
RIP SLYME(りっぷすらいむ)
RYO-Z、ILMARI、PES、SU、FUMIYAからなる4MC&1DJヒップホップユニット。1994年に結成され、2001年3月にシングル「STEPPER'S DELIGHT」でメジャーデビュー。その後2ndアルバム「TOKYO CLASSIC」がミリオンヒットを記録する。さらに国内のヒップホップユニットとして初めての日本武道館ワンマンライブを行い、日本にヒップホップ文化を広く浸透させた。2005年にFUMIYAが病気療養のため一時ユニットを離脱するも、翌年8月に無事復帰。再び5人体制で精力的にリリースやライブ活動を行っている。2010年には、メジャーデビュー10年目を記念しベストアルバム「GOOD TIMES」とカップリングベストアルバム「BAD TIMES」をリリースした。