音楽ナタリー PowerPush - コレサワ

ポップは絶対!ポジティブに歌うあたしの日常

シンガーソングライターのコレサワが、4月29日にミニアルバム「君のバンド」をリリースする。自身の“分身”とも言えるクマの女の子のキャラクター「れ子ちゃん」の身を借りてオリジナルの楽曲を歌うコレサワ。初の全国流通盤である本作にはカップルの価値観の違いをキャッチーなメロディに乗せて歌ったリード曲「君のバンド」をはじめ、日常のさまざまなシーンをポップに彩った4曲が収められている。今回ナタリーは彼女にインタビューを実施。作品に込めた思いや“ポップさ”にこだわる理由を語ってもらった。

取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 小坂茂雄

 
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ちゃんと進んでるなあ

──まもなくコレサワさんの初めての全国流通盤がお店に並びます。歌手を目指してからここまでの道のりって、「長かったなあ」っていう感じですか?

コレサワ

高校を卒業してすぐに音楽やるために大阪から上京して今5年目になるんですけど、そんなに「やっとだな」っていう感じじゃないですね。「ついに!」みたいな。「ちゃんと進んでるなあ」っていう感じです。

──ではナタリー初登場ですし、コレサワさんが歌手を目指したきっかけから聞かせてほしいなと思います。どうして歌手になりたいと思ったんですか?

まず2、3歳の頃に「ピアノをやりたい」ってお母さんに言ってピアノを習い始めて。そのときからずっと音楽が一番好きでした。あと、小学生のときにお母さんの友達がやってるスナックみたいなところに行って、そこでカラオケを歌ったらマスターやお客さんがすごい褒めてくれたことがあったんです。たぶんお世辞だと思うんですけど、ほかに褒めてもらえるものがなかったからそのことがすごくうれしくて。その頃から歌手になりたいなって。

──そのときに歌った歌って覚えてます?

aikoさんの「カブトムシ」です。この曲がすごくヒットしてたときでした。

きっかけは悔しさ

──今はギターの弾き語りで歌っていますけど、このスタイルになったのはいつ頃ですか?

中学時代にYUIさんがすごい流行って、私もすごくファンになって。そうしたら中学3年生のクリスマスにお父さんがアコースティックギターを買ってくれたんです。それで私もギター始めようと思ったんですけどちょうど受験の時期だったので、受験が終わるまでは押入れにしまっておきました。なのでギターを始めたのは高校生になって軽音部に入ってからですね。そのときにエレキも買いました。

──作詞作曲を始めたのも軽音部の頃ですか?

そうですね。当時すごくYUIさんが好きだったので、最初はYUIさんの歌をカバーしてたんです。で、もう1人、部内に絢香さんが好きですごく歌の上手な女の子がいたんですよ。私とその子は、ちょっとだけ意識し合ってて。そうしたら高校3年生のときにその子がオリジナル曲を作ったんです。私それがめっちゃ悔しくて。なんというか、先を越されたような気持ちになったんです。で「自分もなんかやんなきゃ!」と思ってたら、楽器屋さんの買い物袋から18歳以下が応募できるオリジナル曲のコンテストのチラシが出てきて。その紙を見て「曲を作るチャンスだな」と思って応募してみたんです。そのコンテストって「ストリートファイターズ」っていうテレビ番組のものだったんですけど、当時はその番組の存在すら知らなかった(笑)。だけど、運よく全国大会に進んじゃって。

──そうだったんですね。

コレサワのライブの様子。

私ライブ経験ないのに、地方大会の会場が大阪のQUATTROだったんですよ。そこでまずお客さんがいっぱいいることにびっくりしちゃって。さらに全国大会がSHIBUYA-AXで。最初は東京にタダで行けるっていうこともあったし、ウキウキした感覚しかなかったんですけど、当日周りを見てみたらほかの出場者はみんなライブをいっぱいしてる人ばっかりだった。私だけライブ経験がなかったんです。実際、満員のAXのステージに立ってみるとMCも何もできなくて、自己紹介だってただ名前を言うだけ。名前言ってもシーンとしちゃって楽しくなくて。賞だって何も獲れなかったし。だからそのときに「いつか大きいライブ会場でちゃんと楽しくライブしたいな」「もっとしっかり歌手を目指そう」と、心を決めました。

──そうして上京して音楽活動を始めたんですよね。上京してからの活動で記憶に残ってることって、どんなことですか?

ライブをすると、最初はお客さんがほんとにポツポツポツと3人くらいしかいなくて、それがまず最初にびっくりしたことでしたね。なんだろう……「夢見てたのとは違う」って。「誰もいないとこでどうやって歌えばいいんだろう?」って悩んで「そりゃ私は無名だから当たり前だよな」って納得しようとしても、なんか……人に褒められたいのに褒めてくれる人もいないから寂しかった。でもだんだんお客さんが増えてきて「いろんな人が聴いてくれるようになるんだな」って実感したし、たとえお客さんが1人しかいなくても見くびっちゃいけない、気を抜いたらいけないってこともわかってきて。ほんとにいろんな経験ができたと思います。

売れてないのに好き

──ここからは「君のバンド」についての話を聞かせていただきたいんですが、まず、ミニアルバムという形にしたのには理由がありますか?

コレサワのライブの様子。

とにかく「君のバンド」っていう曲を発表したかったので、そんなにいっぱいほかの曲を入れたいって思わなかったのかな。

──この曲ありきの作品なんですね。

そうです! この曲を出したかったんです。

──この「君のバンド」というリード曲は「ちっとも売れない」バンドが好きな女の子と「すっごく売れてる」バンドが好きな男の子の価値観の違いを歌ったポップなナンバーで。このテーマって、どういったところから生まれてきたんですか?

確か去年の今頃なんですけど、リリースも決まってないし、これからどうしていけばいいのかわからなくて悩んでたんです。で、そんな悩みを友達に相談しながら歩いてたら、その子が「私はコレサワの音楽好きだよ。でも私の好きなミュージシャンって全然売れないからなー」ってつぶやいたんです。そのときに自分の活動のことを振り返って、今ライブに来てくれてるお客さんは売れてる売れてない関係なしに私の音楽を好きで来てくれてるんだなって気付いて。「どうやって私のこと見つけたんだろう?」って思うし、売れてないのに好きって思ってくれる人がいることがうれしくて、なんかありがたいなあと思えた。そのときにもうサビはできてましたね。だからあんまり考えて作ってないんです。

ミニアルバム「君のバンド」 / 2015年4月29日発売 / RECO RECORDS
[CD] 1080円 / RECO-002
収録曲
  1. 君のバンド
  2. 笑えよ乙女
  3. わんちゃん
  4. 洗濯物
  5. 君のバンド(カラオケ)
コレサワ「君のバンド」レコ発
~君の好きなバンドになりたいツアー~
2015年6月10日(水)愛知県 名古屋栄TIGHT ROPE
<出演者>
コレサワ / and more
2015年6月11日(木)大阪府 knave
<出演者>
コレサワ / みるきーうぇい / and more
2015年6月21日(日)東京都 渋谷Star Lounge
<出演者>
コレサワ / U sus U / and more
コレサワ

コレサワ

大阪出身の女性シンガーソングライター。日常の風景を独自の視点で切り取ったポップなナンバーを得意としている。2012年に「SUMMER SONIC」の「出れんの!? サマソニ!?」ステージに出演。2013年5月に初のワンマンライブ「お誕生日会」を東京・gee-geにて開催する。2014年、ミニアルバム「憂鬱も愛して」をライブ会場限定でリリース。同年11月にはワンマン公演「コレシアター」を東京・Star loungeで実施した。2015年4月に、初の全国流通盤であるミニアルバム「君のバンド」を発表。