音楽ナタリー Power Push - キャラメルペッパーズ

新たな使命背負った3人が届けるラブソング

キャラメルペッパーズが配信シングル「願い SONG」を12月2日にリリースした。

今年、結成5周年を迎えた彼らはLINE公式アカウントを開設したり、学祭ツアーを回ったりと精力的に活動を展開する一方で、10月に配信された「この先もずっと SONG」までほぼ1年間、音源を発表してこなかった。そこで音楽ナタリーでは約1年ぶりとなるインタビューを実施。メンバー3人にこの1年間を振り返ってもらいつつ、“5年の集大成”とも呼べる新曲「願い SONG」について話を聞いた。

取材・文 / 小林千絵 撮影 / 関口佳代

LINEでファンと友達トーク

──前回インタビューでお話を伺った「『こっち恋よ、ぎゅーしてやるから。』」(参照:キャラメルペッパーズ「『こっち恋よ、ぎゅーしてやるから。』」インタビュー)から今年10月に配信された「この先もずっと SONG」までほぼ1年リリースがありませんでしたが、この1年間は何をされていたんですか?

キャラメルペッパーズ

PASSER ……何してたっけ?(笑)

RYO 曲を作ってましたね。

YUICHI 5月ぐらいまではなんだかんだでずっとライブやってたよね。

PASSER そっか、思い出した! 年明けにワンマンツアーをやって、そのあとファンクラブイベントをやって。その間に曲のワンコーラスとかをいっぱい作ってストックしてました。

YUICHI あと俺は個人的にLINEのスタンプを一生懸命描いてた。

PASSER そうそう、キャラメルペッパーズのLINEスタンプを出したんですよ。ランキングもなんと3位! 絵はYUICHIくんとRYOが描いてくれて。僕も1つだけ描きました(笑)。

──夏にはキャラメルペッパーズのオフィシャルLINEアカウントを開設されましたよね。

PASSER はい。僕らのLINEのスタイルはちょっとほかのアーティストさんと違って、告知だけじゃなくて、友達にLINEしてるような感じの会話を送るようにしてるんです。

RYO 日常的なちょっとした一言とか。

PASSER それでお客さんが返信の定型文との会話も遊んでくれてるんですよ。ちょいちょいその定型文も更新してるし、そういうのをスクショしてTwitterの公式アカウントに送ってきてくれてるので、楽しんでくれてるのかなと。

RYO うん。

PASSER すごくたくさんの人が友達登録をしてくれていて。これだけ多くの人がキャラメルペッパーズのことを知ってくれてるんだなっていうのを感じましたね。LINEって「オススメ」という機能があるんですけど、たぶんお客さんがそれを使って、僕らの代わりにキャラメルペッパーズをプロモーションしてくれてるんじゃないかなと思うんですよ。口コミパワーを感じました。

テレビ出演で広がった知名度

──ミニアルバム「『こっち恋よ、ぎゅーしてやるから。』」のリリースタイミングで、キャラメルペッパーズの第2章の幕開けとして、インターネット上のインタビューやテレビ出演を解禁しましたが、その後何か変わりました?

PASSER

YUICHI どういう思いで曲を作ったかというのを知ってもらえるようになったり、曲を出してどういう動きをしているかがわかることで、リスナーにとって僕らの存在が身近に感じられるようになったんじゃないかなと。僕たちはスタンプで顔が隠れているので、ファンの人はライブに行って初めてこんな人なんだとか、こういう声でしゃべるんだとかを知ることができていたけど、その前段階でちょっと想像できるぐらいのところまではいったから。

PASSER ディスられるようになったという意味では、存在が知られたってことでもありますよね。僕ら特にテレビに出ても顔がスタンプで隠れてるし。そういう意味では今までホントにファンの人しか観てくれなかったのが、僕らを初めて観て、いいなと思った人もいればなんだこいつらと思った人もいるだろうし。それは逆にちょっとうれしかったかな。

YUICHI テレビに出たとき、Twitterで「キャラメルペッパーズ」で検索して反応を見てたんですけど、面白がってくれる人もいれば、逆になんじゃこれって反応もいっぱいあった。今まではお客さんと密に接してた分「いい」という反応しかなかったから新鮮だったよね。批判的な意見もすごく面白かったし。逆にこういう世代の人たちが共感しやすいんだとか、そういうのもわかって、発見がたくさんありましたね。

──その中で意外だった意見って何かありますか?

YUICHI 1つ面白いなと思ったのが、「青春 SONG ~YELL~」がテレビで放送されたときに「なぜか響いてしまってる私がいる」みたいな投稿があって。その人は何かに向かってがんばってる人だったんですけど、今、へこんでることに気付いてなくて、この曲を聴いてそれに気付いたみたいなんですよ。投稿した人の年齢はわからないんですけど、そういう人にも届くんだなって思って、ちょっと発見でしたね。

結成5周年 SPECIAL ONEMAN LIVE!! ~キャラペパサンタからの贈り物♡~
2015年12月20日(日)神奈川県 横浜BAYSIS
キャラメルペッパーズ

キャラメルペッパーズ

PASSER、RYO、YUICHIからなる、横浜と横須賀在住の3人組音楽ユニット。作詞、作曲、アレンジ、レコーディングのすべてを自らこなす。“スタンプアーティスト”と名乗り、ライブ以外では素顔を隠して活動をしている。2010年に発表した1stミニアルバム「LOVE LOVE LOVE SONGS」の収録曲「ウェディングSONG」が、YouTubeで再生1500万回を超え、レコチョク「感動のウェディングSONG」ランキングでユーザー投票3位を獲得するなど話題を集めた。またオフィシャルTwitterによる“歌詞ツイート”も人気を呼んでいる。2013年発売の1stフルアルバム「LOVE LOVE LOVE SONGS 4 & BEST!」がロングヒットを続けるなか、2014年10月にミニアルバム「『こっち恋よ、ぎゅーしてやるから。』」を発表。結成5周年を迎えた2015年に10月にシングル「この先もずっと SONG」、12月にシングル「願い SONG」を配信リリースした。