老舗の味も残しつつ、新しいものも取り入れられた
──待望のシーズン2がついに配信開始されましたね。
くっきー うれしいですよ。だいぶスパン空いたから客人忘れてんちゃうかなって心配してたんで。
ロッシー シーズン1 1/2(2017年12月配信)っていうのをやって「なんや、1 1/2って?」と変な感じになっていたと思うので、これまで観てくれていた人たちはちゃんと2が始まってホッとしたんちゃいますかね。
──前回シーズン1の特集(参照:野性爆弾のザ・ワールド チャネリング特集)を掲載したのが昨年の8月です。そのときからかなり状況は変わっているのではないでしょうか。
くっきー 仕事量でいうと全然ちゃいますね。あと、ちゃんとした仕事が増えました(笑)。ちゃんとせなあかん番組とか。
──それはちょっとやりづらかったりもしますか?
くっきー いや、逆に楽しいです。隙間を縫って変なこと言うのが楽しいというか。アバラの隙間にアイスピック刺すみたいな感覚。
──ロッシーさんもこの1年の変化を感じますか?
ロッシー 好きなことをやらせてもらう機会が増えた気がしますね。僕主催のゲームのイベントをやらせてもらったり、しゃべってみたいなって人とトークさせてもらったり。
──この番組の配信以降、急激に注目度が上がったことを考えると、野性爆弾のターニングポイントといえるのではないでしょうか。
くっきー 「ワールド チャネリング」が? んなことはねえでしょ!(笑)
ロッシー こんなようなノリのクイズ番組が増えたらそうだと言えるかもしれないですね。
──松本人志さんもご覧になっているとか。
くっきー そのことはあんまり思い出さんようにしてるんです。プレッシャーになるから。人志松本が観てると思うとグーってなる(笑)。
──今作のオープニングでは戸田恵梨香さん、哀川翔さん、斎藤工さん、清春さんが登場して野性爆弾を語っています。3人の俳優さんたちはドラマや映画で共演されていますが、清春さんとはどんなご関係が?
くっきー プライベートで飲みました。知り合いを通じてですけどね。清春さんが野性爆弾を好いてくれているみたいで。
──そんなつながりがあったんですね。今作は全10話一挙に配信されてすでに反響も耳に入っているかと思います。ご自身の手応えはいかがでしょうか。
くっきー 老舗の味も残しつつ、新しいものも取り入れられた感じですね。
──どういう部分が新しい?
くっきー えーとまあ、ゲストです(笑)。
──前作で活躍した矢口真里さんやアップアップガールズ(仮)の古川小夏さんに加えて、橋本愛奈さんや岡田ロビン翔子さんなども登場しています。
くっきー 今回もアップフロントの底力を見ましたね。矢口さんの時点ですごいと思ってたんですけど、赤むけ(橋本愛奈)という新たな人材も出てきて、えげつない事務所ですわ。アップフロントの全メンバーと絡んでいきたいです。
──どんなところがすごいと思いますか?
くっきー ポテンシャル高いんですよ。根性据わってるし。
ロッシー 事務所の方もタレントさんを置いて1回どっか行きますからね。ということは本人たちのがんばりに任せてくれてるんやと思います。
くっきー 彼女たちNGないですからね。
──シーズン1で編み出した、指を舐めたり口に指を入れたりするやり取りがもはや番組恒例のようになってきています。
くっきー それも困ってるんですよ。当たり前みたいになっちゃって。最近は僕が女性たちの手を飲もうとするっていうのをやっています。
──ロッシーさんのコーナーはどうですか? 前回くっきーさんは「何も心が動かない、せせらぎのコーナー」とおっしゃっていましたが。
ロッシー いろいろ変わってます。(ロケの)場所も変わってますんで。
くっきー いや、魚もハネないです(笑)。相変わらずせせらぎ。こいつだけ老舗の味守ってんちゃいます?
根性入れて、デヴィ夫人を2度スルー
──今作では「ドラマ女優オーディション」やチュートリアル徳井さんが参加する「ダイエットスクール」、なだぎ武さんとの旅企画「旅チンパンジー~プライベートですいません~」といったロケを展開しています。シーズン1で物議を醸した千鳥とのバーベキュー企画にも再挑戦していますね。
くっきー 前回はバーベキュー会場にたどり着かなかった、いや着けなかったので、今回は会場からお届けしようと。ただ、調味料を買い出しに行ったらまたあんなことになりました。
ロッシー ほんまに食べたかったんですけどね。
くっきー パート3があるんやったら今後はもう焼き上がって食べられる状態のところからやります。調味料振ってるところから。
──デヴィ夫人というビッグゲストもいらっしゃいました。道ばたで待っていた夫人をくっきーさんが運転する車でピックアップするはずが、何度も通り過ぎて……。
くっきー マジ根性いりましたよ、デヴィ夫人をスルーするの。バチギレられたら終わりやと思ってたんで。2回目スルーしたときにスタッフさんが駆け寄ってきて「次はもうお願いします」って言ってきたので、「あ、マジで限界なんやな」って感じました。それでも夫人は激怒りしてましたけど。人の頭からコショウかけるってないですからね(笑)。
──デヴィ夫人と打ち合わせ済みの展開ではないんですね。
くっきー 完全に僕の判断でスルーしてます。
──すごい勇気と判断力です。
くっきー すべてを懸けてるんで、「ワールド チャネリング」に。
──そういう予定調和ではないロケがこの番組の魅力です。お二人がロケをやるうえで心がけていることはありますか?
くっきー うーん。何も考えてねえですね。めちゃめちゃ思いつきでやってます。ほんまフラット脳みそ状態。だから、1回やったボケも覚えてないんですよ。
──ロッシーさんはいかがですか?
ロッシー 動きやすい靴を履いていこうかなっていうくらいですかね。動きやすいズボンとか。
──それだけですか?
ロッシー その日に行くところは台本で一応決まってはいますけど、守らなあかんことではないので。(くっきーに)好きなことをやっていただいているのを見ながらニヤニヤできるのはうれしいなと思います。
──「ワールド チャネリング」のロケは見たことがない展開ばかりでわくわくさせられます。ご自身としても別の番組とは違うことをやっている意識はあるのでしょうか? 例えばこの秋に始まったゴールデンタイムの「坂上どうぶつ王国」(フジテレビ)は、くっきーさん言うところの“ちゃんとした番組”だと思いますが。
くっきー 確かにちゃいますね。グラウンドと下水道くらいの差があるというか。でも陽の当たるところで野球やるのも、地下で玉転がすだけの遊びをするのも、どっちも楽しいんですよ。それに特に意識して変えているつもりもなくて、ゴールデンでやったらダメなボケってもうわかっているので、それを省くかどうかだけですから。
──「ワールド チャネリング」ではやったらダメなボケもやっている?
くっきー 「ワールド チャネリング」にやったらダメなボケなんかないと思ってるんで(笑)。
──なるほど(笑)。各エピソードにはロケに加えて、新作ドラマ「ORION ボクは、子役」も収められています。
くっきー フットボールアワー後藤の奥さんが「ワールド チャネリング」好きで観てくれてるんですけど、ドラマ部分になったら「気持ち悪い!」ってやめるんですって(笑)。それを聞いてたんで、今回はちょっとポップにしています。
──ポップですか? 衝撃的なシーンもありましたが……。
くっきー お話のわかりやすさは前回より意識してますよ。ボケも一応、ポップにしてるつもりです(笑)。
──「すべてを懸けてる」という言葉もありましたが、改めて「ワールド チャネリング」は野性爆弾にとってどんな番組ですか?
くっきー 完全に背骨部分。中心にある番組ですね。その骨から派生したアバラがほかの番組とかイベントで、そこに肉というお金がついて。そうやって僕の身体は成り立ってます。
ロッシー 野性爆弾の1ページ目というか、これを観ていただくと僕らのことがわかってもらえるんじゃないでしょうか。
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2018年11月26日更新