お笑いナタリー Power Push - 永野

芸歴20年で到達した“究極”の映像作品

永野軍団 座談会

永野を筆頭に、グレープカンパニー所属の芸人たちで構成された永野軍団。永野がブレイクする前は毎日のように酒を酌み交わしていたメンバーだ。DVD「Ω」でも見事なチームワークを発揮している彼らに、普段の永野について語ってもらった。 座談会終了後には、永野がBlu-ray / DVD「グリーン・インフェルノ」の応援隊長を務めていることから、軍団名が「韻フェルノ」に決定。その勢いのまま行われたロケの様子もフォトギャラリーとして掲載する。

参加者
左から、竹内学(カミナリ)、石田拓海(カミナリ)、永野、ダーヨシ(ザ・ツイスターズ)、パーティ内山、赤壁裕樹(レッドガオ)

友達は小嶋陽菜だけ

──永野さんの第一印象って覚えていますか?

ポーズを決める永野軍団改め「韻フェルノ」。

竹内 最初の印象は、今まで会ったことないタイプの人だなと思いました。例えば永野さんがボケるとするじゃないですか。そしたら普通、周りがツッコまないと成り立たないと思うんですけど、永野さんは「ツッコむな」って怒るんですよ。「若僧が!」って(笑)。

永野 眠くなっちゃうんです。ボケたらツッコむって普通すぎるから。

石田 それをラジオの生放送中に言ってくるんです。「黙ってろ!」と。で、考えた結果、僕たちは永野さんの言うことにただただ笑うっていう。そしたらディレクターに「ツッコまないと!」って注意されて、永野さんを見たら「本当にそうだと思います」って同調してて!(笑)

永野 カミナリって地元を背負ってお笑いをやってるんですよ。「地元の仲間のために」みたいな。自分にはまったくその感覚がなくて。僕は宮崎出身ですけど、宮崎ってバレないように今も生きてます。「六本木出身です」みたいな顔して。

一同 はははははは!(笑)

永野 自分は「クニを捨てて」みたいな感覚があるんですよ。負の感情がけっこう大事なんで。それがカミナリにはないんです。レペゼン茨城でしょ?

左からカミナリ竹内、カミナリ石田、永野。

竹内 そうですね。活動拠点が東京なだけで、あくまでも茨城の2人っていう。

永野 大泉洋さんも同じこと言っていましたね。北海道から出張してる感覚だって。自分も最初はその感覚だったんですけど、宮崎のことを「田舎だ」とか言い過ぎて地元の人から嫌われちゃって。「友達って呼んでいい?」って聞いて確認取れたので言いますけど、友達は小嶋陽菜だけです。

竹内 すげえ(笑)。

永野 でもカミナリからはストリート文化とか、ヒップホップ的な感覚を教えてもらいましたね。当時彼ら、原宿のスニーカーショップで働いていて。実は影響受けてます。

ダーヨシ 僕が永野さんに出会ったのは7、8年前。めちゃくちゃ面白いっていうのはもちろん知っていたんですが、すごく怖いイメージがあったんですよ。この人めちゃくちゃトガってるんじゃないかなって。でもライブで一緒になったときに、ニコーって笑って挨拶してくれて。普通のネタやってる芸人のこととか、露骨に嫌悪感示すタイプなのかなって思ってたから驚きでした。

永野 まったくそんなことないよ! だってほかの芸人に興味がないんだもん。興味あるのはどれだけ韻を踏めるかとかだから。

パーティ内山 「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日)に気持ち持ってかれすぎでしょ!(笑)

永野

永野 いや、でもね、自分がすごくいい人なんじゃないかなって思ってきた。礼儀正しいし、ちゃんと芸に世界観があって。

ダーヨシ 当時、エアギターやってましたよね。

永野 そう! エアギターブームの前に。

ダーヨシ 「なんだこれ!?」って思って。すごい衝撃受けました。

永野 初告白すると、あれ、「めざましテレビ」(フジテレビ)で海外のエアギター大会が特集されているのを見てやったの。

一同 あはははは!(笑)

永野 言うに言えなくなってました。

エミネムに影響されてtwlの楽屋に友達連れてきた

永野について語るパーティ内山(中央)。

パーティ内山 僕はピンネタライブで知り合ったんですよ。ピンネタライブなのに永野さん、楽屋で2人でネタ合わせみたいなことしていて。トガってるヤバい人って噂を聞いていたから、ピンネタライブにコンビで出るっていうトガり芸をやってるのかと思ったら……。

永野 あー。あれ、友達。

パーティ内山 まったく関係ない人ですよね(笑)。

永野 そう。これは、MTVでエミネムがセカンド「ザ・スリム・シェイディLP」で賞獲ったときに、授賞式に友達連れてきたんですよ。あれに影響されて、twl(東京・中野Studio twl)の楽屋に友達連れてきてたの。

パーティ内山 (笑)。まったく知らない人連れてきているし、全然1人で練習もしないから、「やっぱヤバい人なんだ」っていうのが第一印象です。

永野 自由な時代だよね。

永野について語るレッドガオ赤壁(右)。

赤壁 僕は3年くらい前、一緒にニコジョッキーで「永野一樹アワー 笑っていいほも!」っていう番組をやらせてもらっていて、そのときからよく飲みに行くようになりました。

ダーヨシ その番組、めちゃくちゃ過激で。普通ニコ生のリスナーってコメントで煽ってくるんですけど「君たち、生活あるんだから……」って心配されるっていう。

永野 でもその経験が「Ω」に活かされている面もあるんです。赤壁とはそこでの信頼関係があるから、普通ちょっと躊躇するようなこともお願いできました。あれは赤壁にしかできない動きですね。ぜひDVDで確認してほしいです。

DVD「Ω」 / 2016年5月18日発売 / 4320円 / ポニーキャニオン / PCBP-12299
DVD「Ω」

収録時間91分 / 特製スリーブケース仕様

<出演者>
永野 / 斎藤工(友情出演) / 金子ノブアキ(友情出演) ほか

永野
永野(ナガノ)

生年月日 1974年9月2日
出身地 宮崎県
所属 グレープカンパニー

カミナリ

竹内学(タケウチマナブ)
1988年9月16日生まれ、茨城県出身。

石田拓海(イシダタクミ)
1988年7月6日生まれ、茨城県出身。

ダーヨシ(ザ・ツイスターズ)

1979年10月11日生まれ、千葉県出身。

パーティ内山(パーティウチヤマ)

1982年1月2日生まれ、新潟県出身。

赤壁裕樹(レッドガオ)(アカカベユウキ)

1987年4月14日生まれ、兵庫県出身。